竹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
皮肉にも王刀における刀の毒は、異常なくらいの正しさを
持ち主に与えることだったようで……。
融通が利かないくらいの正しさと謙虚さ、
地平線のようなまっすぐさを持った彼女は確かに四季崎の刀の毒にあてられていたんだろう。
その馬鹿正直な真人間さの為に大ピンチに陥った七花ととがめ。なんという皮肉なことか…。
正々堂々、平等に、形式どおりの試合。
それは刀を持たない七花にとって枷以外のなにものでもなく防具をつけ、竹刀を持った七花はまともに竹刀を振り下ろすことすらままならぬ、最弱の刀になってしまう。
戦力外となった七花に代わり、今回その腕前で刀を手に入れたのは、実質とがめ一人の功績と言っ -
Posted by ブクログ
シリーズも折り返し後編
ようやく一行は尾張のお城へ帰還することとなる。
そこには奇策師とがめのライバルである否定姫が待ち構えていた。
対峙する二人…しかし、否定姫は刀集めを協力するといい、情報を提示する。半信半疑ながらも情報をもらったとがめと七花が向かった先は不要湖という、一級災害指定区域。
ここがかつて四季崎の工房であったかもしれない!?
今もこの地を守り続けるからくり人形『日和号』の正体を知った時、その噂は確信に変わる。八本目の刀、微刀―簪を巡る、「人を模して作られた人形」と「刀として生きてきた人」の皮肉な争いの結末は!?
また、水面下で動く否定姫と真庭忍軍の動向は!?シリーズ第8弾
-
Posted by ブクログ
▼日和号と四季崎が可愛かったので全て良し。▼……と動物的に思考停止したいところだけど、もうちょっと書く。またも奇策師がちゃんと仕事をした巻。終盤戦用の重要な伏線が随分張ってありました。▼中ボスの姉ちゃんを倒し、七花の人間的成長が一段落してしまった。そりゃあ旅は続けられないでしょうねえ。だから尾張に帰らせて奇策師の方を動かす……って展開としては身も蓋もないけど、有効じゃないかな。▼ここへ来て『刀語』って、めちゃくちゃ可愛い話なんじゃないかと思えてきたた。言ってて意味がわからないが、何か、こう、キャラも展開もやたら愛(う)い? テーマは取り敢えず愛と勇気と希望なんじゃない? そこが、初期の読み手か