古田雄介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この世界に生きている人間の、誰もが経験したことがなく、そしていずれ必ず経験するもの。それは死。
内容はタイトルの通りで、「死」に関して作者さんなりに考察する、というものとなっている。新書でありながら小説のようなストーリー仕立てになっていて、事の発端はとある依頼が作者さんのもとに届いたことから始まる。
「娘が自死した。ツイッターに娘のつぶやきが残っており、死を誘発する内容となっている。そのつぶやきを消したい」
作者さんは依頼主さんにツイッターのつぶやきを消す方法を伝えたが、そもそもその処置内容でよかったのか?という自問が発生した。で、そもそもネットにあふれる「死にたい」は有害なのか?と思いたち、それらを調査してゆく。
調査標本数が少ないし、作者さんの主観も入っているので、書かれている内容にめちゃくちゃ信ぴょう性があるわけではないけれど、「死」というテーマを扱った本を読んだことがなかったので読んでいて新鮮味があった。
とくに自殺した人たちが運営していたサイト(ブログなど)に書かれている内容は生々しく、読んでいるだけで気分が憂鬱になった。やはりそれらのサイトには死を誘発させるだけの「負のオーラ」があるように感じたが、一方で作者さんが言及しているように、亡くなった方の最期の言葉を簡単に消していいのか?という思いもある。
結局答えは見つからないけれど、死に関して考えるという貴重な経験ができてよかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレネット上にはたくさんのブログがある。中には亡くなっている方もいる。
この本では多くの亡くなった方のブログを取り上げている。闘病記、自殺願望者、日記、事件の被害者。私が読んだ山口さんの事例もあった。
山口さんの事例を読んで感じたのは、そんな簡単なもんじゃないということ。もっともっと心の奥底から叫ぶ声があったんだよ。本書は多くの事例を取り上げるから、そんなに掘り下げられない。やっぱり心の機微を追うには、実際の本やブログを読むべきだと思った。若くして白血病を患ってワイルズさんもそうだと思う。
ブログは運営会社がなくなってしまったら、ブログもなくなってしまう。そんな中、読者や縁ある人たちがブログを運営し続けていたりするのは素晴らしいことだと思った。
以下、各事例で印象的なこと。
不気味男さん、幼少期、アルコール中毒の父がインコを外に出し踏み潰した。酷すぎる。家庭環境が暖かいって大事。
のんさん、がんになっても1人ぼっちなのは悲しい。
バッチさん、空手家でありベーシスト。尋常でない前向きさを持っている。悲しいことがあったら読むべき。
落下星さん、糖尿病から腎不全になり、両足切断。それでも酒がやめられない。アルコールの怖さが分かるとともに、それでも全く悲観するところがないのがすごすぎる。その時できることを考える姿勢は学びたい。
さっちゃん、80歳でブログを始める。90歳ブロガーとしてテレビで話題になり人気に。いつ人気になるかわからないもの。
私もいつ有償ブログを閉じるべきか、終わりを考える。プラスになっているならまだしも、現状はマイナスの資産であるので、このまま去るには申し訳ないと思う。きっと夫は経費を払い続けるだろう。仕事を辞めたら無料ブログ切り替えを考えよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ以下著書によるあとがき(引用)がこの本のすべてを語っていると思う。
この感覚を共有できるか否かが、理解の分かれ目になるのではないか。
“ 中学生の頃、誰に見せるわけでもなく、自宅のワープロに「好きな音楽ベスト100」リストを作って、頻繁に順位を変動させては現状の並びの妥当性について真剣に検討したりしていました。もの凄く無益な行為ですが、何しろ当時の自分にとって最大の趣味だったので、一切妥協せずに己の思考と向かい合い続け、ひたすら変な情念をリストに注ぎこんでいた気がします。恥ずかしい。
ただ、インタ^ネット独特の魅力を作っているのも、そういう個人が純粋培養した情念ではないかと思っています。効率性や合理性を考えたら過剰だったり余計だったりするような、妙なこだわりこそが醍醐味なのではないかと。いろいろな人のいろいろな情念が転がっていて、そのなかで娯楽性や公益性など(あとは運)が抜きんでたものが人気サイトや人気コンテンツとなり、 ・・・”