戸部新十郎のレビュー一覧

  • 蜂須賀小六(一)~草賊の章~

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    秀吉に天下を取らせた武将の一代記。本作を読むと主人公が秀吉に惚れ込んで仕えたということが分かります。惚れ込んだ主に最後まで仕えられた主人公は幸せだったと思います。

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    2021年05月25日
  • 秘剣龍牙(りょうが)

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    秘剣シリーズの第二弾

    表題作の『龍牙』は、実在した剣豪白井亨の視点で主人公富樫栄の生きざまを描いた作品。
    最後の戦いで見せる、タイトルにもなっている秘技『龍牙』の内容も相まって、鮮烈な一篇。

    『陽炎』では『るろうに剣心』に登場したあの技の本家本元の使い手が登場。幻妖の技を振るう魔剣士に、一刀流・小野典馬が兵法家の意地をかけて戦いを挑む。

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    2019年06月28日
  • 秘剣水鏡(みつかかみ)

    購入済み

    秘剣シリーズの第一弾

    漢字二文字のタイトルの短編シリーズの第一集。

    飾り気のない簡潔な文章でサクサク読める。

    表題作『水鏡』では、三つに分かれた深甚流の使い手が登場するが、三者三様、どれも個性的。
    最後の『水鏡』同士の対決には、静かな迫力がある。

    他にも対照的な師弟関係を描いた『無明』と『善鬼』、若き日の柳生十兵衛と荒木又右衛門が出会う『水月』なども収録。

    『大休』では、漫画テラフォーマーズにも登場した『あの技』が炸裂する。

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    2019年04月30日
  • 総司はひとり

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    誰かに対する尊敬や恨みや恋心、そういう感情は全部、独立してあるものじゃなく、複雑に入り混じっていて、日々移ろっていくもんなんだろうなぁ。日々誰かを信じたり失望したりするなかで自分の価値観は変わっていくし、他人の多面性も徐々に見えてくるものだから。総司が唯一自分の意思だけで動かすことのできた剣で、誰かを斬ること、その意味を見いだすことが、総司にとって自分の感情を確かめる方法だったのかもしれん。乱世の思春期(青年期?)は大変や。総司がプレゼントを選ぶシーンがとてもよかった。

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    2012年03月24日
  • 松永弾正(上)

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    松永久秀の青年期。
    冷めた印象の切れ者として描かれる上巻。

    戸部新十郎の描く松永久秀がすごく好きになった。
    本人はあくまでも長慶に対して忠臣で、
    ただ冷静に多くを語らず物事を運んでるだけなんだけど、
    その手腕と智ゆえに得体の知れなさを他人に与えてしまい、
    権謀術数に長けた梟雄という印象が積み上がっていく…
    という様がよかった。

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    2012年05月01日
  • 蜂須賀小六(一)~草賊の章~

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    at first imp/
    笑い転げながら読みました。
    だって!まがりなりにもうちの父方の先祖!だ、よ!!!wwwww

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    2009年10月04日
  • 前田利家(下)

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    北陸を平定し加賀の地に百万石文化の礎を築く前田利家。
    小田原征伐、朝鮮出兵、秀吉の死後の家康との対立から死まで。

    利家と秀吉は偉くなっても友達の部分がある感じで、嫁同士のまつとねねも同じ感じが微笑ましい。その分歴史小説としては軽い感じになった気はするけど、読みやすいし好みだった。

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    2025年09月05日
  • 前田利家(上)

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    ネタバレ

    尾張荒子の小豪族・前田家に生まれた犬千代。幼少時代から容姿端麗、知略にすぐれ、槍を取っては天下無双。信長麾下の優等生だか、勘当を受けて浪人生活も味わう前田利家。信長の死後、賤ケ岳から佐々成政との死闘まで。

    父親の本棚にあって学生時代に読んだ本。
    秀吉との友人関係やまつとのやり取りなど楽しくて良い。

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    2025年09月05日
  • 松永弾正(上)

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    戦国屈指の大悪人・松永久秀の生涯を描く。
    この作品では、悪人ぶりは描かれず、三好家の秘書的存在である松永久秀が周囲に警戒され、誤解され「悪人」に仕立て上げられるように描かれている。 上巻では主に少年時代から三好家の興隆期までが記されている。 当時の主従関係の形など、時代考証がしっかりしている。
    実力派の作品だと思いました。

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    2011年07月06日
  • 日本剣豪譚 戦国編

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    戦国初期の剣豪を取り上げた短編小説集。
    塚原ト伝・上泉伊勢守・富田勢源・柳生石舟斎・伊東一刀斎・小野忠明・東郷重位・宮本武蔵を掲載。
    戸部先生の文章はキレがよく、刹那の命のやりとりと、剣術にかけるそれぞれの人生観がよく表れていてお薦めです。

