廣瀬陽子のレビュー一覧
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遅々として進まぬ読書。
読み終わって、何のために読み始めたかすら思い出せない状況。
しかし、コーカサス地方とロシアのことがよくわかるであろう一冊。
余りにも基礎知識がなかったために、読み進むのに苦労した。
知識を持った人が読めば、とても理解が深まるのではないだろうか。
ただ、日本からそう遠くない場所での紛争や普段あまり意識しない自治共和国の存在など大変勉強になった。
また、アルメニア人は世界各国に居住しており、しばしばユダヤ人になぞらえられるということも初めて知った。
さらに、アゼルバイジャン人の民主化によって安定が損なわれ、混乱を招くとの考えは、私の中の常識と真逆で驚かされた。
それぞれの境 -
Posted by ブクログ
ロシア研究者として、時々メディアにも登場するようになった著者によるロシア・コーカサス地域の情勢について解説した1冊。出版は2008年なので、ロシアのウクライナ侵攻どころか、クリミア侵攻よりさらに以前の本なので、必ずしも現在の情勢を正しく述べているわけではないですが、2008年というのはプーチンが最初の大統領任期を終えて、メドベージェフに一旦大統領職を譲った時期で、その後のプーチンの政権運営の基礎となる時期だけに、参考になる内容も多かったです。著者はソ連圏の中でもアゼルバイジャン、アルメニア、グルジアといったコーカサス地方(黒海とカスピ海に挟まれた地域)を研究の対象としており、現地に滞在していた
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Posted by ブクログ
一定の領域を実効支配し、独自の統治機構を備えながら、一般的な国際的承認を受けていない「未承認国家」の現状と課題を明らかにしている。台湾やパレスチナが冷戦期からの「未承認国家」として有名だが、本書では主に、ソ連やユーゴスラヴィアの解体に伴って出現した「未承認国家」(旧ユーゴのコソヴォ、旧ソ連のナゴルノ・カラバフ、アブハジア、南オセチア、沿ドニエストル)を分析対象としている(ウクライナ・ロシア間の係争問題であるクリミア情勢についても詳述している)。従来の主権国家体制における「領土保全」と「民族自決」の矛盾、大国の植民地主義の必然的結果として「未承認国家」をとらえている。
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Posted by ブクログ
ロシアによるクリミア併合や、ウクライナ東部の親ロ派の分裂独立騒動などが世界を騒がせている今、時宜を得た書であると思った。
未承認国家として、古くは満州、台湾、パレスチナを挙げ、また最近のコソボやグルジア近辺の南オセチア等の動向について、経緯や状況を整理し分かりやすくまとめている。特にコソボの承認は、近年のロシアの対ウクライナ戦略の基になっているとの指摘は納得できる。
しかし、この未承認国家とネーミングした組織の最先端は、タリバンやIS(イスラム国)だと思うが、それらには触れられていない。ケースごとに状況が違いすぎて包括的には説明できないとはいえ、これは残念である。
また、なかなか解決策 -
Posted by ブクログ
ネタバレクリミアのロシア編入。
国民の気持も考えないで、どうしてそんなことが許されるのか。
初めてニュースを耳にした時に、抱いた感想。
ただ、実際のところ、事情はよくわかっていない。
連日、ニュースを耳にしても、もやもや感はいっこうに解消されない。それどころか、そのニュースを避けるようになってしまっていた。
「未承認国家」
耳慣れない言葉。著者は、満州国を例に挙げ、説明を始める。日本には全く縁のない話だと思っていたが、そうではないらしい。
本書で説明が加えられた未承認国家だけでも、想像を遥かに超える数。日本は平和だ。
民族、宗教など様々な要因で形を変え、存在している未承認国家。結局のところ、国 -
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中東・ヨーロッパ・アジアの挟間の地域、コーカサスの国際問題に焦点を当てています。旧ソ連地域であるため、その中心はロシアとの関係と、それにおける問題。ニュースなどで聞く単語が、一体どのようなものか。
コーカサスと言う単語からして日本になじみの薄い地域ですが、チェチェン紛争、カスピ海ヨーグルトなど意外なところで多くの人に聞き覚えがあるでしょう。
また、2006年当時の外務大臣、麻生太郎元総理が打ち出した外交政策「価値の外交」「自由と繁栄の弧」の中核地点に当たることからも、日本にとって重要な地域であることがわかります。(本作の中にも簡単に解説あり)
同著者の『強権と不安の超大国・ロシア』の方が、日本 -
Posted by ブクログ
現在の南コーカサス3国の相互関係、外国関係のポイントがわかる。ロシア連邦内の北コーカサス共和国の連邦内外の紛争についても説明がある。
登場するのはロ、旧ソ諸国、欧、土、イラン。"謎の国" トルクメニスタンもカスピ海の石油・ガス資源の文脈で僅かながら登場する。
文章中に「前述のように」「(P.~で後述)」や、( )内での文章による補足説明が多く、もとの文が分断されるのが少しだけ気になる。前でも後ろでも「(P.~)」を句読点の前に置くだけの方が分かりやすいと思います。(2009/10/9)
著者の管轄ではないですが、帯の「日本人がいちばん知らない地域」というあおりは首肯 -
Posted by ブクログ
静岡県立大学准教授のコーカサスに関する概説書。コーカサスについて新書で読める点、また彼女の前著のように限られた地域ではなくコーカサス全体(南北)を概説している点は、非常に評価できると思う。学部生や社会人がコーカサス地域について知る良い本。個人的には、コーカサス研究者の多くは歴史研究ということもあり、濃すぎて一般の人には「マニアック」としかうつらない現状もある中で国際政治や現代の問題意識とコミットする書籍はもっと出るべきだと思う。
但し、廣瀬先生は北コーカサスは門外漢なので、いくつか誤りも・・・。俺の専門とするチェチェンに関する記述では、バーブ教という表記があったけど、これは『アラーの花嫁』