和田春樹のレビュー一覧
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「即時和平論」ではなく「即時停戦論」だという含みが大切と思うし、これまでの著者の経験と実績から、日本外務省、各国大使館、国内外の研究者に働きかけていく行動力も素晴らしいと思う。一部ではあるが、2022年2月以降の国際的な停戦に向けたアクションが紹介されたことも評価できる。日本の「護憲派」が、ウクライナの戦争に曖昧な態度しか示せていないという批判もその通りだろう。
だが、それでも著者の議論には首をかしげざるを得ない点もある。すでに指摘されている通り、著者が重視する2022年3月末のウクライナ側の和平提案は、ロシア軍のキエフ侵攻の失敗が明らかになった段階で提起されたものではないか。また、停戦の枠組みを朝鮮戦争をモデルに考えることができるのか、という点にも疑問符がつく。何より本書は、ウクライナの自律性・主体性を低く見積もっているように見える(アメリカとEUによるロシアとの代理戦争、という見方が前面に出ている)。同じことの裏返しだが、ウクライナという国家の複雑さ、現政権の政治的基盤の脆弱性はほぼ等閑視されている。
この戦争が難しいのは、ウクライナにとっては祖国防衛戦争であるが、ロシアによっては限定戦争・制限戦争(市民の日常生活に殆ど影響しない戦争)だという非対称性である。しかも、ロシアは自国の産業の内製化の梃子としてこの戦争を利用している節さえある。だから、ちょうど日中戦争期の日本がそうだったように、戦争目的自体が政権内部で明確化されていない可能性が高い。
だから現時点でこの戦争は、双方ともに「停戦」を受け入れる動機に欠けている。もつれにもつれた糸をどう解きほぐせばよいか、この戦争の当事者たちさえ、よくわかっていないのではないか。考えなしの日本政府は、そんな戦争に片足を突っ込んでしまったのだ。 -
Posted by ブクログ
金日成は日本による朝鮮併合後の1912年平壌生まれ。満州事変後の抗日戦線に参加。旗色は悪くソ連に逃げる。日本敗北後祖国に帰る。米ソにより朝鮮は南北に分断。ソ連支援の下朝鮮共産党責任秘書となり、党トップとなる。この座は死ぬまで49年間手離さなかった。
土地改革、司法制度の整備、大学設立、男女平等法案の成立、選挙の実施、軍の創立など行う。
南北朝鮮は米ソが五年仮統治し統一するとされていたが、米ソに交渉は難航。南北共に相手国は傀儡国家と敵視し朝鮮戦争となる。米中戦争に転換し統一は失敗した。金日成の独裁体制は強化された。60年代には党イコール国家体制が確立。
チュチェ思想(ソ連や中国の真似ではなく朝鮮人による主体的革命)の確立により金日成を司令塔とする遊撃的国家体制が整う。南朝鮮革命を目指すも失敗。70年代には生産も学習も生活も抗日遊撃隊式で、というスローガンが用いられた。
80年代からチュチェ農法の弊害から、土砂流出が起き食糧危機に至る。ソ連崩壊による石油輸入ストップにより北経済も崩壊。90年代には核武装路線へ。
94年に金日成が死に金正日が後継者となる。軍を自ら訪ね歩き激励し、軍部を掌握。96年の飢饉では60-100万人が死亡。
日米韓との外交交渉が行われる。金正日は国交正常化を望んでいたと思われる。日本は拉致被害者を返さないとしたが、これは約束違反であり、逆に国交は悪化した。 -
Posted by ブクログ
ソ連・ロシア研究の大家による北朝鮮通史。
端的に北朝鮮の歴史が綴られており、建国の経緯や朝鮮戦争、指導者における統治体制の差異が興味深かった。
金日成→遊撃隊国家
金正日→正規軍国家
金正恩→集団指導体制
の国家形態の変遷から、各指導者における特色が垣間見えた。
疑問に感じた点は、著者による拉致問題の矮小化である。私の読んだ限りでは、日本の拉致問題への拘りが国交正常化を妨げていると著者は主張しているように思われる。しかし、人権や主権を踏み躙る拉致行為は軽視されるべき事柄とは考えられない。
気になる点はあるものの、全体を通しては事実をコンパクトにまとめた平易な筆致が目立つので、基礎知識の習得には最適な一冊であると思われる。 -
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岩波ブックレットNo.1113です
岩波ブックレットは新しいのが出るたびに読むようにしてるんです
半ば強制的に読むことで、自分がもともと興味を持っていなかった分野もちょっと知ることができるので良いのです
さて今回は日韓併合についてですな
日本の朝鮮半島の植民地化に繋がる1905年に結ばれたウルサ条約(韓国側の呼び名)の有効性について論じています
日本側の双方の同意について交わされたという主張に対して、韓国側の主張はそんなもん脅されて無理矢理に交わされたんだから、そもそも無効や!と言う主張
筆者の和田春樹さんの主張も韓国側の主張に沿ったもので、むしろそこを認めないと真の日韓友好はないと論じています
うんまぁね、なかなか難しいけどね
なんかうまいこと仲良くやれませんかね
というわいの感想はとりあえず置く
その上で、うん、岩波書店の悪いところ出たなwっていうね
あ、悪いところとか言うたらいかんのか?
まぁいいか
でもやっぱちょっとひく、岩波ブックレットちょっと褒め過ぎたかな〜w
和田春樹さんてごりごりの左翼なんよ
そして岩波書店も左派系出版社と言われてきたんだけど、この岩波ブックレットも含め、最近はわりと思想にとらわれず幅広い観点で色々取り上げてると思ってたんだけどな〜
まぁこれもその幅広い観点のひとつと思えばいいのかな