福田秀人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ◆ランチェスター戦略
弱者が強者に勝つための戦略論
戦闘力=兵力の質×量
※1位以外は弱者
成功企業はランチェスター戦略を知らずとも、
同様の戦略をとっている、少なくとも、反する行動はとっていない。
成功する将軍は、状況に合った計画を作成する。
計画に合わせて状況を作為しない。
◆定義
戦いとは、自らの意思の実現を妨げる障害を克服するための活動
例:領土をよこせ、はい、あげますとなれば戦いは起こらない。いやだと抵抗するところに戦いは起こる。
戦略とは勝ち方
◆基本思考
優れた組織に学び、高い目標を段階的に達成していく
まず25%を達成することを目標に努力を集中
目標とはターゲット顧客であり、売上や利益、シェアではない。
代理購買の場合、ターゲットは購入者
例:発泡酒は主婦
マーケットを決めるのはライバルを決めること。
自分のポジションを仮説でも決めなければ目標はあいまいなものとなる。
◆5つの戦略
①局地戦
②一騎打ち
③接近戦
④一点集中
⑤陽動戦
◆その他
ビジネスは必ずしも先発優位ではない。
その例が特許、コカコーラの製造方法は特許保護を受けておらず企業秘密になっている。 -
Posted by ブクログ
ランチェスターをちゃんと知りたかったので手にとりました
冒頭にランチェスター戦略のプロファイルと称して、骨子が提示されます
1次法則(一騎打ちの法則)一騎打ちの場合、武器の性能が同じなら、戦闘力は兵力に比例する
2次法則(集団戦闘の法則)互いに相手の部隊に無差別に発砲する手段戦闘の場合、武器の性能が同じなら、戦闘力は兵力の2乗に比例する
弱者の戦略:強者と正面から戦うのを避け、局地戦、接近戦を挑む
強者の戦略:弱者との接近戦を避け、間接的、遠隔的な確率戦を挑む
■市場占拠率の目標数値モデル
上限目標値 74% 絶対的な独走状態
安定目標値 42% 安定的な強者の位置、独走態勢に入る
下限目標値 26% 弱者と強者の境目、トップになることもあるが不安定
上位目標値 19% 弱者の中の相対的強者、伸びるか、落ちるか不安定
影響目標値 11% 存在がマーケット動向に影響を与え、注目される
存在目標値 7% 存在が競合者として認められる
拠点目標値 3% 存在自体が無視されるが、なんとか存在できる
■占拠率の有効射程距離モデル
弱者の戦略でも、マーケットシェアが3倍以上の相手には勝てない
強者の戦略では、マーケットシェアが1.7倍以上の相手には勝てない
■戦いの原理
優勝劣敗、弱肉強食、戦略は常識である
■計画と戦略
・計画はたたき台である、分解する作業である。管理可能要素
管理可能であるため、PDCAを回して改善を行う
・戦略は仮説である。管理不能要素 リスクに向き合うのが戦略
管理不能であるため、OODAを回して、臨機応変の対応を行う
■集中
内線戦略:常時集中:大量集中攻撃とその持続
外線戦略:随時集中:集中した敵をいくつもの方向から攻撃を行う
■グーパーチョキ理論
グー :一転集中
パー :多様な展開
チョキ:多様化を見直し、整理を行う
<結論>
戦略は、PDCAサイクルで必ず達成しなければならない計画ではなく、将来予想から、今やることと決めるものだという発想で、どんどん修正していけばよい。
目次は以下、総論と各論に分かれています
はじめに
総論
1章 ランチェスター思考とは何か
2章 ランチェスター戦略の意義
3章 創造的破壊論の嵐
4章 常識の勝利
5章 戦いと戦略
6章 戦略と計画
7章 戦いと管理
8章 現実と戦う
各論
9章 ランチェスター法則
10章 目標とは何か
11章 集中とは何か
12章 市場占拠率の目標数値モデル
13章 シェア原則(規模と範囲の経済)
14章 占拠率の有効射程距離モデル
15章 グー・パー・チョキ理論
16章 マーケットの特定
終章 ランチェスター戦略を振り返る -
Posted by ブクログ
ネタバレ内容がとても濃いです。ポーターの経営戦略を否定するような内容が目立ちましたが、とてもわかりやすく書かれていました。
