宮本雅史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
奄美大島の人口35人の小さな集落に、大型クルーズ船が寄港し、中国などからの観光客を誘致する計画が進んでいる。実現した場合、次のようなことが危惧される。
・中国人向けのリゾート施設ができる。訪れるのは中国人ばかりになり、村は中国人によって占められる。
・奄美大島は安全保障上の重要拠点である。そうした場所に中国人が流入し、さらに不動産が買収される可能性がある。
・大型クルーズ船が寄港できる桟橋が造られれば、中国の空母『遼寧』(6万7000トン)が楽に停泊できる。
日本の不動産が外国から狙われるのは、誰でも買えて、自由に転売できるため。
日本の法律は、国民以外の者が土地を所有することを想定していない。
そのため不動産売買が自由で、所有者・使用者の権利が国内外差別なく保障されている。
国土買収に対する日本の動きは、諸外国とは真逆。
・諸外国の場合、外国人の土地所有には許可が必要。所有を認めない国もある。「買われてしまうと国益を損なうモノ」や「買い戻せないモノ」を売ってはいけないようになっている。
・日本は国土買収については開放するばかり。2018年、所有者不明地の利用についても、国内外を問わず開放する制度を創設した。2017年の海外投資家の日本国内での不動産取得額は1兆1000億円で、過去最高を記録した。
日本では、外国人が土地や建物を占有し、日本人が減っていく現象が生じつつある。
土地の住民の過半を外国人が占めるようになった時、地名や国名は日本だが、言葉や文化は日本のものではない世界が広がっていく可能性がある。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ沖縄関係は要チェキということで購入。
【読書メモ】
・大田實海軍少将は自決前の昭和20年6月6日、海軍次官宛に送った電報でこう報告している。
「(省略)一木一草焦土と化せん 糧食六月一杯を支うるのみなりと謂う 沖縄県民斯く戦えり 県民に対し後世特別の御高配を賜らんことを」
・「沖縄の反戦平和活動」について、
「世界の反戦平和活動は戦争に反対するものであり、戦争を抑止する軍隊に反対する運動ではないのだが、非武装平和主義の思想が残る沖縄では、よく混同されている」
「沖縄における現在の反戦平和運動は、在日米軍や日米安保に絡んで米国に主眼をおいたのもの多く、中国によるチベット侵略戦争など米国の関与していない戦争に対してはまったく取り組まない」
・沖縄県民は「本土復帰」とは言わない。「祖国復帰」と唱え続けた。
・「現実に沖縄の復帰をなしとげたのは、沖縄返還協定批准貫徹委員会の運動だった」
・東京の大学に進学したある音楽の高校教員は、「沖縄では、沖縄地上戦以外にもたくさんの犠牲者がいたことや、日本軍のいい面は教えられなかった『君が代』に歌えなかった」と前置きした上で、
「(省略)とにかく、沖縄で習った歴史とあまりに異なる歴史を習い、自分が学んできたことについて混乱したのは一回や二回ではなかった。今、沖縄で教鞭を執るようになって、国家や政治について、東京で見聞きし、感じたことを話そうとしても、許されない雰囲気がある。」
・安次富氏らは(普天間第二小の)移転先を求めて米軍と交渉、同時に那覇防衛施設局とも予算の捻出に向けて協議を始めた。ところが、突然、市民団体などから、「移転は基地の固定化につながる」と反対の声があがったのだ。
・「沖縄県民は一対一だと本音を話すが、複数になると本音を出さない。地縁、血縁の強い沖縄では、争いを避けるため、複数になると付和雷同する傾向がある」
・「沖縄振興開発特別措置法」
第一次振興開発計画(昭和47年~昭和56年) 1兆2493億円
第二次振興開発計画(昭和57年~平成3年) 2兆1348億円
第三次振興開発計画(平成4年~13年) 3兆3704億円
「沖縄振興特別措置法」 平成14年~23年 2兆4599億円
・沖縄県の経済状況を見ると、特別待遇が果たしてどの程度生かされてきたのか、首を傾げざるを得ない。
・沖縄とは、言うなれば、琉球王国という古い家屋に中国の王朝が乗っかり、その上に日本の文化が乗っかり、さらにアメリカ文化が乗っかるという多種多様な文化がチャンプル状態にあるところだ。
・「沖縄自身も、そろそろ、自ら、被害者意識の呪縛を解き放つべきだ。被害者意識からは何も生まれない。基地問題と補償、それに振興策と様々な課題を抱えるが、真の復帰は被害者意識を取り除くことから始まる」
【まとめ】
最後の、「沖縄自身も、そろそろ、自ら、被害者意識の呪縛を解き放つべきだ」がずしりと響いた。
これまで、40年間、補助金漬けにされてしまって、ウチナーンチュは自分のあたまで考えることをやめてしまった(考える機会を奪われた)。
いかに、基地という公共事業を自分たちの手から離さないようにするか、が「目的」となってしまった。
10兆円余りの補助金は充分に活用されたのだろうか。
琉球王国の琉球人は、大陸や日本を相手に、したたかに交渉して、一時代を築いた。
その子孫である沖縄県民は、自分たちで考えて、サバイブしていけるだけのDNAは持っているはずだ(そう信じる)。
中国の勢力増大、米国の軍事戦略の転換など、日本を取り巻く国際情勢が急速に変化する中、いつまでも「基地」が居てくれることに、期待するのはやめよう。
個人的に、「今すぐにでも基地は撤退しろ」とは微塵も思っていない(現実的に無理だし)。
ただ、基地があることによって、自分のあたまで考えなくなるメンタリティこそが問題だと考える。
世代も変わってきていることだし、「そろそろ呪縛を解き放とう」。