北林一光のレビュー一覧

  • ファントム・ピークス

    購入済み

    前情報なしに読みました。読み進めていて思わず息を止めてしまうほどにリアリティのある文章に引き込まれます。読了後は自分でも驚くほど息切れしていました。
    ぜひネタバレを踏まずに読んでいただきたい一作です。

    #怖い #ドキドキハラハラ

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    2021年07月16日
  • ファントム・ピークス

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    不必要なことを書かないありのままの恐怖

    犯人当てをする物語ではないのであえて書くがその恐怖の正体は熊である。

    解説で黒沢清さんが「不必要なことは書かないストイックさが、全編にみなぎっている」といっていたり、批評家の佐々木敦さんが「余計なケレン味を排した、シノプシス的な平明さこそ、本作の魅力だと思う」と評価しているように、この作品は自然や恐怖を誇張せずにそのまま書いている。その誇張せずに書いたことが、作られた恐怖では表現できない自然が持っているありのままの恐怖、危険性を鮮明に表現している。それがただただ、恐ろしい。

    熊の事件では作中にもでてくるように吉村昭氏の「熊嵐」のモデルとなった三毛別

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    2021年03月01日
  • シャッター・マウンテン

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    「恐い。やめられない!」という、

    この帯をみたら買わずにいられなかった。。。



    北アルプス、漆沢渓谷は、登山客たちで賑わっていた。

    山小屋の経営者、久作は、いつもとは違う不吉な気配を感じつつ、

    愛犬を連れて湖に釣りに出かけた。

    日も暮れて、帰ろうとしたとき、

    岸辺から10メートルと離れていない湖面に妙なものが浮かんでいた、

    愛犬は、それに向かって吠え始め、

    目を凝らしてその正体を見極めた時、久作は息をのんだ・・・





    蝙蝠や蜻蛉の異常発生、

    写真に写りこんだ見知らぬ男、

    次々と起こる不可解な出来事、

    そして、ついに死者が・・・・!



    読み進めるにつれて

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    2018年08月31日
  • シャッター・マウンテン

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    最後の最後まで手に汗握るようなホラー・サスペンス小説。

    北アルプスの漆沢渓谷で次々起きる自然の猛威と怪異…山小屋を営む田沼久作、渓谷のホテルを訪れた梶間夫妻、礒崎老人を中心に先の読めないドラマが展開していく。

    畳み掛けるように描かれる人間に対する自然の反乱の数々にSFなのだろうか、パニック小説なのだろうかと混乱するのだが、さらには心霊現象が描かれ、ますます混乱を極める。しかし、少しずつ真相が明らかになるにつれ、恐怖を感じながらも、混乱から解放された安堵感を覚える自分が居た…北林一光さんの作品に共通するのは、作中に描かれる迫力のある自然描写とそこから伝わる自然への畏怖と愛情であろう。

    本作

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    2015年03月01日
  • サイレント・ブラッド

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    ネタバレ

    失踪した父親を探す話です。
    少しづつ、少しづつ情報があつまり、整理していくと
    山が関係している、山に呼ばれている気がする・・・
    真相に迫るにあたり、祖父の話も絡み合い
    謎に謎が重なっている感じでした。
    最終的に真実は山にあったんですね。

    あと、大事なものは身近に隠されているものですね。

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    2012年07月25日
  • ファントム・ピークス

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    長野県の山中で次々と人が忽然と姿を消す。
    非常に軽妙な語り口の文体で、読んでいながらリアルタイムで頭の中でも映像(映画)が流れていくかのようだった。
    荘厳で美しい自然の風景と容赦ない血まみれ殺戮シーンとの対比含め、静と動のメリハリの付け方も非常に良かった。

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    2025年12月03日
  • ファントム・ピークス

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    ネタバレ

    失踪した原因はクマだろうというのは真っ先に考えるが、初めは凶暴化したツキノワかと思った
    しかし、あの地にヒグマが出るという経緯が何とも人間の愚かさを現している
    想像できる展開ではあるが、最後はドキドキした
    文章が読みやすかった

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    2024年07月01日
  • ファントム・ピークス

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    ネタバレ

    長野県安曇野市を舞台に、山で失踪したのち遺体で見つかった妻の死から、物語は始まります。
    序盤はミステリー風味ですが、ほどなく熊の仕業であることが判明します。
    熊は怖い!
    日本人にとって熊は割と身近な存在ですから、他のパニック物と違い、リアルに怖いですね。

    遺体が食害されていたことから、犯人(犯熊)はツキノワではなくヒグマだろうという推測がなされるシーンがあります。
    それが強く印象に残りました。
    なぜなら2016年にツキノワグマによる連続食害事故があったから。
    (十和利山熊襲撃事件)

    小説ではあり得ないとされていたことが、現実で起きている。

    ちなみに話の展開が2012年の秋田八幡平クマ牧場

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    2024年04月17日
  • ファントム・ピークス

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    昔読んだやつが
    違うカバーになって本屋に並んでた
    懐かしくなってまた読んでみた

    パニックアクション好きとしては
    すんごい怖いのに
    誰かに「おもしろかったぜ」って
    コーフンしながら話したくなる

    残虐なの苦手なので
    そういう部分はキツいものがあるけど
    最初からずっと緊張しっぱなし、
    でも疲れないし飽きない
    (読み終わるとかなり消耗する)

