【感想・ネタバレ】北朝鮮現代史のレビュー

あらすじ

1948年9月9日に建国して60年余、朝鮮民主主義人民共和国は独自の道を歩んできた。その原点となる満州での抗日闘争の時代から、金正日総書記の死までを記す通史。冷戦による分断の悲劇がもたらした朝鮮戦争、戦後の社会主義化と金日成の遊撃隊国家、さらに金正日による先軍政治(正規軍国家)までの激動の歴史を描く。

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Posted by ブクログ

北朝鮮という国、マルクス主義者の私からしても、好きか嫌いかと言われたら微妙と言わざるを得ない。
しかしそんな北朝鮮という国も歴史の産物であることがわかる。
金日成・金正日・金正恩という三代にわたる世襲政治で金王朝のようになっている。
本書には書かれていないが、北朝鮮の人々は、海外のインターネットにもアクセスできないようだ。

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2025年05月14日

Posted by ブクログ

金日成は日本による朝鮮併合後の1912年平壌生まれ。満州事変後の抗日戦線に参加。旗色は悪くソ連に逃げる。日本敗北後祖国に帰る。米ソにより朝鮮は南北に分断。ソ連支援の下朝鮮共産党責任秘書となり、党トップとなる。この座は死ぬまで49年間手離さなかった。
土地改革、司法制度の整備、大学設立、男女平等法案の成立、選挙の実施、軍の創立など行う。
南北朝鮮は米ソが五年仮統治し統一するとされていたが、米ソに交渉は難航。南北共に相手国は傀儡国家と敵視し朝鮮戦争となる。米中戦争に転換し統一は失敗した。金日成の独裁体制は強化された。60年代には党イコール国家体制が確立。
チュチェ思想(ソ連や中国の真似ではなく朝鮮人による主体的革命)の確立により金日成を司令塔とする遊撃的国家体制が整う。南朝鮮革命を目指すも失敗。70年代には生産も学習も生活も抗日遊撃隊式で、というスローガンが用いられた。
80年代からチュチェ農法の弊害から、土砂流出が起き食糧危機に至る。ソ連崩壊による石油輸入ストップにより北経済も崩壊。90年代には核武装路線へ。
94年に金日成が死に金正日が後継者となる。軍を自ら訪ね歩き激励し、軍部を掌握。96年の飢饉では60-100万人が死亡。
日米韓との外交交渉が行われる。金正日は国交正常化を望んでいたと思われる。日本は拉致被害者を返さないとしたが、これは約束違反であり、逆に国交は悪化した。

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2022年08月06日

Posted by ブクログ

北朝鮮の建国から現在までを北朝鮮政策及び外交関係を軸に概説する。
細かい記述で論旨に疑問を感じる点もあったが、
全体の流れを把握する意味では分かりやすかった。
特に朝鮮戦争後からチュチェ思想に至る政局展開は
なかなか興味深く感じた。

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2012年08月27日

Posted by ブクログ

「資料に基づいた」著書ですから、当然わくわくして読み進む・・・ということありません。
同時代に生きているということでは、時々のニュースの確認作業になっているところもあります。
金正日が意外と頭がよかったのだ・・・という印象を著作から受けた。著者の正直な印象を語っているのでしょうが、一方でバカげた政策には愛情をこめて皮肉った表現もしている。
この著作そのものが資料ですね。

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2012年05月09日

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