中野晃一のレビュー一覧

  • 右傾化する日本政治

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    ネタバレ

    最近読んだ新書の中では一番面白かった。
    本書全体の内容は序章にコンパクトにまとめられているので、序章だけでも読むといい。

    「右傾化する」といっても、ずっと常に「右」へとシフトしていったわけではないという。
    「右」に揺れれば「左」への揺り戻しが起こる。その後再び「右」へと転じる。近年の日本政治はまるで振り子のようだと筆者は例える。
    しかし同時に、振り子自体が徐々に「右」へとシフトしているという。
    したがって、「左」への振り戻しの後の「右傾化」は、以前よりさらに「右」へと移動する。
    これは言い得て妙だと思った(4ページの図1および6ページの表1は実に分かりやすい)。

    近年、ネット上のみならず言

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    2025年02月28日
  • 右傾化する日本政治

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    「自由主義的な国際協調主義の高まりで膜を開けた新右派展開の動きが、いかにして偏狭な歴史修正主義を振りかざす寡頭支配へと帰着してしまったか、本書はその政治プロセスを解き明かすことを目指してきた」P173

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    2016年01月31日
  • 「改憲」の論点

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    やや難しいなと思った章は読み飛ばし。
    第一章 木村草太氏の論旨が秀逸。
    その他読みやすいところだけでも、十分に自分で思考するベースができる。

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    2022年04月26日
  • 右傾化する日本政治

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    過去の歴代政権を時系列でたどりながら政治を振り返ってみるという目的でもいい本です。アプローチはリベラリズムから見ているという前提を考慮して読む必要はあります。ただ政治の現在地としてなぜここに至ってしまったのか考える上で参考になるのではないのでしょうか。特に印象的なのは左派自由主義が新自由主義とは似て非なるものであり決別の意思を感じ取れるのですが今の中道左派はどう考えているのでしょうか。

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    2021年12月13日
  • 右傾化する日本政治

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    映画主戦場にも、インタビュー出演してた中野氏による、保守55年体制から今日の安部政権までの、保守の流れ、変質と、時にリベラルによる揺り戻しに関する考察。資料や証憑に基づく、学者らしい観察と分析、鋭い洞察が見て取れます。この間の歴史的事実を知らないと、理解は難しいかも。

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    2020年01月20日
  • 「改憲」の論点

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    全部理解するのは難しかったが読める範囲でさっと。骨抜きの議論(要するに呪いの言葉とかご飯論法的な手法)に気づいて乗っからないことがまず大事なのだとはよくわかった

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    2019年09月06日
  • 右傾化する日本政治

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    日本の政治の歴史を政治的立ち位置を切り口にしてたどる。かつて主流を占めた開発主義と恩顧主義の旧右派が、世界的な流れを受けた新自由主義と、アジア・歴史問題への対応をめぐって台頭した国家主義に代わっていく経緯がわかりやすい。

    西洋の近代化の歴史では、絶対王政や封建主義から個人を解放しようとする中産階級(ブルジョワジー)が自由主義を担った。このうち、アダム・スミスは政府の介入を拒絶する自由放任の経済的自由主義を唱えたが、19世紀の終わりから20世紀の初めにかけて貧困や暴力がはびこることになったため、福祉や教育などの社会政策面の政府介入が、個人を真の意味で自由にするものとして進められ、戦後のケインズ

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    2018年10月31日
  • ガチで立憲民主主義 壊れた日本はつくり直せる(集英社インターナショナル)

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     安保法が何故違憲なのかが詳しく説明されています。この立憲民主主義の危機を繰り返さないために,立憲民主主義促進法が提案されています。自分たちの政策・グランドデザインを示したうえで,これに乗る人いませんか?と候補者に働きかけるというのは面白い視点だと思いました。
     しかし,水上さんはなんだか凄く遠い人になってしまったなぁ。一応同期なんですけどね。登録したてのころ,奥さんと鹿児島まで遊びに来てくれたのが,本当に遠い昔のようです。

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    2016年07月17日
  • 右傾化する日本政治

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    ☆第一次政権をあれだけの失態で閉じた安倍が、驚くべき復権を遂げた拝啓は2つの要因がある。
    ・野党化した自民党が、さらに右傾化していた
    ・有権者の政権選択が可能となる競争システムが、民主党政権の挫折とともに崩壊したこと
    ☆リベラル左派連合再興のための基礎条件
    ・小選挙区制の廃止として選挙制度改革
    ・リベラル勢力が新自由主義と決別すること。
    ・左派運動の在り方の転換

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    2016年04月24日
  • 右傾化する日本政治

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    ポイントを抑えた的確な現状認識にはうなるほかないが、読み進むたび随所でため息をつかざるを得なくもなる。最後に記された処方箋も正直なところ実現できなさそうなのが切ない。

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    2015年11月18日
  • 右傾化する日本政治

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    日本は右傾化しているのか、それとも「普通の国」になろうとしているだけなのか。
    いったい、どちらなのか?
    著者は、日本社会の座標軸は右へ右へと推し進められたとする。
    そのプロセスを丹念にたどった著作である。
    以下、その内容である。
    序章 自由化の果てに
     1現在を生んだ新右派転換
     2なぜ「反自由の政治」へ向かったのか
    第1章 55年体制とは何だったのか
        ―旧右派連合の政治
     1二つの歯車 ― 開発主義と恩願主義
     2革新勢力 ― 「三分の一」の役割と限界
     3なぜ旧右派連合は破綻したのか
    第2章 冷戦の終わり ― 新右派転換へ
     1新自由主義の時代へ
     2自由化・多様化する日本政治
     

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    2015年09月01日
  • 右傾化する日本政治

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    戦後から日本がどのように「右傾化」していったのかを辿る。保守について論ずる時、欧米ではグローバル化、宗教、多様性などが、論点になる印象の一方、日本では安全保障、平和主義、歴史修正主義などが議論の中心となるように感じた。

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    2021年06月25日
  • 右傾化する日本政治

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     本書のユニークかつ斬新な点は、1980年代以降の政治右傾化プロセスを「支点が徐々に右に動く振り子」のような「揺り戻し」を含む曲線運動と捉えていることにある。「振り子が右に振れるとき支点も一緒に右に動き、やがて振り子は左に振れるわけだが、前の周期の左端まではもどらず、もっと右の位置で留まる」。これにより「改革の後退」「改革の修正」とみなされる時期や政策が、結局のところ本質的には新自由主義化の動きそのものを停止させるに至らない力学が説明可能になる。

     他方、今日の右傾化プロセスの因果関係を探求する上で最大の難問は、経済面でのグローバル化=自由化と、一見それに逆行するような国内政治局面でのナショ

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    2015年10月21日
  • 右傾化する日本政治

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    民主党政権の総括がされている。政権「党」交代ということで納得。
    二大政党が無理なら小選挙区制を改めるべきなんだろうな。

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    2015年08月15日