豊島晋作のレビュー一覧
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著者3冊目の本ですが、3冊共通して、とても分かりやすく読みやすいです。そういったところに著者の頭の良さが感じられます。ちなみに、誤字や表現が変なところが散見されるのも3冊共通(苦笑)。
さて、本書の内容ですが、著者が『鉄則』として書いてるテクニックは、これまで世の中に出ている「伝える」「聞く」関連のノウハウ本にも書かれているものと大きくは変わりません。
ただ、本書の最後に書かれている通り、教科書的にそれを書いているのではなく、自身の失敗談・経験として書かれてます。その意味で、書かれている一つ一つの内容に迫力を感じます。世界のトップレベルの人達を相手に決められた時間枠でインタビューをしなければ -
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ウクライナ戦争は21世紀最大の戦争であり今後起こりうる可能性高い東西戦争の対応を考える上で重要なものである
ロシアがなぜウクライナへ侵攻をした歴史的理由と仕切りに述べていた
反ナチ化をするため 解放戦線であるということ
ロシアには根源的な“恐怖心”と“トラウマ”がある
18世紀 ナポレオンによるロシア帝国への侵攻(60万人以上) その際一時的にモスクワを掌握される
20年代 第一次世界大戦時 ウクライナ、ポーランドを同盟国側に掌握される 国家財政が逼迫しロシア革命が起きる その後赤軍(レーニン)と白軍による内戦が5年にわたって繰り広げられた
これによる人的被害は1000万人を超え、戦災孤児も -
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「中国による台湾侵攻は生じる」という前提で備えなければならない。本書の趣旨を一言でいうと、この一文かと思います。その危機感をもとに、中国・台湾だけでなく、ウクライナ戦争の当事国であるロシア・ウクライナ、パレスチナ問題の当事者のイスラエル・パレスチナ、そしてインドなど、著者の言う『各国の論理』を解説してくれてます。
ところどころ文章が「あれ?」と思う箇所も散見されますが(読んだのが初版だから?)、基本的に読み易く、分かりやすいです。著者の筆力の賜物ですね。
国際法に関する記述が多いのは、きっと著者が大学時代に国際法のサークルに所属していた影響でしょうね。 -
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テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」キャスター・豊島晋作さんによる国際政治の本。
米中関係
中国と台湾関係
イスラエルとパレスチナ
ウクライナとロシア
核攻撃について
インドの台頭
日本の課題
本当に目から鱗のわかりやすさ!
世界を見る目がぱっと開けた感覚になりました。
特にイスラエルとパレスチナ問題はニュースを見聞きしてもなんだかもやもやして理解しきれないことがあったのですが、両者の立場にたった言い分、それぞれの論理がとてもわかりやすく説明されていてすっきり理解することができました。
それにしても世界はこれだけ積み上げてきた歴史があり、みんな学校でも歴史を学んでいるのに、どうして戦 -
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長いけど分かりやすい。
欲しい情報がぎっちり詰まってる。セカンドオピニオンは必要だろうけど、この一冊でお腹いっぱい。さすがメディアの人。池上彰さんのようなふむふむ感が満載。
前半はロシア・ウクライナ戦争で、後半まるまる台湾有事について(作者は敢えて「台湾戦争」と呼ぶ)。日本が嫌でも巻き込まれるシナリオを生々しく語る。YouTubeでも中田敦彦さんが解説しているので観た人が多いのでは。内容はそちらで。
この作品の一貫したテーマは「論理」。
戦争の論理は被害感情から始まるという。汝、平和を欲するならば戦さの備えをせよ。これはローマ時代からある人類の財産で、今日でも平和の論理だ。私たち日本はその -
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名著。これは買ってよかった。寡聞にしてこの著者のことを存じ上げなかったがYouTubeが有名な様子。チェックしてみよう。経験豊富なジャーナリストが徹底した取材に基づいて書いたノンフィクションはかくも面白い。
前半はずばりウクライナ戦争そのものについて。ロシアが戦争を始めた背景、なぜ戦況が長引いているのか(イコールロシア軍がそこまで強くないのか)の分析、対峙する欧米の反応についてなどウクライナ戦争の概要を掴むには十二分の内容。出た当初に読みたかった。
後半は中国の台湾戦争の予測シナリオと対策、そして突き付けられる日本の課題について。リアリティを持って語られる戦争のシナリオはこの部分だけでも読 -
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テレ東の名物ニュースキャスターである豊島晋作氏の本。著者はテレビやYouTubeでも積極的に情報発信をしているため、本作の一部はすでに見聞きした内容であったが、新しい内容も多くあった。
ロシアの変遷と彼らが抱える怯え、バルト三国やフィンランドといったロシアと国境を接し、歴史的に戦争経験もある国々の思い。第三局としてのインドやアフリカといった国々の思惑等、ウクライナ戦争を舞台に地政学的な解説が続く。
最終的には台湾戦争という将来起こりうるリスクと戦局、その際の日本の立ち位置等具体的な部分まで突っ込んだシミュレーションがされている。
国際政治の興味深さと普段真聞きしているニュースの限定性につ