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    2009年10月04日
  • 忍者 服部半蔵

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    解説にも書かれてあったけれど、僕も、服部半蔵という人が何者なのか、解らなかった。凄く強そうでもあり、そうでもないようでもあり、忍者なのか武士なのかも、よく解らない。最後まで謎が残った作品だった。

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    2025年05月03日
  • 戦国の異能人

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    1~9章までは、有名な戦国武将を中心に個別の人物について解説。10~16章では忍者や鉄砲師などの職人集団を解説。

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    2023年06月29日
  • 松永弾正(下)

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    三好家に仕えてると言うより長慶個人との繋がりがより強い為一門衆や譜代の家臣達とソリが合わない。長慶の子義興や弟一存が不慮の死を遂げるが敵方の六角氏が忍者を使い松永の陰謀に仕立て内部から三好家の崩壊を狙うなどは新しい解釈として面白い。

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    2022年01月31日
  • 松永弾正(上)

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    悪人としてのイメージが強い松永弾正。ほとんどの作品では好色漢で謀略家に描かれることが多いがこの作品では三好長慶に実直に仕える姿に好感が持てる。

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    2022年01月24日
  • 忍者と忍術

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    巷間に伝わる忍者とは何か?を体系的に解説した一冊。
    忍者についての第一級の資料というのが少ないため、どうしても伝承からその実態を解き明かすしかないことがよくわかった。
    忍者を知る上で重要な資料とされる「万川集海」や「伊乱記」にしても、戦国期に活躍した忍者について数十年後の人が書いたものしかない。
    歴史の闇の部分であるからこそ、現代の我々はそこにロマンを感じるのではあるが・・・。

    本書で扱っている人物は、服部半蔵や百地丹波・藤林長門。
    戦国期に活躍した伊賀衆や甲賀衆の活躍の本質にも迫る。
    かいつまんで説明すると、伊賀・甲賀の忍者と伝わる人々は、特殊技術の集団という側面と、日本全国に張り巡らされ

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    2012年07月08日
  • 松永弾正(下)

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    悪人に仕立て上げられた、松永弾正の話。
    これまでに見たことのない忠臣ぶり、また邪念のなさ。
    後年、自身の思惑とは裏腹に、
    どんどん高まる悪評に読んでるこちらがもどかしく、
    終盤での覇気のなさはいっそ憐れと言っていい。
    ちょっと泣いた。

    作品としては読みやすいが、いかんせん戦描写がすくなく、
    弾正本人より歴史の変遷の話が多めだったのが、すこし残念。
    こういった人間性は目新しく面白かったが、
    やはり悪人像を期待してしまったので、若干消化不良気味だった。

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    2011年11月25日
  • 松永弾正(下)

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    三好家の凋落が始まり、久秀が実質的な支配者となる。
    ところが、ここからの久秀の生き方がまったく描かれていない。
    信長の台頭を物語の序盤で示唆しておきながら、久秀と信長の出逢いや絡みがないのは勿体ない。
    しかし、史料に乏しい松永久秀という人物をここまで表現した作品の価値は決して落ちるものではない。

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    2011年07月07日
  • 松永弾正(上)

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    策略家として十分二分に活躍しているが、久秀と言えば、それ以上に有名なのが叛逆者としての肩書き。
    まだ、そういう一面は出て来ていない。
    下巻はそういう点がメインになっていると思われる。
    上巻は戦国の小説にしては戦の話も少なく(久秀は戦の先頭に立つ人間ではなかったので)、そういう点では物足りなさも感じた。

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    2009年10月04日
  • 前田利常(下)

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    豊臣恩顧の福島政則、加藤忠広らの改易が続くなか、利常は英知を駆使して前田家の安泰を目指す。武威の徳川に対し、“文化立国”で挑戦する利常。諸国から一流の職工、芸術化を招き、金沢城下に絢爛豪華な百万石文化を築く。辰巳用水の掘削、“改作法”など、善政を敷いた名君の実像を『前田利家』『前田太平記』の著者が渾身の筆致で描く、長編歴史大作

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    2012年03月21日
  • 前田利常(上)

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    幼名猿千代。ただ一度だけ対面した父利家に“眼の内はよろし”と誉められ、兄利長の継嗣となる。利光を名乗り、わずか十三歳で海内随一の大大名加賀百万石を継いだ。その後、大坂の役では先鋒として出陣、家康の孫松平忠直と戦功を競う。前田家取りつぶしを画策する徳川方の陰謀に、股肱の臣の富田重政・重康父子の協力を得て、危難を脱するが…。

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    2012年03月21日