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Posted by ブクログ
明確に定義付けされていないハイブリッド戦争、特にロシアのそれについて、実例豊富にわかりやすくまとめている。
正規戦・非正規戦の境を越え、ありとあらゆる手段を用いて政治的目的を達成しようとするハイブリッド戦争。ジョージアとの戦争で実績を積み、ウクライナで花開かせたと言われる。そしてシリアへこ介入もハイブリッド戦争の一環であり、かなりの部分がPMCに担われている。現代のロシアの戦争目的は領土拡大自体ではなく敵対的な同盟の弱体化、自身の同盟の拡充である。面白いのはロシア自体は自身の戦略をハイブリッド戦争と呼びたがらず、むしろ西側諸国からハイブリッド戦争を仕掛けられていると考えていること。ハイブリッド戦争にはprobing、探りとしての手段という側面がある。
コサックの由来やPMCが持つ魅力、ソフトパワーの悪質版であるシャープパワー、サイバー戦とタリン事件、北極圏や南米、アフリカ等での地域ごとのロシアの活動、についてもまとまっていてわかりやすい。
Posted by ブクログ
「ハイブリッド」というのは「異質なモノが交じり合って成立している」という程の意味で、現在では広く用いられている表現になるように思う。それが付せられた「ハイブリッド戦争」ということになれば「??」という感だ…
「ハイブリッド戦争」というのは、正規軍による活動、非正規な武装勢力による活動、所謂“情報戦”ということになる情報操作等のあらゆる活動、陣営に有利になり得る勢力が権力に近付くことが叶うような、所謂“情報工作”というようなこと等、様々な要素を織り交ぜて「自身の陣営が有利になるようにあらゆる要素を適宜組合わせて展開する活動」という事柄の総称ということであるらしい。本書によれば、ロシアは21世紀に入ってから、場合によってはその以前から、利用可能なあらゆる資源を使って、そうした「自身の陣営が有利になるようにあらゆる要素を適宜組合わせて展開する活動」に努力していて、それを<ハイブリッド戦争>と呼ぶようになっているということであるようなのだ。
“戦争”とでも言えば、軍艦が列になって航行する様、軍用機の編隊が上空に飛び交う様、物々しい車輛の一群が街や原野を行き交う様を想うが、実はそれは「末端の事象」で、陸海空軍の兵器が動くに至るまでの「余りにも多彩な様々な事柄」というようなモノが存在する。そういう意味では、“戦争”というモノは何時の間にか「様々な要素が組み合わさる」という意味では「かなり以前から“ハイブリッド”」なのかもしれないと思っている。自身の中にそうした問題意識も在るのだが、それはそれとして、本書をなかなかに興味深く拝読した。
近年、ロシアでは「自身の陣営が有利になるようにあらゆる要素を適宜組合わせて展開する活動」に努力が執拗なまでに重ねられているのだという。それを本書の著者自身を含む論者が<ハイブリッド戦争>と呼んでいるということになる。
そういう<ハイブリッド戦争>というような展開の中に世界の様々な地域が関わるのだが、実は日本もその関りと無関係でも居られないのである。
色々な意味で「広く読まれるべき研究」というように思った。そういうことで広く薦めたい一冊だ…
Posted by ブクログ
ロシアの外交政策とそのひとつであるハイブリッド戦争について知りたい人におすすめ。
【概要】
●ロシアのハイブリッド戦争とは
ハイブリッド戦争の現状、脅威
●ロシアのサイバー攻撃と情報戦・宣伝戦
●ロシア外交のバックボーン
●重点領域-北極圏・中南米・中東・アジア
●ハイブリッド戦争の最前線・アフリカをめぐって
【感想】
●ロシアとウクライナの紛争が顕在化した2022年以前に書かれた本
●ロシアが実施するハイブリッド戦争の内容がよくわかる。
●中国と同じく、ロシアの地政学的計算による世界への進出について地域毎にまとめられていて理解しやすい。
●日本では国内の些末な問題ばかりメディアで取り上げられているが、世界的な各国の活動を見ていると、日本は現状で大丈夫なのかと心配になってくる。
マスコミによる情報配布に偏りがあるのか、それとも報道されるように足の引っ張り合いのような議論しか国会ではなされていないのか。
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ビジネス・実用
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