    怖いの苦手
    グロいの苦手な方は
    読まないことをオススメする

    星は4つ

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    2024年03月19日
  • ファントム・ピークス

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    心霊的なホラーかと思ったら現実にもありそうな物語。
    内容は重いのに、それを感じさせない臨場感でサクサクと読み進められた。
    全体的にめちゃくちゃ嫌な人、という役回りの人がいなかった気がする。
    何かしらクセはあるけど、それも憎めない、そんな登場人物達とドキドキしながら最後まで読めた。

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    2024年03月04日
  • ファントム・ピークス

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    面白かった(と言っては不謹慎⁇と思ってしまうほどの臨場感…まさに今このニュースが激増してますし…)
    これ、まだ続きが書けるのでは⁇と思ったりしたのだけど、作者はもう亡くなられているのですね。
    残念です。

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    2023年10月29日
  • ファントム・ピークス

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    臨場感がすごい。映画を1本見たかのような読後感。
    最初は何が起きているのかが分からず不気味で怖い。だからこそ何が起きているのかとても気になる。
    そしてだんだん分かって来るんだけど、そこから最後までノンストップ。ハラハラ、ドキドキが止まらない

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    2022年12月14日
  • ファントム・ピークス

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    面白かった。一気読み!前半は、周平さんに感情移入。何が出で来るか判らない恐怖。緊張感がじわじわと。
    事実が淡々と語られる無駄の無い文章が、読んでいて気持ちいい。
    真ん中辺りではっきりするのだが、そこからきっと捕物で退屈になってしまうのかな?と思いきや、ここまでやるかの暴れっぷりに退屈せず。最後もきっちり回収、締めて頂き見事だと思った。
    改めて近くの山にでも行って、自然を、余韻を噛み締めたい!なんて思った。

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    2022年02月14日
  • ファントム・ピークス

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    ネタバレ

    ヒグマは最初に男性を食べると、その後男性しか食べません!
    このストーリーでは、最初に食べられたのは、女性なのでその後の食害は女性ばかりなのです。
    3/7/31

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    2021年07月31日
  • サイレント・ブラッド

    購入済み

    同じ著者様ということで『ファントム・ピークス』に続き読ませていただきました。相変わらずの山の描写には舌を巻くばかりです。最後まで通して読んでしまいました。

    #ドキドキハラハラ

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    2021年07月16日
  • サイレント・ブラッド

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    ミステリーだけどオカルト的な要素もあり、ホラーのようなゾクッとする部分もあり。。。
    後半の謎解きの展開がすごかった!
    前半はちょっとダレる部分もあるけど、半分過ぎたらあっという間な感じ。

    森というか自然の持つ凄さみたいなのも感じたし、他の作品も読んでみよっと。

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    2021年03月22日
  • ファントム・ピークス

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    ネタバレ

    山中で起きた事件の犯人は何か?オカルト的な何か、もしくは山岳ミステリをイメージ(期待)して読み進めましたが、そうではないと分かった時に別の面白さに変わりました。登場人物と同じ視点で淡々と真実に迫っていくぶれない筆致に引っ張られました。巻末の映画監督黒沢清氏による著者(故人)との思い出を綴った解説もよかったです。ストイックと映画的という表現になるほどと思いました。

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    2021年01月20日
  • ファントム・ピークス

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    宮部みゆきさんが、絶賛してた!ってあったので読んでみた。
    ほほ、予備知識なしで読んだんで、ミステリーかと思ってたけど、アニマルパニックもんやった。
    でも、面白い!迫力ある!
    まぁ、惨殺シーンはやはりエグいので、R指定にしときます!
    作者が、映画関係の仕事してた事もあるのか、映画を観てるみたいやった。
    こんなん読んだら、山歩きとか、山でキャンプとか、怖くて出来ん!
    ちなみに、私はインドア派なんで、そういう危険は、既に回避してる^_^

    蛇足:
    そういえば、昔、「グリズリー」って映画があったなぁ…「ジョーズ」の二番煎じと言われたB級映画。

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    2021年01月04日
  • ファントム・ピークス

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    ネタバレ

    私も田舎のやや山育ちのため、山、川の知識がある。
    自然の恐ろしさは幼少から身についているから、都会から
    キャンプ、登山にくる人の安易さに危惧している。
    この作品は山に関わる人への警鐘ともいえる作品かもしれない。
    自然災害は単なる異常気象だけでなく、昔からのウイークポイントであることが伝承されていないのである。
    海でもそうだが、遊泳禁止は必ず、死と隣り合わせという危機感をもっているのか?毎年、残念なニュースを目にする。

    決して自然は侮っていはいけないということだと思う。

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    2020年10月17日
  • ファントム・ピークス

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    書店で平積みされており、
    宮部みゆき先生の絶賛文カバーがついていて
    「それならば」という事で購入。

    現代では比較的薄い部類の文庫本だが、
    密度が濃く、物理的な厚さ以上に厚く感じた。

    山で得体の知れないものに襲われるというサスペンス。
    まぁそれは非現実的なものではなく・・・熊なわけだが。

    「熊嵐」という傑作・名著がある。
    あれは事実を淡々と記してあり「これは現実」という恐怖がある。
    本作はフィクション。
    登場人物が多いが、それは現実味を出すように作用していると思う。
    フィクションであるが故、暴力描写はいくらでも残虐に描ける。

    ノンフィクションにはノンフィクションの
    フィクションにはフィク

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    2020年10月12日