深町秋生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
暴力描写が多い (というか、それ中心の話w) けれども読みやすく、一気読みしてしまう作家さん。アウトバーン、ヒステリック~、ダウンバイロー、ときて この作品。正直、帯の文句にある女工作員は“もう1人の主役”という扱いで、主人公的な扱いを受けているのは武装集団のチーム・リーダー。荒くれどもを束ねる腕っぷしと、劣悪な環境を生き延びた図抜けたサバイバル能力だけを頼りに生きるアウトローの方だった、というのがちょっと拍子抜けというかびっくりw
元特殊部隊員エリートの美女の存在感は漫画的なほど凄まじく、突っ込みどころもありありw その描写の所々に、以前読んだ「半島を出よ」(村上龍)を思い出してしまった -
Posted by ブクログ
深町秋生さんの作品は『果てしなき渇き』以来、全て読んでいる。この作品は久々の『果てしなき渇き』の路線かなと期待して読み始めた。
大切なヒトを奪われたオトコのソーゼツなフクシューの物語なんだけど…読後のスッキリ感もなく、釈然としないところがあったり…久々の深町秋生のハードピカレスクかと期待したのだが。ザンネン。今回の評価は、辛めです。
タンサイボーのオトコが自分の過去を捨て、フクシューのためにソーゼツな闘いに身を投じて…最後なフクシューを果たすも死んでしまう…みたいのでいいのに…
ザンネンの理由は……
大切なヒトが元恋人だったり、実は憎んでいたり、ソーゼツなフクシューも第三者から仕向けら -
Posted by ブクログ
アウトバーンや果てしなき渇きでこの作家さん、ケッコウ好きだった。
なので、アウトバーンに似たようなテイストかな?
元・工作員の物語に表紙の帯時点でわくわく。
最初の逸話も割に謎めいていて、
アジア人や日本人の混在する近未来・東京。
貧困と無秩序の跋扈する街にたむろする暴力。
しかーし。
ここまでお膳立ての整った状況で、
それなのに主人公が一向に際立ってこない。
殺しの描写も鋭い割に、どうも面白くない。
なんでだろう?
いろいろ考えたけれど、今回はいずれの登場人物も、
入れ込むほどにその内面が描かれていないからではと分析。
‥とはいっても、
それで面白くなった訳ではないんだけど。
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Posted by ブクログ
深町秋生「デッドクルージング」
かなりなハードボイルドという触れ込みで読んでみました。
これは、ハードボイルドというよりアクションと言った方がいいかも。とにかく殺し合いの連続です。
日本の近未来が舞台。貧富の差が拡大し、北朝鮮からの移民受け入れを始めてから東京近郊がスラム化し始めている。お金のためなら何でもやる連中が横行し、それを利用する政治家や金持ちが日本を牛耳ろうとしている。
妹を殺された北朝鮮の元女秘密工作員と、黒幕に操られるストリートギャングの一騎打ちが読みどころ。
スピード感があり、相手の裏をかく小気味よさもあるのに何かスッキリしない。殺し合いの凄まじさに対して動機が薄いのが原