小宮純一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ14巻・完結編。
13巻から続くヤングケアラー編。
中学生で祖父と妹の面倒を見ている少年は、児童福祉司の相川の訪問も頑なな態度で学校へ行くのも諦めている。
やっと登場した両親も相川に対して暴言を吐き、話にならない。
相川は、自分の力不足を感じるが、一人でやろうとせずに同僚や心理士や保健師や地域全体で子ども達の未来を守るんだという先達の言葉に助けられる。
妹が警察に保護され、児相に連れて行かれたことで、ネグレクトが発覚する。
中学生の兄は、祖父が認知症の症状が出始めたことで、一時保護が決まる。
ヤングケアラーは、なかなか表に出ず分かりづらいのだと思う。
学校生活もままならず、自 -
Posted by ブクログ
12巻から続くコロナ禍特別編。
児童福祉司の近隣の声掛けや空振りに終わっても繰り返しの家庭訪問などの努力で、母親が動くきっかけとなり救われた命。
しかし、暴力のみならずスタンガンやキャットフードなど…酷い行為に言葉も出ない。
新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年を舞台にしているが、これだけではない現実が闇に葬られていたのでは…と思うと児童福祉司に頼る以外に何ができたのだろうかと考えてしまう。
後半は、ヤングケアラー編が続く。
小学生教師が、一人の児童について思い悩む。
給食費や教材費が滞りがちで、遅刻や無断欠席も多く、虫歯治療もしていないようで親とは連絡がつかないと。
育 -
購入済み
考えさせられる
このご時世、問題になっている内容なので、
読んでみようと購入しました。
実際は如何なのかわかりませんが、この様な内容と略変わらないんだろうと思うと、
色々考えさせられます。
内容は、やはり重い感じなので、好き嫌いがある内容だと思いますが、
此れを読んで、世の中が少しでも良い方向に向かえば良いかと思います。 -
こう在れたらいいなと思う理想
児童相談所の話です。
お話の中では所員のほとんどが真剣に子どもたちのことに向き合っていて自分を犠牲にしてでも子どもを救おうと必死です。
現実にもこうした志のある所員さんはいらっしゃると思いますが、そうでない人も多いです。
真剣な人は真剣でない人に煙たがられ能力を発揮できず、また予算や法律の制限の中で諦めざるを得ないケースと何度も向き合ううちに心折れていきます。
全国の児童相談所がみんなこんな人達で、行政や地域も協力してくれて…そうだったらいいのになという気持ちで読みました。
今の日本がそうなるには児童福祉の法整備と一般の人の子どもを守る意識改革が必要です。 -
Posted by ブクログ
小さい頃に誘拐され虐待された鈴屋什造と言う漫画の中の登場人物がその精神世界で如何にその虐待の過去・トラウマに対峙し、人間として産声を上げるに至り、現在「喰種捜査官」として「職務を遂行する」青年に至ったのか、その内面の変化を知りたくて「虐待」をテーマにした漫画を読んでいる。本作の巻末に原案者が書いた一文が什造の内面を具体的に表していた。
『(略)自己が生き抜くために、‟辛かった”と認識するのではなく、なかったことにしたり、それが自分のために必要な行為だったと捉えている為だという。』
虐待を受けた者が虐待の連鎖を行ってしまうのは3割ほどと書かれている。では、虐待を受けながらも自身の子や他者に虐待を -
無料版購入済み
児童虐待や児童相談所などついて、漫画の途中にコラムを挟んで、わかり易く描かれてる。
娯楽としてでは無く、そういう現実を知識として入れるために読む漫画だと思う。 -
Posted by ブクログ
一時期よくweb広告で見かけてた系の子供がかわいそうな漫画、と認識していました。
1巻無料だったので読んでみたんですが、これは児童相談所の話だったんですね。
たしかに子供がかわいそうなシーンがいっぱい出てくるんだけども、そういう現実はあるわけだし、それを救っていく話なので知識として読んでおいてもいいのではないかと思います。
私が育った地域には、児童養護施設があったのでそういう境遇の子たちと同じ小学校に通っていました。
しかし当然、大人たちは漠然と「あそこの子たちは事情があって親と暮らせなくなったんだよ」程度のことしか教えてくれず、こういう漫画を読むことで具体的にどういう境遇の子たちだったのか -
ネタバレ 無料版購入済み
表現手法がちょっと…
同期の若い女性が彼氏でもない男性のネクタイをなおしたり、
頑固そうな所長が年配の女性だったり、
先輩が若い保健師の女性にデレデレしたりと、
昭和生まれのおっさんたちが描いてるのが
丸わかりでげんなりしました。
加えて熱血青年漫画風の古臭い作風と、
(ドーン!バーン!ドカッ!などの大げさな描き文字入り)
熱血主人公のドタバタぶりのせいで肝心のストーリーの深刻さが薄まってしまい、
かなり残念な感じでした。
派手な描き文字をつけて、おもしろおかしい劇画調に表現する必要はないのでは?
こういう内容の作品は女性作家さんの方が向いているんじゃないでしょうか。
悲惨な状況に置かれた子どもたちを表現するの