憲法学の病(新潮新書)

憲法学の病(新潮新書)

924円 (税込)

4pt

日本は憲法で戦争を放棄した世界唯一の国だ――。日本人の多くは漠然とそう信じているが、これは戦後の憲法学者たちが日本国憲法を捻じ曲げて解釈した「虚構」に過ぎない。憲法が制定された文脈と、国際法の常識に照らし合わせた時、本当は「国際主義的」な日本国憲法の真の姿が明らかとなる。東大法学部を頂点とする「ガラパゴス憲法学」の病理を、平和構築を専門とする国際政治学者が徹底解剖する。

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憲法学の病(新潮新書) のユーザーレビュー

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    購入済み

    日本国憲法を正しく理解したい人

    2022年11月26日

    日本国憲法がどう誕生したのか、当時の国際情勢、歴史観、国際法、誕生過程から、憲法をどう読むのかを示し、日本国憲法の理解を示す。
    著者の論理構築は緻密であり、説得力に富む。常々、日本国憲法の現在までの解釈には国連憲章等と乖離がある様に思い、学生時代(法学部)より違和感を感じていたが、霧が晴れる様に明...続きを読む

    #深い #タメになる

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    Posted by ブクログ 2019年07月31日

    9条をめぐる国内の憲法学説が、いかに国際法と噛み合わないガラパゴス学説であるかを論じています。あくまで9条は不戦条約や国連憲章の焼き直しであることを強調しています。また、憲法学者ひとりひとりを章立てて批判しており、問題点を理解しやすい論じ方だと思いました。

    本書にあえて疑問を投げかけてみます。

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    Posted by ブクログ 2023年03月30日

    国際的にみて、かなり異様な第9条がなければ、こうした憲法論議もなかった、というか不要だったわけで、そういう意味で極めてローカルな話題であり、いくら議論に熱が入っても、どこか空しさが漂う。普遍性を持った未来志向の議論に感じられない。多くの国において解決済、というか問題にもならない論点。解釈をめぐる憲法...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月29日

    この本は憲法解釈を題材に、通説的かつ固定的な解釈に対して幅広い視点で素直に解釈することの大切さを教えてくれる。

    焦点は主に日本国憲法の前文と9条の解釈である。
    現在の日本国憲法に対する解釈は19世紀ドイツ国法学に基づいたものであり、さらには憲法学者内で独自に決めた通説が反映されている。
    一方、著者...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年01月19日

    法学部法律学科で憲法を専攻する学生の視点から感想を述べる。

    ゼミの夏合宿にて、総勢30名が本書の言説を多角的視点から分析したが、主に私が担当した憲法9条の解釈論(おそらく本書でいう1〜4章あたり)について、篠田氏の思考方法と、本書の内容について触れる。

    ⑴篠田氏の思考方法について
    彼は主に国際法...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年12月15日

     国際法学の観点から日本国憲法の特に9条の成立過程を読み解く。その論理は、緻密で説得力がある。しかし、一方的すぎる。
     憲法学が東大の学者中心のヒエラルキーで成り立っていることや、宮沢、長谷部、(今をときめく)木村などの見解に論旨不整合ないし不充分な点があることも事実だろう。国際法的視点から現在の憲...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年12月05日

    九条を中心とする我が国の憲法解釈が何故、どのように歪んでいったかを明確に解析してくれる。

    学者がイデオロギーを持ってはいけないとは思わないが、イデオロギーを正当化するために学説をいじるのは禁じ手だろう。

    とはいえ、憲法学者以外にも歴史学者、社会学者など、他国にもそういう似非研究者はあまたいそうだ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年11月14日

    国際法の立場から見た、日本国憲法。
    いかに国内の、んで、憲法畑の先生たちの論が、ガラパゴスなのかと。
    利権構造、権威構造がここまで酷いのかと驚いた。
    元々日本国憲法は英文で書かれたものを和訳したもの。原文に当たれば、不戦条約とか、国連憲章のコピペであることは一目瞭然で、であれば、それに沿った解釈をす...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月13日

    国際法理をとう概念で、憲法学をぶった切る。って感じ。国際法に照らし合わせてみると、というセリフが多発する。論説の繰り返しが多い文章が説得力と勢いを持たせている。特に宮沢憲法学が嫌いらしい。そればっかり言ってる。歴史観が独特に感じる部分もあるが、新しい憲法学を示してくれた。

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    Posted by ブクログ 2020年07月29日

    東京大学憲法学の解釈体系批判本シリーズ。
    めちゃくちゃ面白い。超絶分かりやすい。
    憲法学者しばきと相俟って面白さ半端ない。
    前半は分かりやすいなあという感じだが、後半は「やめて差し上げろ」という勢い…。

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