杉田浩章のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
BCG日本代表杉田さんによる新著。本の中盤は論点思考や仮説思考にある要素がふんだんにあったが、それ以外は経営企画部のような部署で働く人たちがどういう目線、スキルを持って仕事を回していけばいいか実践的な書かれている点で優れていると思う。
特に、経営企画部のような部署にいると「トップがダメだ」と思ったり、はたまた盲目的にトップに従ったり、という人が多い。しかし、この本はそのような人たちによい示唆を与え、具体的にどう行動変革を起こせばよいか述べている。
スライド作成のポイントはさすがコンサルという感じ。標準的な内容だと思うが、どう議論を喚起するかという観点は今まであまり見なかったので勉強になった。
一方で議論する土壌が作れるかどうかはトップの度量にもよるのですべて経営参謀に任せるのは荷が重いかなとも思ったのである。
以下、気に入ったフレーズ。
・課題を出した経営者は、実は何をどのレベルで議論すればいいのか分からず、まずは課題と論点から明らかにしてほしいと思っていることが多い
・たとえ経営層でも、自分たちだけで簡単に答えを出せる時代ではなくなっている
・問いのディシジョンツリーを、先回りして作っておく
・きれいな材料に基づく浅い問いかけでは潜在意識(欲求、葛藤、価値観、判断基準、存在意義、アイデンティティ)に問いかけられない。深い問いかけが必要。
・何が経営層に響くかの検討にはセンス、イマジネーション、直感力が必要。はっとするものは、反論を言いたくなるようなアイディアであり、小さくまとまったものではない。相手を怒らせることを恐れない。決して横柄になってはいけないが。
・何かあればすぐに議論できるディスカッションパートナーを持つ
・「自分を道具として使ってでも会社をこう変えたい」と強く信じられる将来像があるか
・他人の意見を素直にいいなと思えるセンスは重要
・何らかの方法で経営陣と議論するように、ブレークスルーを起こす
・自分で見えないスコープで論点を探す。自分が見ている世界が全てではないと自覚する。いろいろな人に話を聞く。少数意見やマイノリティの視点に大きなヒントが潜むケースは多い。
・経営層と同じ視点、視野、視座で物事を捉え、相手の頭の中をイメージする力を持つことが重要。高いクリエイティビティやイマジネーションが求められる
・担当の時間から、リーダーの時間に体内時計を入れ替える→経営層にとってNewなもの、面白いものを導出する分析作業は初期段階で早めに手掛ける
・チームマネジメント:自分ならこれぐらい出来たはず、と思う工数の7掛けくらいでみておく
・良いコンテンツ=それをきっかけに議論が広がっていくもの
・5枚のキースライドと、それを支える20枚のボディ
・浅い理解にとどまりそうなポイントには勇気をもって切り込む
・目の前で起こっている現象について、「実は一過性のブームではないか」と疑うセンスは必要
・変化を新たなチャレンジと考えてワクワクして臨む
・プロジェクトの節目でリバースエンジニアリングをすることはとても重要。成功パターンを頭の中で築いていく
・テーマごとにネットワークを持ち、相談の頻度と成果をトラッキングする。また、気楽な人間関係だけに甘んじていないかチェックする
・自分のホームグラウンドを持ち、そこからのアナロジーを考える
・人の話に被せない。上司が言ったことは一度飲み込んで咀嚼してから返答する
・4つの心の病:自惚れ、おごり、甘え、マンネリ
・議論に対立構造が生まれたときには抽象化してみる
・おじさんの言語を学ぶべし
・出会いの運を機会と思い、機会から経験を積み、経験から学ぶループを回す -
Posted by ブクログ
ネタバレ■感想
本書冒頭でも書かれていますが、リクルートは真似できないと思われがちですが、ある意味真似できるよ、というのを言語化してくれているので、何が行われているか分かります。
リクルートの強さの秘訣は、経験上得られ、ものすごく練られている戦略があって、それが同じ方向で明確な厳格化している。これが社員に腹落ちしていて、個々が個々の頭の中で進化させているのです。
■要諦
・リボンモデル
・9つのメソッド
ステージ1 0→1
①不の発見 ニーズとは違う。不は、誰もが目をつけていなくて、既存の産業構造を変えるほど大きくて、収益に繋がるもの。
②テストマーケティング
③New RING
志は本人の心の中からしか生まれない
ステージ2 1→10前半
④マネタイズ設計 勝ち筋を見つける。つまり、勝ち筋を見つけるとは、クライアントが明確で、支払うお財布が見えていること、利益を生むオペレーションモデルが確立すること。
