戦争の地政学

戦争の地政学

ビジネス・実用
990円 (税込)

4pt

そもそも「地政学」とは何か?
地理的条件は世界をどう動かしてきたのか?
「そもそも」「なぜ」から根本的に問いなおし、激動世界のしくみを深く読み解く「地政学入門」の決定版!

現代人の必須教養「地政学」の二つの世界観を理解することで、17世紀ヨーロッパの国際情勢から第二次大戦前後の日本、冷戦、ロシア・ウクライナ戦争まで、約500年間に起きた戦争と激動世界の「構造を視る力」をゼロから身につける!

「一般に地政学と呼ばれているものには、二つの全く異なる伝統がある。『英米系地政学』と『大陸系地政学』と呼ばれている伝統だ。両者の相違は、一般には、二つの学派の違いのようなものだと説明される。しかし、両者は、地政学の中の学派的な相違というよりも、実はもっと大きな根源的な世界観の対立を示すものだ。しかもそれは政策面の違いにも行きつく。たとえば海を重視する英米系地政学は、分散的に存在する独立主体のネットワーク型の結びつきを重視する戦略に行きつく。陸を重視する大陸系地政学は、圏域思想をその特徴とし、影響が及ぶ範囲の確保と拡張にこだわる」――「はじめに」より

【本書のおもな内容】
●地政学は「学問分野」ではないという事実
●「英米系地政学」と「大陸系地政学」の決定的な違い
●地政学をめぐる争いは「人間の世界観」をめぐる争い
●ハートランド、シー・パワー、ランド・パワーとは?
●生存圏、パン・イデーン、ゲオポリティークとは?
●日英同盟が「マッキンダー理論」を生み出した
●なぜ戦後日本で地政学が“タブー視”されたのか?
●日米“シー・パワー”同盟が英米系地政学の命運を左右する
●冷戦終焉をめぐる視点――「歴史の終わり」と「文明の衝突」
●地政学はロシア・ウクライナ戦争をどう説明するのか?
●中国とは何か? 「一帯一路」とは何か?
●私たちはどんな時代に生きているのか?

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戦争の地政学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    地政学とは近代の歴史の出来事を後付けで説明したのでは?と感じる部分もありましたが、説明としては十分に納得出来るものでしたし、世界の様々な国の考え方として捉える事ができました。世界や日本の情勢を考える時のヒントになりました。

    また、今はまだ資源や民族や宗教と言った従来の地政学の延長線上のような世界ですが、これからの科学技術の発展などで資源や民族や宗教と言ったものの価値が下がった時に、我々人間はどのように考えるのだろうか?と思いました。

    0
    2026年02月03日

    Posted by ブクログ

    大陸の中心部のハートランドを制したものが沿岸部のリムランドも制するのか、それとも、リムランドを制したものがハートランドも掌握するのか、シーパワーであるにも関わらずランドパワーとしての侵略を犯してしまった大日本帝国の、ランドパワーからの制圧(ソ連対日参戦)は必然なのか、地政学という定まっていない学問の中で歴史を読み解くことは非常に興味深い一方で、あまりにも変数が多いとも言える。中国という、ランドパワーもシーパワーも有する「両生類」が画策する一帯一路に、日本からインド、中東、東アフリカ世界を包含したアジア太平洋世界は対抗しうるのか、全ては何もまだ経験していないから分からないのである。

    0
    2025年06月08日

    Posted by ブクログ

    そもそも地政学とは何か、
    地理的要因を基に分かりやすく解説されています。
    中国やロシアの暴走の内容について
    一帯一路政策やランドパワーの話など
    戦争に興味ない人にはお勧めしませんが、大人の教養としてあると良いものばかりだと思います。

    0
    2024年04月26日

    Posted by ブクログ

    二つの地政学の見方がどちらも妥当性を持ちつつ、現代において、するどく対峙することを説く。
    大陸系地政学(広域圏の均衡)と英米系地政学(シーパワーとランドパワーの均衡)がその二つだが、後半になるに従って、その見方の鋭さを裏付ける叙述になっている。

