吉住渉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白さは普通。
けれど重要なのはこの作品の終わり方にあると思う。
この物語の終わり方はハッピーエンドではない。けれどバッドエンドでもない。
重要なのはハッピーエンドではないという点、つまり、ハッピーエンドじゃない物語も書けるという点。
漫画など物語全般に言えることだが、ハッピーエンド志向の日本の傾向は好きじゃない。
特に少女漫画はその傾向が強い。
ハッピーエンド自体は嫌いじゃない。むしろ好きだ。
だけど、バッドエンドを描くことで反感を買うなら、クリエイターはハッピーエンドしか書かなくなってしまう。
結末がわかっている物語ばかりじゃ、面白くない。
この作品は一冊で完結していることもあり、読者の反感を恐れることがないためこの終わり方を取れたのかもしれないけど、
それでも違う終わり方もありうるという選択肢を広げただけで価値のある作品だと思う。
どうなるかわからないからこそ、裏切られるかもしれないからこそ、展開がひっくり返るぎりぎりの場面では面白く読めるのだ。 -
Posted by ブクログ
漫画家の描く、職業漫画家のフィクション恋愛話!それだけで超タイプ。やっぱりね、要所要所に素っぽさって言うのかな、作者の自己投影も伺えてほくそ笑んでしまった。ベタな設定だけどね、それでいいんだよ。この漫画こそが話の途中に出てきたありふれた素材の例えの成功例だと思います。
20代後半の、恋愛なんてご無沙汰な少女漫画家のリアルも如実に描いてくれている一方できちんと王子様も登場するっていうのは非常に気持ちが良い。よっ、少女漫画家!!と叫びたくなる嬉しさ。
こういう少女漫画畑で長年描いてきた作家に関しては、王子様の格好よさとか甘やかしてくれる具合は少女漫画と一緒で良いのかも知れないなとこれを読んで思いました。結局読んでいる層も「あのころりぼんを読んでいた世代」なんだろうし、女の子の「理想の彼氏像」は日々変化すれど根本的な「理想の王子様像」はそんなに変わらない気がする。うーん、上手く言えないけどそうだなあ…漫画がちゃんとフィクションしてるっていうのも大事だと思う、っていう事です。