馬場マコトのレビュー一覧
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江副さんの考え方を学びたく、この本を読みました。
江副さんの功績は
先見の明により「情報誌」を創り出したこともある
が、やはり、リクルートという企業を起こし、その
企業の思想と仕組みを創り、人を育てたことの方が
圧倒的に大きいように感じます。
今のリクルートにも脈々と受け継がれる「リクルー
トイズム」は本当に素晴らしいと思います。
幼少期の貧しさやナンバーワン主義からくる負けず
嫌いな面が晩年、マイナスとして影響してしまいま
したが、遺した功績はそれを上回るものであったよ
うに思います。
また、「社員皆経営者主義」「徹底した顧客志向」
「個人の尊重」等の考え方は今後の組織運営に参考
とさせてい -
Posted by ブクログ
リクルート創業者の江副浩正氏の一代記を描いたノンフィクション。会社の先輩のオススメで読んだのですが、80年代生まれの自分にとってうっすらとしか記憶のないリクルート事件とその主役の姿を、初めてちゃんと知った気がします。
著者2人が、2人とも江副氏の部下(社長と新入社員という関係性だとかなり遠そうではありますが…)だったというのがまた凄い。おかげで本著で最も感動したのは「あとがき」です。
江副氏の部下でありながら、良いところだけを描くのではないニュートラルな江副伝を描いたというのも熱い。過去の人間関係まであたってリアリティを高めています。もう少しリクルートや江副氏をそこまで知らない人向けに写真な -
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江副浩正という人物について知っていることと言えば、リクルート事件くらいであったが、大前研一や孫正義も賞賛する起業家・名経営者であったとは知らなかった。各事業の立ち上げ期については非常に興味深い。
江副はこれまでも会議の席で口が酸っぱくなるほど、「わからないことはお客様に聞け」と言い続けてきた。「取引先こそ最大の教師」とも言った。得意先の声の中にこそ、事業を興す機会があると信じた。
「『自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ』をモットーに
人は、上司に恵まれていない、チャンスに恵まれていないと思いがちである。だが、自らの業績は上司の指示によるものではない。チャンスもまた自らつかむも -
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リクルート社内部にいた方が書いた本。江副さんの評伝というよりもリクルート社の評伝に近い。通読して思うのは、リクルートはまさに奇跡の存在であり、戦後日本経済史の青春ドラマであるということ。栄光と挫折、そして再び栄光というちょっと、そこら辺の会社とは全く違う輝きを持っている存在だと思う。
他方、主人公の江副さんは、その輝きにかなりの暗い影を最後までもって亡くなられた。それが何なのかこの本を読むと一端が分かると思う。ヒリヒリするようなギャンブルが好きなのは性分だと思うし、その明らかな欠落がこの本全体のドラマ性を増させていると思う。異形の経営者というのは孫さんではなく、やはり江副さんの為にある言葉の -
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500ページほどあるのに、夢中になって一気に読んだ。なにこれめっちゃおもしろい。
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リクルートを創業した起業家、故・江副浩正氏の仕事と生涯について書かれた一冊。
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まるで大河ドラマを見ているようなワクワクと興奮があった。仕事に対しての合理的な思考や大胆な決断力はもちろん、想像以上の人間くささに驚かされる。関わる人たちとの交流や会話については泣かされた。
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これほんと、ドラマとか映画で見たい。
政治的な事件の中心的人物てことでタブー感あるのかな。もったいない。今の、江副氏を知らない世代みんなに見てほしい。
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親の世代が社名を聞けば「ああ、リクルート事件の」とまず言われるけど、私自 -
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日本企業が世界で注目されていた時代の、経営者たちのリアルな息遣いや熱気が伝わってくる本。
江副さん自身の話、当時の彼を取り巻く日本社会の話、この二つがこの本の大きなトピックである。
江副さん自身の話については、彼の悪い部分も良い部分も書かれている。熱い想い故に盲目に突っ走ってしまう独裁者的な一面、天才なのに腰が低い営業気質、社員想いな一面、決して良好では無かった家族のとの関係性。この本を手にするまでは、江副浩正と聞いたら、"凄い人(そしてばあちゃん世代からは嫌われている人?)"という印象しか無かったが、とても人間味のある人物だったのかと感じた。きっと読み手によって彼に -
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リクルート事件のイメージが強い江副氏ですが、リクルート出身の経営者は多いという話もあり、手に取って読んでみました。
時代にとらわれない発想など、起業家としての素質をお持ちなんだろうなということをうかがわせるポジティブな内容が前半は展開されますが、後半で展開される転落のギャップが大きく感じました。
どちらも「起業」していることに変わりはないのに、晩年は失敗が続くところは起業家として輝きを失っている感があります。1号、2号の下りはどの経営者もというか有名人も陥りがちな要素のように感じます。
自分自身は平々凡々な人間ですが、決しておごってはいけないと気が引き締まる思いがしました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレリクルートという社名には次々と新規事業を切り開き人材を世の中に送り出し続けているよいイメージとともに、リクルート事件による負のイメージも強い。創業者である江副氏も、理念に燃えていた初期、リクルート事件を経て株式市場で空売り王として名を馳せ(ダイエーに支援を要請した時はリクルート本体はもちろん、個人的にも株の借金が150億あったという)、認知症を患い、孤独のうちに亡くなった晩年と、そのコントラストに改めて驚かされる。不世出の経営者で、本当に惜しい人を亡くしたと思う。江副氏が予見していたようにコンピュータと高速通信が融合した時代を迎え、もし仮に存命であったらどのような経営をされただろうか
・初期