    台湾とインドの話しが示唆に富んでいた。

    0
    2023年05月01日

    Posted by ブクログ

    毎日世界のどこかで争いが起こり大勢の市民が犠牲になっている。なぜ人は争うのか。権力争いの発展系や領土拡大欲、宗教の対立など原因は様々だ。その根本原因はそれぞれに違うだろうが、地球を海と大陸、そして流れる河や砂漠、山脈、地図の上から確認できる地形的要素を加えて、力の関係や方向性、政治を考察するのが地政学だ。ここ数年本屋で多くの書籍を見かけるようになったし、会社に訪問してくるグローバル企業のエバンジェリストの方なども、地政学の話をよくされるので、私もいくつか本を手に取り読んでみた。本書はその中でも、これまでの私の浅い知識を再整理し、言葉の意味合いや考え方のおさらいに非常に役に立つ。
    わかりやすいところで言えば、太平洋戦争時は帝国陸軍も対共産主義をベースとして大陸に向けた地政学的分析がなされていたそうだし、ナチスドイツの第三帝国思想、大英帝国がインドを植民地化した背景にはそうした地政学が影響を与えたと言われている。日本やドイツは大陸に向けた領土拡大を主目的とする大陸的地政学、イギリスは大陸と海洋のそれぞれの力関係を説く英米系地政学に分類され、現在我々がよく見かけるのは後者だ。本書はこの大きな二つの考え方の違い・国家戦略の衝突の一因と捉える。最終的には現代の超巨大経済圏を構築する中国の一帯一路に話が繋がり、地理・ジオポリティーク、ジオポリティクスの両面で現在までの変遷を理解できるようになる。
    2つの地政学を理解したのち、近代の多くの紛争発生地域を眺めてみる。内戦も多くはランドパワーとシーパワーの境界線にベルト(地帯)上に発生している。第二次大戦後の国際連合を主軸とする大国協議、冷戦終結による2大国の睨み合い終結などで紛争は抑えられてきたように思っていたが意外にもその数は増え続けているそうだ。地図上で見ると、見事に力の空白地帯や、国の求心力低下に伴う政情不安に端を発する内紛を引き金に不安定な地域に収まっている。また、近年のロシアによるウクライナ侵攻も再三のプーチンの警告を無視して、ロシアとその他の地域の緩衝地帯が崩れた事が原因なのは明白だ。そうやって地図から世界を見れば次にどこがその発生地になるかが見えてくる。我々日本にとっては目下台湾が1番気になるところだが、台湾自体の政情には注意が必要だ。だが他国だけに注意を払えば良いと言うわけではなく、巨大なシーパワー(アメリカの出先も兼ねる)として大陸ランドパワーの牽制役を担う我が国も一度不安定になれば、当然に大陸中国からの力の影響をもろに受ける事になる。
    改憲議論や沖縄基地問題、原発再稼働問題などいつ火を噴くか判らない数々の問題・課題は大陸諸国にとっては美味しい餌としか映らないだろう。
    まずは自分たちの住む国がそうした地図上の重要な役割を担い、それが政治の力によって「安定」「不安定」のいずれにも簡単にバランスを崩し、地域の不安定ひいては世界規模の不安定につながる事を、こうした書籍で理解しておきたい。
    民主国家を謳歌する人々が自ら政治に参加する意識の低いなどあり得ない。ネットやニュースに踊らされて政治を知った気になっている人達よ、先ずは身近な投票ぐらいは行ってますか?

    0
    2023年04月13日

    Posted by ブクログ

    地政学は、共通の世界観を持つ人々が、単なる利益計算にしたがってのみ争っているような世界だけを描写しているのではない。むしろ根本的に異なる世界観を持つ人々が、世界観をめぐるレベルにおいてこそ争っている様子を、明らかにするのである。

    0
    2026年05月21日

    Posted by ブクログ

    地政学は、大陸国家は膨張したがり、周辺の海洋国家(イギリス、アメリカ、日本)は交易等の利益のためそれを連携して防止する。そこで衝突が起きるという英米型のマッキンダー理論。
    世界はそれぞれ生存圏(東アジア、スラブ中東、ユーロアフリカ、アメリカ大陸)があり、それを確立するために衝突する(ナチス、大東亜共栄圏)という大陸型のハウスホーファー理論。
    の2つに大別される。
    本書は地政学という特に日本では誤解されがちな学問を、この2つの異なる理論を使って説明する。

    マッキンダー理論が発明されたきっかけ。世界史で前列のない非白人国家との日英同盟が成立し、日露戦争が起こったことでマッキンダーが理論立てた125

    なぜ明治日本がヨーロッパのように、利害の一致する国どうしで同盟をして共通の敵と戦う、という発想を持てたのか。それは関ヶ原の戦いや薩長同盟などの経験値があったから125

    実は日本で最初、本格的に取り入れられたのはハウスホーファー理論。これを元に大東亜共栄圏が生まれた。ハウスホーファーは明治期、外交官として京都に滞在。緑龍会という秘密結社にも参加していた知日家139

    0
    2026年03月14日

    Posted by ブクログ

    ハウスホーファーを始めとする大陸系地政学とマッキンダーなどの英米系地政学。大きく異なる二つの視点から歴史と現在の世界を概観する。そもそもの国家観や人間観という根本から異なるというのはなるほどと思ったし、その見方の違いによってアメリカのモンロー主義の意味合いやWW1参戦の捉え方も全然違ったものになるというのはわかりやすかった。地理的制約が政治や国際関係に影響を与えるというシンプルで確からしそうなメッセージを持つのにどこか胡散臭いイメージが拭えなかった地政学について、その経緯と理由も概ね理解できた(私は政治学部出身ですが地政学の授業なんてなかったですしね)し、どの辺りは有用なのかという部分も理解できて良かった。こうなると無茶な論理を展開している本も少し読んでみたい。

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    2025年05月22日

    Posted by ブクログ

    「戦争の」とあるが、戦争に特化したわけではなく、現代の世界情勢を踏まえ地政学と各国の対外的国家戦略との関係を議論したもの。

    大陸系地政学と英米系地政学の違いや、我が国を含む主要国が過去一世紀半にわたり、どちらの立場で行動してきたかをわかりやすく整理している。
    我が国の現行憲法との関係にまで言及しているのは、著者の真骨頂か。

    地政学は机上の仮説に留まらず、それに対する立場の違いが各国の国家戦略の違いとして明示的に現れるとの指摘は、ロシアによるウクライナ侵攻を考えれば正に的を射ている。

    冊封体制への回帰を志向する中国や、イスラム原理主義は行動原理が従来の(欧米発の)地政学の前提とも微妙に異なっていて、その行く末は予断を許さない。
    イランがウィグルのイスラム教徒を弾圧する中国と友好関係を結んでいることからすれば、実は案外実利的なのかもしれないが。

    0
    2024年06月27日

    Posted by ブクログ

    地政学、英米系と大陸系の視点。世界の紛争を説明する理論。具体的な事案に基づいているので分かりやすい。
    地理的な位置と歴史や国際情勢を結びつけた考え方は大変に興味深い。

    0
    2024年06月22日

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