⑤価値KPI 良いKPIとは、全てのメンバーが答えられるものかどうか。良いKPIには、最終目標との整合性、KPIとしての安定性、単純性の3つが必要。ゼクシィの例は、資料請求葉書数ではなく、ブライダルフェア来場者数とした。何を磨けばリボンの端から中央にステークホルダーが動くか見極める。良いKPIが見つかればメンバー自身、やるべきこと、やるべきでないことが明確判断できる。必ずしも最後のステップがKPIではなく、本質ではない。
⑥ぐるぐる図
なぜ成功したか、なぜ失敗したか。縦ぐるぐると横ぐるぐる。縦ぐるぐるはホウレンソウではない。縦ぐるぐるはボトムアップ。横ぐるぐるは部門を超えたもの。
ステージ3 1→10後半
⑦価値マネ 顧客価値の認識を統一することは大事。そして、価値KPIを磨きながらPDSサイクルを回していく。なぜをマネジメントする。その結果を型化して、改善に活かす。
⑧型化とナレッジ共有 価値マネを実践するためのもの。型化して、横展開。型化は均一化が目的ではなく、型を、超えた次元のためのもの。
⑨小さなSの積み重ね 衰退しないために。持続的成長のために、現場から次の成長の兆しを捉えること。ホットペッパー、情報誌から予約サービスへ。
→不確実性の高い市場環境(アダプティブ型環境)で生き残ることに効いてくる。
そうした環境下での罠。自分自身の考えを過信する、反対意見を封じる、計画できないことを計画する、硬直した方向性、行動の遅れ、社運を賭ける、失敗を罰する、流行によって戦略を選択する。※最後の流行によって〜はよくあるのでは。
・10から先
-競争軸にスピードを加えるタイムベース競争。コスト×品質×タイムスピード。これが競争を決める要素。
-0.05-5の法則(価値を生んでいる時間は全体の0.05-5%に過ぎない)、3分の3の法則(価値を生んでない時間は、前の工程の待ち・手直し・次の工程への待ちに3分割できる)、4分の1と2と20の法則(デリバリーの時間を1/4に減らすと、資本、労働の生産性が2倍、コストが20%減る)、3×2の法則(タイムベース競争により業界平均の3倍の成長率と2倍の利益率を実現できる)
-マネタイズポイント じゃらん、GEの航空機ビジネス、ベンツのトラックリース
-自走するアジャイル Alignment(一致団結)とAutonomy(自律)の両立。
・マネジメントによる環境整備
現場の能力を最大限に伸ばすために何をすべきく考え、必要なリソースを投入することが、リクルートの経営層の一番のミッション。
人を生かす 個の尊重、お前ならどうするで抑圧から解放。高次の視点を植え付ける
若さを保つ 称賛と成功原因の飽くなき追求
器を作る ディスラプターも取り込む -
Posted by ブクログ
●感想
リクルートが、課題設定もテストケースも、具体的に突き詰めることを大事にしていることが分かる本。
●なぜ読んだか
・リクルートの仕組みの強さを学びたい
●学んだこと
・「不」は顧客のニーズだけでなく、リクルートが考えるあるべき姿も反映している
・撤退するハードルもあらかじめ設定し、ドライに運営している
・誰のどのお財布からお金を持ってくるか具体的に落とし込む
・テストケースの段階でKPIを発見するところまでやる
・「型」は将来より早く成長するための基礎体力
・他者に壊されるくらいなら、自分で壊しにいく
●今後やること
・撤退のハードルも決める
・誰からどのお金を持ってくるかまで具体的に想像する
・テストケースでもKPIを発見することをやりきる -
Posted by ブクログ
実践的でかなり面白かった。
■3つのステージと9つのメソッド
「0→1」世の中に、まだ存在していないモデルを生み出すステージ
メソッド①不の発見…新規事業の起点となる「不」を探す
メソッド②テストマーケティング…発見した「不」がビジネスとして成立するのかを見極める
メソッド③New RING…アイデアを事業に育てるサポート
「1→10」前半 ビジネスの種を、単なるアイデアから「事業」に成長させるステージ
メソッド④マネタイズ設計…圧倒的な収益を獲得するためのモデル設計
メソッド⑤価値KPI…勝ちにつながる行動や指標を発見・特定する
メソッド⑥ぐるぐる図…PDSを高速に回しながら、勝ち筋を探る手法
「1→10」後半 ステージ2で発見した勝ち筋やKPIを実行し、爆発的な拡大再生産につなげる
メソッド⑦価値マネ…発見した価値KPIに基づき、拡大させていくためのマネジメント
メソッド⑧型化とナレッジ共有…価値マネを実践するための行動を「型」に落とし込んで共有する
メソッド⑨小さなS字を積み重ねる…現場でつかんだ“兆し”を吸い上げる仕組み
■単なるニーズと「不」は違う
