原丈人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原さんの著書とということで読んでみたシリーズ2冊目。
タイトルにもなっている新しい資本主義とは
“新しい資本主義”=“公益資本主義”である。
最近の資本主義は株主至上主義、金融経済優先、市場経済推進であった。
それらは“人”の存在を忘れた幻であり、それらの暴走が今の社会、経済を混乱に導いているとした。
そんな中、白人社会にはない日本的な考え方や実業主義的側面が次の経済を作っていく可能性があるとしている。
んだけども・・・。
個人的には原さんの言いたいこと、取り組んでいることは素晴らしいと思うんだけど、今世界が、日本がそうなっているかというとなかなかそうは見えないのが本音のところで。
日本が -
Posted by ブクログ
経済・技術・社会、の3つを組み合わせて持続的に社会問題の解決をしていくスキームを提案しています。この3つを意識してビジネスを考えるときに、頭のバランスを保つ一定のガイドになる本だと感じました。
経済の項では、株主価値最大化の問題点として、新しいアセット(たとえば新技術)は、短期的には株価に反映されないので育成が難しいことを挙げています。
技術のところは、例として新しいデータベース技術や画像圧縮の技術に触れています。すでに4年経っていて技術の位置づけが変化しているので、ここは考え方だけ受け取って、ささっと読み飛ばせばよいです。
社会のところは、途上国の飢餓と貧困を、地球規模の課題であるとし -
Posted by ブクログ
この方が代表を勤めるNPOと関わる機会があったので手にとりました。
日本が持つ潜在力を使って世界の問題を解決する、という切り口に興味があったので、他の金融云々というところは飛ばし読み気味。
著者のアプローチは以下の通り。
・最新テクノロジー活用による貧困撲滅
・民間からのアプローチによる栄養失調改善
・マイクロクレジットによる生活向上
新書なのでさらっとしてます、もちょっとちゃんと読み物が読みたいひとは同じ著者の「国富論」をどうぞ。ほとんど内容は同じです。
個人的には国連の旗の下での民間による支援、スピルリナプロジェクトに興味あり。
テクリスクとマーケリスクを引き受けて、テクに価値を見出し -
Posted by ブクログ
短期的な株主利益の最大化を目指す米国型市場経済システムでは、長期的な成長の源泉となる技術革新を生み出すことができない。
コア技術の創出に注力する必要がある。エンジンといった動力システムの開発がコア技術であり、自動車、船、飛行機の開発はアプリケーション技術に過ぎない。アプリケーション技術は常にプロダクトライフサイクルの問題に直面し、長期的な利益に必ずしもつながらない。現在はインターネットを中心とした産業構造となっているが、インターネット自体はコア技術ではない。インターネットショッピングやゲームなどで新たな市場を開拓する日本企業は多いが、プロダクトライフサイクルが成熟期に入れば成長は鈍化せざるを得