高山真のレビュー一覧
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ネタバレ若くして母を亡くした浩輔と、18歳にして母の闘病費のために身体を売るしかなかった龍太。
そして、自分の病気のせいで息子に負担をかけ続けていることに、ずっと後ろめたさを抱えている母親。
浩輔は、亡き母への未練をどこかで埋めたくて、龍太とその母を支えようとする。龍太もまた、母を救うためならプライドなんて捨ててでも、金を稼ぐしかなかった。
そんな3人は、“エゴ”と“金”で繋がった関係やった。
浩輔と龍太は、ちゃんとお互いを愛してる。
でも、その関係がエゴと金の上に成り立ってるって分かってるから、どこかでずっと引っかかってる。
好きやのに、それをまっすぐ信じきれへん。そんな状態のまま、エゴと金の関 -
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映画のエゴイストを観てから、ご本人の書かれた本書が気になって、一気読みした。
愛とは、なんなのか?と考えざるを得ない本。
一気に読んだ後、自分のことも振り返って考えてしまった。
難しい・・・
愛ゆえに、与え方が分からないゆえに、恋人に金銭的な物含め自分にできることをどんどん与えていく。
エゴと言われれば、エゴかもしれない。
相手が本当に望んでいるのかも、分からないから。本当の意味で恋人のためになっているのか分からないから。
うん。エゴかもしれない。
だけど、好きになった人に、大切な人に、自分ができることをしたいって思うのって、普通のことじゃ無いかな?
愛があるからこそ、『したい』って思うわけ -
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ネタバレサブスクで映画を観て、これは原作を読まないと本質がわからないと思い手に取りました。
本作のタイトルを『エゴイスト』とした著者のセンス。皮肉とも現実的とも取れる、自分に向ける視線の客観性。すごいを通り越して、脅威的ですらある。
そして、これを演じ切った鈴木亮平さんと宮沢氷雨さんの演技力の高さ。原作を読んでも一切、印象が変わることがなかった再現性の高さに、おふたりの覚悟と原作へのリスペクトを感じました。
浩輔と龍太、そして龍太の母は互いの存在に支えられ、そして互いの中に『母』を見て、過去の自分を癒し癒されて辛い現実とも向き合っていきます。
人は他者との関係性の中でしか癒されないし、その中に -
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ネタバレ(⚠映画の話もちょっと含む)
同性愛について というよりも
"その事情は踏まえておいて"
という軸で、
それよりも際立つ 人間味の生々しさ みたいなものの描き方に
とても気持ちをつかまれた。
本には描かれていなかったけれど
主人公·浩輔を演じる鈴木亮平と、龍太演じる宮沢氷魚が
動画を撮りあったり、
仕事で疲弊して泥のように眠る龍太に ハンドクリームを塗ったりするシーンがある。
このシーンがとても好きだったのだけど
映画オリジナルだったのかなあ…。
普段 インスタントのような、沸いては消えていく範囲にある漫画を読み捨てるように読んでいて(失礼⚠️)、
「そこに愛はあ -
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実母の喪失を他人の母子で代替する事はエゴなのかというお話
以下、公式のあらすじ
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「愛した彼は体を売って、生きていた」
2023年初春、本作品の映画化が決定。出演は鈴木亮平、宮沢氷魚。文庫版には鈴木亮平の特別寄稿を収録。
「母が死んで、『死にたい』と思っていた僕の何かは死んだ」。14歳で母を亡くした浩輔は、同性愛者である本当の自分の姿を押し殺しながら過ごした思春期を経て、しがらみのない東京で開放感に満ちた日々を送っていた。30代半ばにさしかかったある日、癌に冒された母と寄り添って暮らすパーソナルトレーナー、龍太と出会う。彼らとの満たされた日々 -
Posted by ブクログ
男性同士の恋を、家族を、そして愛についてこれだけ
深く伝えてくれる小説は他にないと思います。
久しぶりに読み終わったあと「あ、もう終わりか…」と余韻とともに寂しさのようなものを感じることができました。
これを読んだからといって同性愛者の方の気持ちや、
これまでの境遇なんかが分かる訳でもない。
その人たちをとりまく家族や友人の気持ちがわかる訳でもない。
ただこれまで知らなかった形の愛があるということを知ることはできます。
知識や経験もそうだけど、すぐに役立つとは限らないしすぐに血肉になるとも限らない。でも、生きていればどこかでその「知ったこと」は活きてきます。
「理解」とはそういう知 -
Posted by ブクログ
「あなたのためを思って」というのは間違い。実は自分が安心したいから、自分がそうしたいからというエゴなのだ、ということは前から百も承知であった。しかしこの本を読んで、相手に何かを与えるのと同時に、相手から何がしかを奪ってしまうこともあるのだと初めて知った。奪ったものとは?それはこの物語の場合「プライド」だったのかと思う。浩輔が与えれば与えるほど、龍太たちはお礼を言いながらも苦しそう。浩輔は善意でやっているので余計タチが悪い。浩輔がそれに対し、龍太たちへ「見返り」を求めていなかったことはまだマシだった。
どこかに書いてあったと思うけど、愛は時として「毒」にもなってしまう。自分自身、最も大切な人