「ニーズ」は、言葉通り、お客様が求めているもの。一方の「不」には、それだけでなく、リクルートが考える、あるべき社会の姿が反映されている。
■「不」を見極める3つの条件
・見過ごしがちだが誰も目をつけていなかった「不」かどうか
・その「不」は、本当に世の中が解決を求めているものなのか。既存の産業構造を変えるほどの、大きな可能性を秘めているのか。
・その「不」を解消することが、収益につながるかどうか。
■勝ち筋の定義
・クライアントが明確であること
・「お財布」までが見えていること
・利益を生むオペレーションモデルが確立できること
『ザ・プロフィット』などの著作で有名な米国のコンサルタント、エイドリアン・スライウォツキー氏は、既存顧客のすぐそばにある需要を掘り起こすことが、イノベーションの成功のカギだと述べている。
流行だからといって、自社の基幹産業から遠い分野の新規事業へと手を出して失敗する企業も多い。きちんと既存顧客の「不」を見つめ直し、そこからしみ出していくことが、領域を拡大するときのポイントだと言えるだろう。 -
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実践的でかなり面白かった。
■3つのステージと9つのメソッド
「0→1」世の中に、まだ存在していないモデルを生み出すステージ
メソッド?不の発見…新規事業の起点となる「不」を探す
メソッド?テストマーケティング…発見した「不」がビジネスとして成立するのかを見極める
メソッド?New RING…アイデアを事業に育てるサポート
「1→10」前半 ビジネスの種を、単なるアイデアから「事業」に成長させるステージ
メソッド?マネタイズ設計…圧倒的な収益を獲得するためのモデル設計
メソッド?価値KPI…勝ちにつながる行動や指標を発見・特定する
メソッド?ぐるぐる図…PDSを高速に回しながら、勝ち筋を探る手法
「1→10」後半 ステージ2で発見した勝ち筋やKPIを実行し、爆発的な拡大再生産につなげる
メソッド?価値マネ…発見した価値KPIに基づき、拡大させていくためのマネジメント
メソッド?型化とナレッジ共有…価値マネを実践するための行動を「型」に落とし込んで共有する
メソッド?小さなS字を積み重ねる…現場でつかんだ“兆し”を吸い上げる仕組み
■単なるニーズと「不」は違う
「ニーズ」は、言葉通り、お客様が求めているもの。一方の「不」には、それだけでなく、リクルートが考える、あるべき社会の姿が反映されている。
■「不」を見極める3つの条件
・見過ごしがちだが誰も目をつけていなかった「不」かどうか
・その「不」は、本当に世の中が解決を求めているものなのか。既存の産業構造を変えるほどの、大きな可能性を秘めているのか。
・その「不」を解消することが、収益につながるかどうか。
■勝ち筋の定義
・クライアントが明確であること
・「お財布」までが見えていること
・利益を生むオペレーションモデルが確立できること
『ザ・プロフィット』などの著作で有名な米国のコンサルタント、エイドリアン・スライウォツキー氏は、既存顧客のすぐそばにある需要を掘り起こすことが、イノベーションの成功のカギだと述べている。
流行だからといって、自社の基幹産業から遠い分野の新規事業へと手を出して失敗する企業も多い。きちんと既存顧客の「不」を見つめ直し、そこからしみ出していくことが、領域を拡大するときのポイントだと言えるだろう。 -
Posted by ブクログ
リクルートの「リクルートらしさ」を超シンプルに解説された感じです!さすがフレームワークのBCG!あまりにもわかりやすいので出来そうな気がしますがきっと無理。現在の結果論だとこういう「型」だけどこの「型」を作り出すための時間と努力と失敗と血と汗と涙はとてつもないものだと推測します。言及はないですが創業者、江副浩正から繋がるバトンなのだと思います。それは徹底的にKPIにこだわる姿勢です。そしてKPIを創造的に設定する姿勢です。事例にあったホットペッパービューティのKPIを「広告売上」から「サロンボード活用サロン数&予約数」に転換するくだりは圧巻でした。KPIってクリエイティブな存在なのだと改めて確信しました。しかし、そんなリクルートでさえGAFAから見れば小さな存在…現在、進んでいるindeedを始めとするグローバル展開を注目したいと思います。
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Posted by ブクログ
企業変革の必要性は、普通に働いているだけでも否応なく耳目にする。やれDX、GX、SX、CXと、とにかくXだらけ。それくらい、総論賛成だが具体の実行が難しいテーマである。
