安田浩一のレビュー一覧

  • 戦争とバスタオル

    Posted by ブクログ

    お風呂ってみんな無防備じゃないですか。言ってみれば究極の非武装。だからこそみえてくる風景もあると思ったんです。実際、今回の取材でもお風呂を切り口とすることで、人間の奥深さや戦争の罪科が見えてきました。(P371)付録対談・旅の途中で/より

    タイのジャングルの露天風呂、沖縄県唯一の銭湯、韓国の温泉そして日本。丁寧なイラスト、資料が配され、日本と戦争の関わりを考えさせられる一冊。

    0
    2022年03月20日
  • この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体

    Posted by ブクログ

    “もちろん沖縄を好きな人が多いとか、韓国文化を好きな人が多いというのは悪いことではないし、先ほど話したように、そこから新しい交流の回路が生まれてくることに僕は期待していますが、その前提として歴史的経緯への知識や人びとが現に置かれている状況への想像力を持たねばならない。でないと、おためごかしのきれいごとで現実から目を逸らし、差別などを黙認する風潮の背を押してしまうに等しい面がある。”(p.167)

    0
    2022年01月05日
  • ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力

    Posted by ブクログ

    本書は「在日特権を許さない市民の会」(在特会)を中心としたヘイトスピーチの現状が書かれている。
    ヘイトスピーチとは「人種や民族、障害など本人が変えられないものを基に行う差別的、侮蔑的発言」を指し、2013年にはユーキャンの流行語にもノミネートされた。
    このような「人種差別主義」のことを「レイシズム」と言い、「人種差別主義者」のことを「レイシスト」と言う。
    FIFAでは「ゼロトレランス」(非寛容)の原則で、差別的な行動は例外なく罰している。例えば、2013年にギリシャでナチス式の敬礼のポーズをとった20歳のサッカー選手を永久追放にした。本人に差別的な意図があるにせよ、ないにせよ、例外なく罰するのがゼロトレランスである。
    格差社会では「自転車反応」が起き、自分より上の者には頭を垂れるが、一方で下の者を足蹴にする。下の者を足蹴にすることでしか満たされない人が、「朝鮮人」「在日」とレッテルを貼り、行うのがヘイトスピーチだ。江戸時代の穢多・非人の相似形だ。
    そして、在特会の人間には、自己肯定するロジックとそれが正しいと思い込む思考停止がある。
    内田樹氏が「呪いの時代」と言った。レッテルを貼り、記号化し、「呪い」をかける。そう、ヘイトスピーチは「呪い」なのだ。
    国連の人種差別撤廃委員会から圧力を受け、各自治体からも要望があり、2016年5月、ようやくヘイトスピーチ規制法が成立した。

    0
    2017年06月18日
  • ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力

    Posted by ブクログ

    在特会の活動を中心に、日本で広まっているヘイトスピーチの現状についてまとめたもの。日本のレイシストは、ネットの怪情報に流されやすい無知で不勉強なのが多いことがよくわかる。

    0
    2016年10月16日
  • ネット私刑(リンチ)

    Posted by ブクログ

    すごく冷静にまとめてくれているのだろうけど。
    リアルすぎて、嫌悪感とか気持ち悪さとか、吐き気がしてしまう。
    現実から目を背けてはいけないということもあるが、なかなか建設的には考えにくい。
    非常に難しい問題だ。

    0
    2016年02月13日
  • ネット私刑(リンチ)

    Posted by ブクログ

    ネット私計の凄まじい現実が書かれてある。
    ただどうすればいいのか解決策は書かれてはなかった。これから私たちが考える課題なのか。

    0
    2015年12月06日
  • ネット私刑(リンチ)

    Posted by ブクログ

    借りたもの。
    ネット私刑――「さらし」と呼ばれる行為で、悪質な事件の首謀者等として何の関係もない人間が、事実無根の誹謗中傷に晒され、傷付いている様を追ったルポ。
    これを読んだ現時点で、まだ記憶に新しい事件の例を挙げている分、肌にひしひしと感じる人間の暗い感情。罪の意識のない悪意の連鎖。

    被害者の被害状況だけでなく、それを行った人々の事例も僅かながら紹介。
    そうした行動を取る人間は、総じて考えが狭い・固定されている。
    悪意があって攻撃する人の場合、犯人は「面白半分」であること、匿名性と手軽に行えることで「罪の意識が無い」ことを、著者は取材で強く感じている。
    更に「ネトウヨ」と呼ばれる人々に限らず一般の人々でさえ、義憤に駆られ憎悪を掻き立てられ行動してしまうことを指摘していた。
    「デマ情報」に踊らされ中傷した事を被害者から告訴されても、そうした人々は大抵「デマに踊らされた自分も被害者だ」と言うそうだ。

    被害にあった場合の具体的な解決策が明示されている訳ではない。
    ただ、これ以上被害を増やさないために、ネット私刑の加害者とならないために、記者としての著者が特に訴えたいこと、「感情にかられデマ情報に惑わされないこと」を強く感じた。
    特に「ニュースソース(真偽)をはっきりさせること」の重要性を意識させる。
    同時に、怒りや憎しみでそうした判断が鈍ってしまうという人間の性を肝に銘じておかなければならない。

    0
    2015年10月23日
  • ネット私刑(リンチ)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最近の実例が挙げられていて、突然巻き込まれる場合や自分自身が加害者となる場合を考えさせられる感じ。
    どこから巻き込まれるかは分からないし、拡散するという形で加害者になる(自覚はなくても)場合だってある。

    0
    2015年08月22日
  • ネット私刑(リンチ)

    Posted by ブクログ

    うーん。
    「私刑、ひどいよね!やめたほうがよくない!?」
    みたいな内容で、現状認識に留まるというか、具体的な解決法とか、そういうのがなくて残念。
    ネット規制の法案がどうのとか、そこまで行ってほしかった。

    あと、ネトウヨが専門なのはわかるけど、ちょっとそっちに引き寄せすぎ。
    「ネット私刑」っていうくらいなら、たとえば小保方とか野々村とか、そういう人たちもいるはずなのに。
    筆者が「ネットにあまり興味が無い」と言っているように、ちょっと、視野が狭かったのかなと。

    0
    2015年08月20日