交渉やビジネスにおいて、取り引き先との関係は如何にコストを下げていくかという視点で戦ってきましたが(もちろんwin-winな関係というのは大前提にありますが)、少し考えさせられる1冊でした。
今いる会社はランチェスター理論を参考にしているところもあるということで、結構、重なるところがあり、実務での社長の進言の意図が、なるほどな。と腹落ちした感じです。
戦略系の本で多くみる論はポーターの論が多いようで、似たり寄ったりが多かったでしたが、違う角度からの学習として非常にいいと思います。 -
Posted by ブクログ
フランシス・ヘッセルバインの「アメリカ陸軍リーダーシップ」は少し物足りなかった。著者の経験からの発言が随所に出てくるので、合わせて読むと良いかもしれません。ランチェスターの題名ですが、アメリカ陸軍の意思決定方法の本でとても面白いです。
・経営者は、情報量が3割しかない段階で決断しなければならない。5割になるのを待っていては遅い。(安居祥策)
・アメリカ陸軍「意思決定の指針」
①敵の意図、能力、反応時間を考慮せよ。
②不完全な情報しかなくても、素早く決定せよ。
③完全な解決にこだわって、決定を遅らせるな。
④できるだけ早く、受容可能なリスクを決め、納得のいく行動を取れ。
⑤できるだけ低いレベルまで、意思決定の権限をゆだねよ。
5つのうち、3つは(②~④)迅速優先の拙速の奨励である。
・100年あまり前、科学的管理法で有名なアメリカのミッドベール製鉄所の技師長テイラーは、現場リーダーの最大の役割を例外対応、すなわち不測の事態への対応とした。
・指揮官マニュアルは、さらに厳しく、深刻な現実を直視し、つぎの要求をする。
「司令部からの情報も間違っていることがある。それにもとづく行動の結果に対する責任は、指揮官にある。」
・命令を受けた場合、真っ先にすべきとされるのは、任務の目的を正しく理解するための任務の分析である。
・2階層上の指揮官の意図を理解せよ。
・上級指揮官は、2階層下の指揮官の状況を、自分の目と耳で確かめよ。
・アメリカ陸軍や陸上自衛隊をはじめ、多くの陸軍では、大隊長以上には、幕僚(スタッフ、参謀ともいう)が部下としてつき、分析的意思決定をサポートする。幕僚には部下もいて部門を構成し、1科(総務・人事)、2科(情報)、3科(作戦)、4科(後方支援)となる。このようにして構成される組織を、ライン・アンド・スタッフ組織と呼ぶ。
・「論理的であるという事は、ある前提が与えられた時に、その前提だけから結論を導き出すということである」(菅原道明)
大事なのは、批判を通して思考を深めることであって、批判そのものが批判的思考ではない。最初に行うべきは、主張者が「何を理由」に「何を主張」しているのか押さえることである。その上で、一貫性があるか、矛盾が無いか、他の可能性が考えられないか、と考えていく必要がある。
・時間を犠牲にして敵についての知識を深めても、リスクが低減するとは限らない。
・1996年の発売以来、2年間に世界で4000万個も売れたバンダイのおもちゃ、たまごっちが、その後の売上急落により、大変な設備過剰と売れ残り在庫で、数十億円の大きな損失をだし、あわや倒産のピンチにおちいったことがある。
(ビール・ゲームは現実に即している)
・スイス市民の防衛組織マニュアル1980年版を見たことがある。それは、敵軍がスイスに侵攻し、地上戦となったとき、一般市民が戦闘の邪魔にならないようシェルターにこもって自活することを要求するものであるが、真っ先に、この組織が「実行しないこと」をずらりと箇条書きにし、その方針や主要施策への反対論を記した上で、したがうことを要求し、それから「実行すること」が記されていた。ちなみに、実行しない事項に、食料の提供から埋葬やごみ処理までが明記されていた。 -
Posted by ブクログ
これはなかなか面白かったですな。
コレも軍事戦略と経営戦略を紐付けて書いている本だけど、
より、実践的に(「問題解決」のフレームワークと書いてあるぐらいだから)ケーススタディー的に書いてありますわ。
