朝日新聞特別報道部のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
いざという時に、純粋な判断ができるか。やるべきこと、諦めるべきこと。
原発事故が起きました。
被害者たちの現実と、やるべきことをやろうとした人たちと判断ができず、諦めることができなかった人たちとの戦いが書かれています。
放射能は専門知識がないと、理解が難しいし、どう対処していいかもわからない。何が真実かはわからない。でも、事実はある。事実を受け止めて、やるべきことをやりなさい。個人として、組織として、国として。自分の欲は捨て、できるだけ多くのために。
一人の命と大勢の命は比べられないが、大勢の贅沢と一人の命は比べられるのではないか、と私は思う。
人為的被害や、私欲やおごりによる被害拡大 -
Posted by ブクログ
今までと違うことはできない!
地震、事故は一瞬で起きる。専門家なら事実を見つめて、自己の判断に責任を持て!やるべきことをやれ!一番ムカついたよ。
もう日常ではない。戻れない人がたくさんいる。
真実を知って、過去を忘れず、やるべきことをやらねば。これ以上、あってはならない犠牲はいらない。
何をするにも、得する人、損する人、入るものと出て行くものがある。短期的には得だけど、長期的には損をする、なんてこともある。しっかり考えて、ちょうど良い関係を築きましょう。
原発の甘い蜜はもうやめ!
30年に××%とか、言ってるとなくす努力をしなくなる。ゼロにするための努力を。ゼロにした後の処理を真剣に -
Posted by ブクログ
史上最悪の放射能汚染は、なぜ起こったのか? 研究者の辞表、観測中止令、無主物の責任、官邸の5日間…。官僚・政治・東電の罪を問う。
2012年度石橋湛山記念ジャーナリスト賞。新聞協会賞も受賞し、今も朝日新聞朝刊に連載継続中だが、本書に限っては後から証言を集めたばかりでイマイチ迫力不足(第6章「官邸の5日間」以外は)。それでも秀逸だったのは、原子力安全・保安院がSPEEDIを使って正確な放射能拡散予測をしていたのに、その事実を菅総理は朝日新聞のこの連載を読んで初めて知り激怒した、という笑えない喜劇。また発生直後の政府の発表に、戦時中の大本営発表と同じ匂いをかぎ取った人も多かったという。東電批判と -
Posted by ブクログ
あの日を境に、日々の暮らしは一変した。福島第一原発事故の
発生から慌しく避難した人たちのなかには、今でも我が家に
帰れない人が多くいる。
避難区域の寺では納骨出来ない遺骨が本堂に安置されている。
檀家はこの地に帰って来られるのか。帰れないのに今ある墓に
遺骨を納めることは出来ない。
自らも寺を離れて避難生活を送る住職は預かっている遺骨を移せる
場所を探している。
畑や田んぼの世話をして暮らしていた人たちは、今は世話をする
田畑もない避難先や仮設住宅で暮らす。田畑を相手の適度な運動、
散歩、近所の人とのおしゃべりをして過ごした地で、あの日以前の
生活に戻ることは出来るのか。
原発事故で多 -
Posted by ブクログ
朝日新聞で連載していたのを不定期に読んでいた。連載当初はかなりショッキングな内容だったと思ったが、今改めて読み返してみると、あまり驚かない。当時いかに情報が少なかったのかがわかる。
特に官邸での事故対応のドタバタは、こわい。と同時にちょっと笑える(不謹慎かもしれないけど)。 本書に書かれていることがすべてを表しているということはないと思うし、間違いもあるかもしれないけど、ただ言えることは、こういった複数の人間が物事を為す時、絶対的に必要となることは”情報”だということかな。 判断が間違っていた、いやあっていた。といってもそれは後から出てくる話。その時々にいかに精一杯考えて結論を出したかが重 -
Posted by ブクログ
新聞の連載記事だけあって読み易く、理解し易い。被災者、政治家、官僚、
研究者のそれぞれに丁寧な取材も行っている。でも、東京電力は取材拒否。
福島第一原発事故の発生前夜から、その後の事故対応を様々な観点から
検証している。ただし、官邸の対応については本書をそのまま鵜呑みにに
は出来ないが。
でも、おかしいじゃないか?当時の首相・菅直人がSPEEDIの存在自体を
知らなかったって…。日本国の緊急事態時の最高責任者だぜ?どうして
そんな人物に、必要な情報が提供されないのか。
危機管理センターには原子炉の設計図もなく、保安院も安全委員会も
放射能拡散予測を伝えない。
東日本大震災では被災された