松尾芭蕉のレビュー一覧

  • 新版 おくのほそ道 現代語訳/曾良随行日記付き

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    少し前にドナルド・キーン大先生の「百代の過客」を読んだら,おくのほそ道のことが絶賛されていたため,そういえばちゃんと読んだことがないなあ,と思い購入.他社からも色々なバージョンが出ているのだけど,一番詳しそうなものを買ってみた.
    いや,松尾芭蕉は天才である.研ぎ澄まされ,かつ繊細な感覚は俳句のみならず,その間をつなぐ散文部分にも発揮され,しかも文章に全く無駄がない.
    解説等によれば,芭蕉は草稿を何度も推敲し,際限なく修正を繰り返していたようだ.そのこだわりが紀行文の金字塔ともいえる おくのほそ道 を生み出している.
    不勉強で知らなかったのだが,そもそもこの旅の目的は歌枕を巡ることであって,歌枕

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    2018年11月23日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    ネタバレ

    古典文学には紀行の名品が揃っているが、多くの人が第1に思い浮かべるのが『おくの細道』。芭蕉の旅の目的はおそらく一つではなかっただろうが、深く敬愛する西行の跡を辿ることによって、陸奥の歌枕の地に自ら立つことがその一つ。ただし、西行自身は当時の歌壇にあっては革新派だったが。そして、伝統に立脚しつつも、そこに新たな美を発見するということもあったに違いない。「月日は百代の過客にして…」と格調高く語りながらも、「もゝ引の破れをつゞる」のが俳である。極め付きが「蚤虱馬の尿する枕もと」。和歌的な美には絶対にない世界だ。

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    2014年03月05日
  • 英文収録 おくのほそ道

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    日本文学研究者のドナルド・キーン氏による英訳がついた『奥の細道』。表紙から読み進めれば日本語版の原文が、裏表紙から読めばキーン氏の翻訳による英語版が読めます。

    これを読むまで『奥の細道』が単なる旅先での俳句を集めただけのものではなく、紀行文としてきちんとした文章があり、その中でちょこちょこと俳句が置かれているというものなのだ、ということを知りませんでした。そんな浅学な自分であっても、日本語版を読むと芭蕉の文章の美しさというか、まさに「流麗でさらっと読み進められる」という感覚を味わうことができました。昔の仮名遣いの文章でそれが感じられるというのは、やはり凄いことだと思います。

    そんな中で、読

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    2013年10月31日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    本文と巻末の解説のみ読んだ。江戸時代の文章なので、古文の知識がなくても読める。『おくの細道』といえば、書き出しの部分や「兵ども、「最上川、「月と萩、等の句しか知らなかったが、作品全体の流れの中でそれらの句を読むと、いつも以上にグッとくる。何ヶ月にもわたる旅の紀行文であるが、文章は淡々として簡潔で量的にもかなりコンパクト。であるにもかかわらず、読後何だか自分もいい旅をしたような気になるところが、この作品のすごいところなのかもしれない。
    あと、芭蕉の旅が、各地の歌枕を自分の目で確認する旅であったことや各地にいる俳句仲間のネットワークに支えられて旅を続けていたことなど、(知っている人には常識なのだろ

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    2013年07月30日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    ネタバレ

    「月日は百代の週客にして、行きかう年も又旅人なり。」
    有名な奥の細道の一説である。

    奥の細道の歌碑も、全国いたるところにある。

    NHK TV Jブンガクで取り上げている。

    むさむやな
    甲の下の
    きりぎりす

    は、

    How pitiful
    beneath the warrior helmet
    cires of a cirket

    とのこと。

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    2011年12月26日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    しづかさや 岩に染み入る 蝉の声
    不朽の名作 と言っても過言ではないはず。私はぶ厚い松尾芭蕉全集を読みきるほどの隠れ愛好家です(誰も聞いてない)

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    2009年10月04日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    俳句好きなら読んでおかねばならない1冊、俳聖松尾芭蕉の代表作。現代語訳つきだから内容も良く判る。
    名句は沢山あるけど、1番すきなのは辞世の句「夢は荒野を駆け巡る」

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    2009年10月04日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    教科書でかつて出てきた奥の細道。自分でこの趣ある文章や芭蕉の心情を理解したいと思い、こちらを購入しました。が、私の読解力では、現代訳文がないと読み進められず。。現代語訳付きので予習し、味わえるようになりたいです。

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    2025年11月15日
  • 覚えておきたい芭蕉の名句200

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    「奥の細道」だけではなく、芭蕉の生涯に渡る名句を集めた句集。写生画を描くように句を詠みつつ、そこに自らの思いや、その土地にまつわる人々の思いを添えた名句の数々。これからも折に触れて読み返したい。

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    2025年04月11日
  • 覚えておきたい芭蕉の名句200

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    「古池や」以外はあんまり覚えていないが読んでみると面白い。「奈良七重七堂伽藍八重桜」がお気に入りになった。

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    2024年01月14日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    昔の優れた人の跡を(そのまま)模倣するのでなく、その人が追求した本質を学び取れ。松尾芭蕉『許六離別詞』

