大塚柳太郎のレビュー一覧

  • 興亡の世界史 人類はどこへ行くのか

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    世界史についての本。
    興亡の世界史というシリーズの中の最終巻。2007年に出されていたが、文庫化されるにあたって新しく手直しされたもの。
    従来の世界史というのは西洋史を中心としたものであったが、本書ではそれに対してもっと多文化的で中立的な世界史を提唱している。
    人口問題については、人口バランスとその国の繁栄について書かれており勉強になった。日本は戦後の復興期、高度成長期に人口ボーナス期を迎え、一気に経済繁栄した。これからは急速な高齢化と少子化で人口減少時代を迎える。経済的な縮小はやむを得ないだろうと思う。しかし、世界的には人口増加による環境問題に直面しており、日本の人口減少は今後に必要な世界的

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    2020年05月25日
  • ヒトはこうして増えてきた―20万年の人口変遷史―

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    内容は人口史にとどまらず、人類の進化と拡散、農耕や文明の歴史に及ぶ。

    ハッサンは、バイオームごとに生息する有蹄類の重量から、更新世最終盤のヒトの人口支持力は1000万人だったと推測した。実際の人口は、その5〜8割と考えるのが妥当。狩猟採集社会か農耕社会かを問わず、多くの人々が密集して集住すると、社会の階層化が始まった。

    3200年前、フェニキア人が順風でなくとも航海できる帆船を建造し、地中海とアラビア海で活発な交易活動を開始した。インドでは紀元前1000年頃から鉄器が用いられるようになって農業生産が高まった。中国でも、周王朝が衰退しはじめた紀元前8世紀から鉄製の農具やウシに曳かせる犂が普及

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    2018年10月31日
  • ヒトはこうして増えてきた―20万年の人口変遷史―

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    ネタバレ

    江戸時代の講義を受けていた最中だったので江戸時代の人口の増減について知りたくてこの本を手にした。地球規模の人口の増減史をわかりやすく述べてくれている。
    文明が一次産業から二次産業に移りそれが定着するとどの国も出世率より死亡率が上回るようになることがよくわかった。少子高齢化は女性の晩婚高学歴化だけが原因ではなかったのだ。どうも産業が進むと教育を受ける期間が長くなりしかも教育費にお金がかかるため自然と出生率が抑制されていくらしい。政府のお役人にも読んでほしい本。

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    2016年03月21日
  • ヒトはこうして増えてきた―20万年の人口変遷史―

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    20万年前に誕生したヒト.学校で習ったのはネアンデルタール人よりやや進化したヒトがアフリカで生まれた話だったと記憶している.遺跡から発掘された資料から凄いことが分かるようになったのには驚いた.様々な感染症で凸凹があった過程や,食糧の増産が図れたことによる人口増加が,数多くの資料を引用しながら説明されている.

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    2016年01月16日
  • ヒトはこうして増えてきた―20万年の人口変遷史―

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    ホモサピエンスが出現してから約20万年間の人口推移をまとめた作品。人類の移動の歴史や生活様式の変遷などと絡めて解説しているので、非常に楽しくわかりやすい。

    人口増加の第一歩となったのは、アフリカで誕生した人類の祖先たちが、同じホモ属であるネアンデルタール人たちとの競争に打ち勝ち、生息範囲を広げた事である。もともと狩猟採集民だった祖先たちは、移住を繰り返し肥沃な土地を見つけ定住を始めた事が、さらに人口を増やす要因となった、ちなみに定住生活を始めた1万2千年前頃の推定世界人口は500万人だったらしい。

    それが今では加速度的に人口が増え続け現在は72億人、産業革命の頃から10倍になってしまったの

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    2015年12月26日
  • ヒトはこうして増えてきた―20万年の人口変遷史―

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    20万年前に人が発生してから現在までの世界の人口の変遷を、いろいろな角度から切り取って解説している。
    説明は丁寧なのだが、数字が漢数字で記述されており、なかなか頭に入ってこない。自分だけだろうか?

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    2018年12月11日
  • ヒトはこうして増えてきた―20万年の人口変遷史―

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    過去20万年の人口が増えてくる過程を振り返って、どのような要因があったかをまとめたもの。
    狩猟採集から農耕、牧畜、産業革命、緑の革命、衛生の促進と死亡率の現象、そして現代先進国の出生率の現象までを追う。狩猟採集でも火の利用、農耕でも原生種から栽培種の普及まで3000年位かかっている、また牛などの家畜化およびその利用もなど意外と進歩は遅い。
    近代の産業革命以降の変化及び人口増加率の激増は大きい。人口保持力は上がってはきているが、今後については、100億人前後でそれなりの幅を持った予想が出ている。

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    2016年01月13日