篠田英朗のレビュー一覧

  • 憲法学の病(新潮新書)

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    国際法の立場から見た、日本国憲法。
    いかに国内の、んで、憲法畑の先生たちの論が、ガラパゴスなのかと。
    利権構造、権威構造がここまで酷いのかと驚いた。
    元々日本国憲法は英文で書かれたものを和訳したもの。原文に当たれば、不戦条約とか、国連憲章のコピペであることは一目瞭然で、であれば、それに沿った解釈をすべきではないか。
    要は、国際ルールをきちんと守って、国際社会に復帰しますという約束なのだ。
    それを変な思い込みに沿って解釈しようとするからおかしくなる。とことんおかしくなる。
    目的のための議論。
    政治家でもあるまいし。
    全部受け入れて良いのかどうかは判らないけど、目的のために変節も厭わない方々だけの

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    2019年11月14日
  • 国際紛争を読み解く五つの視座 現代世界の「戦争の構造」

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    「『複数の人間(集団)が、相容れない目的をもっているとき』、紛争は生まれる」(P14)。分析のスタートとして的確な定義だと思う。つまりそう簡単に紛争はなくならない、ということだ。では不安定なりに維持しなければならない秩序とは何か。

    著者が強調するのは、世界のそれぞれの地域に「国民」が存在し、その「国民」が「国家」を形成しているというしくみ(P38)自体が、せいぜい20世紀後半に確立したものであること、このいわば「今たまたま」の国際秩序を費用対効果に見合った方法で維持できるのか、その答えは見つかっていないこと(P42)、の二点。

    当たり前だが、すべてを整合的に説明できるような統一理論は社会科

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    2019年01月01日
  • ほんとうの憲法 ──戦後日本憲法学批判

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    予想以上に、と言ってはいけないのだが、面白かった。
    どっかの代表のおっさんが、憲法とは国の権力を制限するためにあることも知らんのか、と叫んでたのを見て、あれ、そうだっけと思って憲法関係の本を読んで見たかった。

    憲法を素直に読もう。

    そうか、そもそも英米法である日本憲法を大陸法で理解しょうとするところに無理はあるし、憲法村は東大法学部のお庭ななんだな。
    「抵抗の憲法学」と言うことがも初めて聞いたけど、そう言うことか。
    筆者は国際法の立場から憲法を眺めており、ちょっと、やっぱり解釈論だよねってところはあるが、9条だけでなく、日本と憲法を取り巻く歴史から語っており、わかりやすい。

    つか、憲法学

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    2018年04月30日
  • 国際紛争を読み解く五つの視座 現代世界の「戦争の構造」

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    現在の世界情勢が過去の経緯や国際紛争の理論的枠組も踏まえて整理されていて、わかりやすい。

    日高義樹の本にもあったが、このように整理すると、オバマ大統領の対外戦略(対内も?)は世界的に悪影響を与えたという結論になりそうだ。

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    2016年12月28日
  • 戦争の地政学

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    ​まさか著者も私のような無学な人間が読むとは想像していなかったのかもしれない。
    IQが離れていると会話が噛み合わないと聞いたことがあるが、読みながらそれを思い出した。何を言っているのかがわからない…。読み始めた当初は最近の私の悪癖、エセ速読(内容がしっかりと頭に入っていないのに、単語を形として認識しぽんぽん読み進めていく。それでほぼ問題ないくらいの内容の本を読んできたので癖になっていた)とこの本の難しさが相性が悪かったのかもしれない。徐々にきちんと読まないとこれは理解できないぞ、となり、一語一語しっかり読むようになって少しわかるときもありました。

    この本を読んで、自分が本で触れてきた地政学が

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    2025年04月15日
  • 集団的自衛権で日本は守られる なぜ「合憲」なのか

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    篠田先生がこれまで論じてきたことの総集編のような内容だっため、走り読み。
    冒頭のロシアのウクライナ侵攻の部分に関する分析のみが新しい内容か。
    篠田先生の2015年以降の論説に親しんできた人にとっては目新しい情報は少ないかも知れない。

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    2025年02月21日
  • 戦争の地政学

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     地政学とは地理が国際関係や戦略に与える影響を分析する学問である。かつて欧米列強は地理的要因をもとに勢力を拡大し日本もまた地政学的視点から国策を考えた。
     戦後の日本では「軍国主義と結びつく」との警戒から忌避されがちだった。
     ウクライナ戦争や台湾情勢を前に地政学の重要性が再認識されつつある。地理は不変、だからこそ学び備えるべきなのだ。
     今までの研究や主要国、日本の地政を詳述する。

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    2025年02月01日
  • 戦争の地政学

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    著者の言うように地政学という学問の分野は今のところ確たるものは無いということだと思う。
    大陸系地政学と英米系地政学があるとしても、その時の現実の世界の情勢を言い表したに過ぎず、現実はもっと多様だと思う。
    結局のところその時々の各国の指導者の考え方次第なのではないか。

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    2024年01月24日
  • 戦争の地政学

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    シーパワー対ランドパワーを基軸に展開。けどソ連の崩壊以降、現代ではランドパワーの脅威はかなり減じられているのかな。オモシロイと思ったのは、中国をして両性的としたこと。ただ中国の海軍って実績はないよね。実際の実力はどうなんだろうね。

