戸部新十郎のレビュー一覧
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秘剣シリーズの第二弾
表題作の『龍牙』は、実在した剣豪白井亨の視点で主人公富樫栄の生きざまを描いた作品。
最後の戦いで見せる、タイトルにもなっている秘技『龍牙』の内容も相まって、鮮烈な一篇。
『陽炎』では『るろうに剣心』に登場したあの技の本家本元の使い手が登場。幻妖の技を振るう魔剣士に、一刀流・小野典馬が兵法家の意地をかけて戦いを挑む。 -
購入済み
秘剣シリーズの第一弾
漢字二文字のタイトルの短編シリーズの第一集。
飾り気のない簡潔な文章でサクサク読める。
表題作『水鏡』では、三つに分かれた深甚流の使い手が登場するが、三者三様、どれも個性的。
最後の『水鏡』同士の対決には、静かな迫力がある。
他にも対照的な師弟関係を描いた『無明』と『善鬼』、若き日の柳生十兵衛と荒木又右衛門が出会う『水月』なども収録。
『大休』では、漫画テラフォーマーズにも登場した『あの技』が炸裂する。 -
Posted by ブクログ
巷間に伝わる忍者とは何か?を体系的に解説した一冊。
忍者についての第一級の資料というのが少ないため、どうしても伝承からその実態を解き明かすしかないことがよくわかった。
忍者を知る上で重要な資料とされる「万川集海」や「伊乱記」にしても、戦国期に活躍した忍者について数十年後の人が書いたものしかない。
歴史の闇の部分であるからこそ、現代の我々はそこにロマンを感じるのではあるが・・・。
本書で扱っている人物は、服部半蔵や百地丹波・藤林長門。
戦国期に活躍した伊賀衆や甲賀衆の活躍の本質にも迫る。
かいつまんで説明すると、伊賀・甲賀の忍者と伝わる人々は、特殊技術の集団という側面と、日本全国に張り巡らされ