2013年の新語・流行語大賞にノミネートされた「ヘイトスピーチ」なる現象は、年を追うごとに拡大している。
当初は、東京・新大久保界隈における在日韓国・朝鮮人に対しての罵詈雑言ばかりが注目を集めていたが、いまや対するヘイトスピーチは全国規模に拡散。また、Jリーグのサッカー会場に貼られた「JAPANESE ONLY」という横断幕が、民族・国籍の差別を助長するとして問題視されもした。さらに、ヘイトの矛先は、中国やイスラムにも向けられている……。
はたして、被害者を生み出すばかりの「排外主義」、この拡大を食い止める術は、あるのだろうか?
ネットの中で醸成された右翼的言動、いわゆる「ネトウヨ」が、街頭デモにまで進出してきたのは何故なのか? その代表格とされる「在特会」とは一体、どんな組織なのか? デモに参加するのはどんな人たちなのか?
こうした幾つもの疑問に答えるのが、本書。在特会問題を取材しつづけ、2012年には『ネットと愛国』で講談社ノンフィクション賞を受賞した実力派ジャーナリストによる、「ヘイトスピーチ」問題の決定版!
Posted by ブクログ 2017年02月04日
テレビ・新聞等の主要メディアはヘイトスピーチを正確に報道できないのだろう、あまりに下劣な表現が多いから。そのせいで、国民はその中身を正確に知ることができない人も多いのではないか、私のこの本を読むまでこれほどひどいとは思っていなかった。
ネット情報を丸呑みにしてそれを妄信する人もかなりの数に上るだろ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年06月18日
本書は「在日特権を許さない市民の会」(在特会)を中心としたヘイトスピーチの現状が書かれている。
ヘイトスピーチとは「人種や民族、障害など本人が変えられないものを基に行う差別的、侮蔑的発言」を指し、2013年にはユーキャンの流行語にもノミネートされた。
このような「人種差別主義」のことを「レイシズム」...続きを読む