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    2023年10月12日
  • 戦争の地政学

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    序盤はチェーレンとかマッキンダーとかハウスホーファーにスパイクマンとシュミットを足してまとめた感じ。
    面白いのはP75第2部以降である。
    大陸系/英米系地政学の視点から、ちょっと読みにくく賛同できない点も多々あるが、P128あたりからの日本の大陸進出以降にかかる地政学の変遷は面白い。
    現代の戦争に関しては、おまけで書いた感強く、それほど目新しくは無いかな。

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    2023年08月29日
  • 戦争の地政学

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    日本では戦前の流れから忌避されてきた「地政学」。
    ところが、「地政学」と言った、確定された学問分野は実はない。
    やばかったのは大陸系地政学で、今の日本はむしろ、もう一方の英米系地政学に則っている。

    その、英米系地政学は、実は、日英同盟の分析から唱えられた。
    いわゆる、ランドパワーに対するシーパワー。
    ランドパワーは、バランスオブパワーとか、生存権とか勢力圏とかいうものに繋がっていくもので、日本も、本来シーパワーに属していたのが、ランドパワーに変に偏って行った結果、破滅した。

    もっとも、そこに追い込んだのは、敵と味方を間違える天才、シーパワーの雄、お米の国、のような気もする。

    篠田先生自体

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    2023年07月10日
  • 国際紛争を読み解く五つの視座 現代世界の「戦争の構造」

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    国際紛争というよりも地政学を戦争とからませてわかりやすく説明した本である。ハンチントンがアメリカに与えたイスラムという考え方の影響をアメリカが無視してきたインディアンとの関係からもっと深く書けばよかったような気がする。ただし、地政学についてまったく知識がない学生にとっては入門書として適しているかもしれない。

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    2023年01月19日
  • 紛争解決ってなんだろう

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    国際法学者・紛争解決論の専門家 戦争でなく武力紛争

    紛争
    複数の当事者multiple partiesが相反する目的incompatible goalsを追求する際に発生する状態

    P.35 ポーツマス条約に見る第三者=アメリカの位置づけ

    立場と利益interest(より深層に設定されるべきneeds)

    P.55 紛争解決の事例としての薩長同盟

    紛争対応
    ・回避avoidance
    ・交渉negotiation
    ・調停mediation, arbitration
    ・強制coercion

    問題解決のアプローチ MECE

    P.117 カンボジア 民主化の紛争解決

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    2022年06月09日
  • 紛争解決ってなんだろう

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    紛争解決論っていう学問領域があるんだね。西欧では確たる領域らしい。紛争とは戦争のことだけでなく、利害が対立する場面全般を指す。互いの価値観やモノの見方を理解して解決策を探すのが基本となる。分かりやすく書かれているけど、思いっきり奥が深いね。

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    2022年02月09日
  • はじめての憲法

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    篠田先生の日本国憲法論が、一番すっきり落ちる。
    まずはここからスタート。
    新しい論があるわけではないが、それこそ初めて読む人のため。

    ただ、植民地支配とか侵略戦争とか、平和国家とか、ちょっと、これって、連合国視点だよねと割り切って、あくまで、作った側の発想だよと考えるべきかと。

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    2020年09月26日
  • 憲法学の病(新潮新書)

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    東京大学憲法学の解釈体系批判本シリーズ。
    めちゃくちゃ面白い。超絶分かりやすい。
    憲法学者しばきと相俟って面白さ半端ない。
    前半は分かりやすいなあという感じだが、後半は「やめて差し上げろ」という勢い…。

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    2020年07月29日
  • 憲法学の病(新潮新書)

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    かなり専門的で細かな論点を議論しているため難解です。私のように新書で手軽に・・なんて考えたらいけません。
    護憲思想は、あえて簡単に言えば、日本が戦争をしたらろくなことにならない・・という戦中の反省からきているものだと勝手に思い込んでいましたが、篠田説では、反米思想をベースにしたものだという。
    しかし、それほど米国が嫌いなら米国から押し付けられた憲法こそ日本人の手で変えればいいと思うのですが、最高学府の憲法学者は現行の憲法を死守することで、逆に日本が戦争できない国もしくは巻き込まれない国であり続けようとし、そのために憲法解釈に無理を無理を重ねた結果、ガラパゴス化したと解説する。
    さらに、本書の最

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    2020年01月15日
  • ほんとうの憲法 ──戦後日本憲法学批判

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    改めて「憲法とは?」を勉強する良い機会になりました!
    読みながら分かっているようで分かってないことを理解。もう少し勉強が必要ですね。。。苦笑

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    2019年09月04日
  • 憲法学の病(新潮新書)

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    国際法理をとう概念で、憲法学をぶった切る。って感じ。国際法に照らし合わせてみると、というセリフが多発する。論説の繰り返しが多い文章が説得力と勢いを持たせている。特に宮沢憲法学が嫌いらしい。そればっかり言ってる。歴史観が独特に感じる部分もあるが、新しい憲法学を示してくれた。

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    2019年08月13日