意思決定、指揮、教育、統制といったより具体的な事柄に触れてますな。
これは何度読んでもホホーッってなれる本。
一度読んでみてもいいかもですな。
でも、仕事のできない人がこれに影響されて、
ランチェスターマンになるとマジ、キッツー♪な状態になりそう。
みんなもガスター10とランチェスターは使用上の注意と自分の能力をしっかり把握した上でお使い下さい♪ -
Posted by ブクログ
著者は、福田氏である。
経営コンサルタントであり、ランチェスター戦略学会副会長でもある。
そもそもランチェスター戦略は、日本人が発明した戦略論であり、
「需要の伸びが期待出来ない成熟マーケットにおける競争戦略論」と定義され、
絶対的に有利な立場はシェアNO1を念頭に以下を実行する事を目標とする。
1.シェアナンバーワン(マーケットを細分化してでもNO1となる)
2.競争目標と攻撃目標の分離
3.一点集中主義
以上がまぁ、基本的な考え方であるが、本書はそれだけではなく、
様々な戦略論の限界も示していたり、各戦略フレームワークの問題点を
説明していて、その点が秀逸であると思う。
とはいえ、ランチェスター戦略にも限界があるだろうし、問題もあるだろう。
だから、決してランチェスター戦略が最も優れ戦略論であるとは思わない。
まずは、自社の状況、マーケットの状況、今までの歴史を出来るだけ正確に
把握するべきであり、その分析結果に基づいて適合する戦略を使用する。
これが王道だ。
と話はずれたが、本書は意外とおもしろい。
それは、ランチェスター戦略には時間軸が儲けられているからである。
必ずしも明確に立体的戦略とは断言してはいないが、近年に見られる時間軸が
考慮されている点に鑑みて、再度光を当てても良い思われる。
読んでみる価値はある。
以上 -
Posted by ブクログ
ランチェスター戦略とは、軍事戦略がベースになっているもので、2つの主体が戦うことを想定して、その戦闘力が何によって決まるのかを定式化したものとされています。そこから事業戦略として目的に沿った目標市場シェアを数値化しています。利益目標ではなく、市場シェア至上主義を標榜しているということで、一面的ではないかという批判もあるのかと思います。ただ今改めて事業継続性に重きを置いた場合の市場シェアの重要性を再認識するべきときなのかもしれません。
計画と戦略を峻別して、計画主義を誤ることの多い姿勢としている。ランチェスター自体は割と古い戦略論なのですが、ポーターのポジショニング、BCGのPPM、バーニーのRBVなどとの関係性にも言及されており、分かり易くまとめられていると思います -
Posted by ブクログ
ランチェスター戦略の書というより、それ以外の経営戦略論批判に筆の冴えを見せる本。特に前半部はポーターの競争戦略論や、高付加価値高価格論などへの批判を中心に、いかに米国の理論が頭でっかちであるかをとくとくと批判していく。ランチェスター戦略を知らなかった身には若干荷が重かったが、経営戦略論の固有名詞を既に勉強している人には面白かろうと思う。
日本的経営については80年代から90年代初頭までさんざん語られたものの、終身雇用、年功序列といった制度的な側面が広く語られ、ランチェスターのような競争戦略にまで目が及んでいなかったように思う(少なくとも当時の学生にはそう映った)。実際には日本企業がまず国内で、次に世界各地で地道に勝っていったからこそ、メードインジャパンの隆盛があったのかもしれない。
後半の第Ⅱ部「ランチェスター戦略を知る」に入っても、PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)批判が顔を出すなど、筆者の舌鋒は緩まない。PPMってなんか単純だなぁという違和感の実態を知ることができて、良かったのだが。
ブルーオーシャンさがしに明け暮れるのでなく、一つ一つの市場で着実に勝ち、シェアを高めていく。そしてグー(集中)、パー(攻勢)、チョキ(撤退)のうちチョキ、即ち見切りを忘れない・・・企業の企画セクションに身を置く者にとっては、耳の痛い話だ。