    古池や 蛙飛びこむ 水の音(静寂・動・静寂)。▼夏草やつわものどもが夢の跡(悠久の自然vs儚い人間)。▼閑(しずけ)さや 岩にしみ入る 蝉(せみ)の声(音=動の中に静寂がある)。※立石寺りっしゃくじ、山形。▼やがて死ぬ けしきは見えず 蝉の声。▼命なり わづかの笠の 下涼み。▼この道を 行く人なしに 秋の暮(くれ)。▼もの言えば くちびる寒し 秋の風。▼木枯しや 竹に隠れて しづまりぬ。▼命二つの 中に生きたる さくらかな。松尾芭蕉『奥の細道』1702 みちのく陸奥

    松尾芭蕉『野ざらし紀

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    2024年06月09日
  • 覚えておきたい芭蕉の名句200

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    詩の神のやはらかな指秋の水(田中裕明)を好きな句として伝えたところ、この句から芭蕉の「鳥啼く魚の目は泪」を思い出すといわれた。けれど上五が何か、思い出せなかった。

    書店の俳句コーナーで見つけて購入。この上五が何かも、いつ詠まれたかも分かり、また、その他の主要な句を読むことができた。「古池や」の句もone of themだということがよくわかる。

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    2023年07月23日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    生涯を旅寝に費やした芭蕉が、東北と北陸を旅した時に綴った晩年の紀行文です。今よりはるかに難儀の多い旅路でも、美しい景色や人との一期一会の出会いに思いを馳せるのは、昔も今も同じ旅の魅力だと感じました。

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    2022年12月11日
  • 新版 おくのほそ道 現代語訳/曾良随行日記付き

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    親切にしてくれた人に対して「さぞ仏のような人なんだろうな」と思ってたらただの馬鹿正直人間で、心底がっかりしたという芭蕉、友達にはなれないなと思った

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    2022年03月31日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    『奥の細道』は昔話をのぞけば初めて読んだ日本の古典だった。
    小学校入学の前に、祖母から「ふみはじめ」の本として教科書と違う本を1冊子供に選ぶように言われた父が選んでくれた。

    地図で「きょうはこのあたり」と言いながら読んだり、時刻表を見ながら「もし電車でいくとしたらこんな感じ」ときょうだいで想像したりと色々遊べたのも楽しかった。

    その記憶があるためか、古典の勉強が中高でもあまり苦にならなかったので、まさしく「読書始」にふさわしい本だったのだと思う。

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    2021年05月01日
  • 覚えておきたい芭蕉の名句200

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    1ページに一句とその解説
    ページに余白もあるせいか、読んでからゆったりと場面や季節を想像しながら俳句を味わうことができる
    年代ごとに読み進めるようになっているので、芭蕉の年をとる毎の心境の変化などもわかりやすい
    俳句はプレバトで見ていて面白いなと思い始めたレベル、自分で作るわけでもない。
    だけれど、街道歩きや寺社巡りをしていると、あちこちに芭蕉の句碑があるので興味を持ちもう少し理解したいと思い本書を購入した
    有名な句も改めて解説を読むと新鮮な発見もある
    あー!これ、いいなーと思う句、うふっと声が出てしまうような楽しい気持ちになる句、色んな句に出会えてよかった

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    2020年09月07日
  • 芭蕉 おくのほそ道 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄

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    本文は非常に短く、あっという間に読める。簡潔で品格のある文章で、傑作の句ができた背景を知ることができる。
    (2015.11)

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    2015年11月06日
  • 新版 おくのほそ道 現代語訳/曾良随行日記付き

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     NHK教育でやってた4回シリーズで取り上げられていました。
    ちょうどその頃、松島も経由して東北に旅行(といっても、芭蕉の百倍以上のはやさで駆け抜けたわけですが)したこともあって、面白くみていたので、原文にあたる次第。そういえば、ギャグ漫画日和の芭蕉と曾良も結構好きだったりして。
     正直、古文はそれほど得意ではなかったので、苦しい部分もありましたが、現代語訳やら、用語、歌枕解説など、きちんとついているので、全部読むというよりは、エッセンスを拾うという感覚で。
     テレビの解説は色々目からうろこで、まずは、本作品自体、ノンフィクションの紀行文ではなく、いろいろ、現実から編集が施されたフィクションで

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    2014年01月06日
  • 新版 おくのほそ道 現代語訳/曾良随行日記付き

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    普段読まないジャンルを読んでみようと手に取った。芭蕉の句はいくつか知っていても、武士の忠義を尊ぶような文脈は知らなかったので、面白かった。紀行文かと思っていたが、半分は脚色が入っていたり、芭蕉自筆の書が1996年に発見されたりなど、古典初心者には解説がうれしい。

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    2023年12月03日
  • 英文収録 おくのほそ道

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     江戸時代(たぶん綱吉の時代?)に千住から東北の松島、平泉を経て、日本海側に出て、そこから新潟経由でずっと琵琶湖まで南下して最後は大垣で終わるという紀行文。『地球の歩き方』的な場所の説明(歴史とか)+その前後を含めた芭蕉自身がやったこと+感想+俳句(芭蕉と一緒に行った弟子の曾良の句も)、という内容。ドナルド・キーンの解説、英訳がついている。
     まず『おくのほそ道』がこんな短い話だとは思わなかった。ドナルド・キーンも書いているが「文庫本にすれば五十ページ足らずしかないテキスト」(p.88)で、字面を追うだけならすぐに出来てしまう。あと弟子と行ったということも知らなければ、てっきり東北に行って帰っ

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    2018年12月28日