本書はそこに明確な道筋は示さないものの、よくある経営本と同様に、過去の成功例を訳知りに解説して、再現性を高めることを試みる。類書との差別化として、投資家との対話を取り上げる点。バリュー投資家とグロース投資家の比率を可視化したグラフは新鮮。どうすれば投資家に受け入れられるかでなく、どうすれば長期目線の投資家を増やせるか、という攻めのIRの観点が新鮮。
事例は、リクルート、ユニ・チャーム、ヤマト。あとは付録程度にAGC。これらのケースを読んだことない人には良いかも? -
Posted by ブクログ
2024/02/02読破
一言:「型」を作り、成功した要素を抽出し組織に広げていくノウハウが学べる
感想:リクルートの精鋭部隊の業務の「型」を学べます。エリートたちが集まって、洗練された「型」で業務を行なっていく姿を想像すると、他を追随させない圧倒的なパフォーマンスがイメージできました。
下記は印象に残ったページ
p157
「型」はあくまで組織全体のパフォーマンスを上げる基礎力を付けるもの。新入社員や中途が入ってきても組織に馴染み、馴染んだ後に発展しやすいような基礎のこと。
p221
WCMシート
will,can,mustで自分の未来や可能なこと、やらなければいけないことを言語化しやすいシート -
Posted by ブクログ
・感想
リクルートの成功モデルをわかりやすく書籍化した本。
BCGの方がわかりやすく書いていて理解早く楽しく読み終わりました。
・Todo
社会実現の不を探す。
→これによって世の中、業界構造が変わるほどのインパクトがあるのな。収益をどこから得るのか。
人の心を動かす事業なのか検証。
→人、お金をいつまでに達成すれば次に進むかを具体的に。
ボトムアップ。
→アイデア出しを称賛すること。
・KPIの設定は勝ちに繋がるものの検証し続け、オペレーションにしっかり落とし込めるか。
撤退時はキッパリと撤退する。
・KPIは愚直に高速に検証しながら回し続ける。
・どんなビジネスモデルも衰退するので次のビジネスモデルを考える。
・変革のためにスピードを意識。
・市場の不を見つめ直し、スピードで圧倒する。マネタイズポイントを変える。周辺領域に拡大する。他社のビジネスプロセスに入りこんで進化させる。
・人を活かすために共通理念を徹底的に刷り込み、個人を追い込むことで潜在力を発揮させる。
・成功者を称え、全員がそこから学べる仕組みを埋め込んでおく -
Posted by ブクログ
1.自分に足りないアイデアを出す力が何なのかを知るために読みました。
2.リクルートという会社がなぜここまで成長を遂げたのか、それには社内で9つのメソッドが確立しているからです。このメソッドを基に、社員達は「自分はどうしたいのか?」を常に自問自答し、様々なフレームワーク、現場検証を徹底的に行っていきます。そのような文化が醸成されることで、挑戦することが文化として根付いていき、新規事業を多く生み出しています。
現代企業の象徴とも言えるリクルートの内面が見える一冊になってます。
3.コンサルの方が書いたので、ビジネス用語を用いながらも整理されておりました。しかし、フレームワークを使いこなすことではなく、社員の方達が持ってる情熱や継続力の方が大事だと思いました。この本の書き方だと、バリバリ綺麗に仕事をこなしてるイメージが先行してしまいます。現場はもっと泥くさいことをやってると思いますし、本当にフレームワークを使用しているかは悩ましいところだと思いました。
ですので、大切なことは、いかに社会の不満を見つけるか、そのために自分がどれだけ体験を重ねていき、感性を磨いていくかが大切だと改めて実感しました。なので、これまで以上に外に出てもっと人間らしさを追求していきたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
リクルートは本当に偉大な会社だと思うし、そんな、リクルートのすごいポイントの要点がきれいに整理されてる書籍。なんだけれども、きれいに整理されすぎていて、表層的で、本日がみえてこない。リクルートの中の人間ではなく、外から見た、リクルートの要点が書かれているので、リクルートの実態、なにが、原動力になってるのか、どうやって人が動いているのかがみえづらい。個人的には、リクルートには、常に入れ替わり立ち替わりの新陳代謝があって、若くして定年みたいな、お尻に常に火がついてる文化がいちばん大きいのではないかと思う。これによって、マンネリもなくなり、既得権益もなくなり、自分ごと化、責任感、リーダーシップが生まれてるのではないだろうか。逆に言うと、辞める人が少なくなった時、定年まで居座る人が多くなった時、リクルートとはいえ、危なくなるのではないだろうかと感じた。