深町秋生のレビュー一覧
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Posted by 読むコレ
三部作、あっという間でした。シリーズ通してそうでしたが、風呂敷の割に案外普通の中身で拍子抜けするところが多かったですが、非常に興味深い風呂敷を使うものだから、思わず期待してしまう・・そんな感じの物語でした。
では何がそんなにページをめくらせたのだろう、と考えると、行き着くところはやはり主人公の魅力でしょう。八神瑛子は実は案外隙が多く、一見最強のキャラに見えて向こう見ずなところが非常に危なっかしく、全く安心のできない主人公でしたので、それがヤクザなんぞを向こうに立ち回るものだから十分にハラハラすることができました。
良くも悪くも、八神瑛子に引っ張られた三冊。非常に有意義な時間でした。 -
Posted by 読むコレ
前作ですっかり瑛子ファンになってしまったので、続編を入手するのは自然の流れでした。そして、期待を裏切らない内容だったと思います。面白かった。
自分はこういう、どう考えてもこの敵には勝ち目ないでしょ! みたいなのに立ち向かっていく展開、大好きです。里美さんの活躍の仕方も良かった。比嘉の設定はこのためだったか、と納得しました。
ただ、ラストがちょっと消化不良かな・・あれだけの敵に打ち勝つには、やっぱり唸ってしまうような伏線の回収で終わって欲しかった。残念!
けど、此処まで来たら3も行ってしまいます。がんばれ瑛子! 次こそは怪我しないように! ・・無理か。 -
Posted by ブクログ
深町作品だと意識しすぎたせいなのか、
どうもテンポが遅く感じられてしまった。
最初の出だしは本当にギョッとさせられたし、エピソードを重ねながら進む展開も悪くはない。
新聞記者を名乗る男が実は、とか、最初に主人公に見えていたところから、
何度も反転する人間関係は面白かった。
(まぁ主人公が高校生なので観察が浅いという点もあろうが)
ただ、ところどころ、えっというほどに詰めが甘いというか、雑すぎ。
自殺した娘にたかっていたと思っていた娘の友人?に、
さらりと犯人の在処を伝えてみたりする黒幕だったりだとか、
えー、整形って!!!とか。
あまり言い過ぎるとネタバレするので避けるけど、
いざと言 -
Posted by ブクログ
新型ドラッグの卸しにより急成長を遂げたマフィア組織で、刈田誠次は武闘派として暗躍していた。しかし、最愛の弟を守るために組織の掟を破ったことから、ボスの神宮寛孝によって、弟と元恋人を惨殺されてしまう。自身も瀕死の重傷を負わされた刈田は復讐を誓い、最も忌み嫌ってきた警察と手を組み、古巣に舞い戻ることを決意する。顔も、声すらも変えて。だが、肝心の神宮は姿を消していた―。身体に馴染む危険と興奮。隣にはかつての親友。バレたら命はない。それでも男は、孤独な魂に炎を焼やし、熾烈な戦いを始める。書き下ろし、『このミス』大賞作家が仕掛けるノンストップミステリーの一大エンターテインメント。