あらすじ
インターネットと「死」をとりまく環境は時代によって大きく変化していく。消えずに残された過去は、生きている私たちの現在と未来をどう方向づけるのか? 故人がインターネットに残した足跡とどう向き合うのが正解なのか? 空間や時間をこえて届いた鮮烈なメッセージに耳を傾ける。「東洋経済オンラインアワード2021」MVP獲得の好評連載が一冊に。
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Posted by ブクログ
投稿主が故人となったブログやサイトを紹介し、家族などを取材できていたらそれらのえぴそーも紹介する本。
世代的に近い人間が書いているサイトが多いため興味深く読めた。
インターネットの墓標となったコンテンツに書かれていることは様々だ。病気になってなお世間に伝えたいことであったりするし、愚かな自分をさらけ出すことで警句としてもらいたいものもある。
あるいは世への怨念や激情が書き記されていたり、自殺志願者が訥々と人生を振り返っていたりする。
この手のサイトは自分が知っているだけでもまだまだあるので、是非とも続刊を出してほしい。
Posted by ブクログ
死を前にした人々の心の声に触れた。
その想いがこうして形になった。
そして読み継がれる。
それは大切なこと。
いまこんな時に死ねない!その想いが心を打つ。
Posted by ブクログ
感動ポルノという言葉が浮かんだが、遺した人の意志や亡くなったあともブログを維持する人の意志を丹念に見ていくことで、新しい世界を見せてくれた
闘病記というジャンルは昔からあるものの、ネットやSNSにより死にゆく人のブログやサイトがたくさん残っていく世界になっていること、それが一種のお墓になり管理されるサイトがあることを知った
新たな世界を知ることができる優れたノンフィクション
Posted by ブクログ
ネット上にはたくさんのブログがある。中には亡くなっている方もいる。
この本では多くの亡くなった方のブログを取り上げている。闘病記、自殺願望者、日記、事件の被害者。私が読んだ山口さんの事例もあった。
山口さんの事例を読んで感じたのは、そんな簡単なもんじゃないということ。もっともっと心の奥底から叫ぶ声があったんだよ。本書は多くの事例を取り上げるから、そんなに掘り下げられない。やっぱり心の機微を追うには、実際の本やブログを読むべきだと思った。若くして白血病を患ってワイルズさんもそうだと思う。
ブログは運営会社がなくなってしまったら、ブログもなくなってしまう。そんな中、読者や縁ある人たちがブログを運営し続けていたりするのは素晴らしいことだと思った。
以下、各事例で印象的なこと。
不気味男さん、幼少期、アルコール中毒の父がインコを外に出し踏み潰した。酷すぎる。家庭環境が暖かいって大事。
のんさん、がんになっても1人ぼっちなのは悲しい。
バッチさん、空手家でありベーシスト。尋常でない前向きさを持っている。悲しいことがあったら読むべき。
落下星さん、糖尿病から腎不全になり、両足切断。それでも酒がやめられない。アルコールの怖さが分かるとともに、それでも全く悲観するところがないのがすごすぎる。その時できることを考える姿勢は学びたい。
さっちゃん、80歳でブログを始める。90歳ブロガーとしてテレビで話題になり人気に。いつ人気になるかわからないもの。
私もいつ有償ブログを閉じるべきか、終わりを考える。プラスになっているならまだしも、現状はマイナスの資産であるので、このまま去るには申し訳ないと思う。きっと夫は経費を払い続けるだろう。仕事を辞めたら無料ブログ切り替えを考えよう。