立松和平のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
最後が少し残念。でも名作!!
児童書なので、ひらがなが多めになっており少々読みづらい。
しかし、ハックルベリー君が話しかけてくるように書かれる文章は温かみがあって、味がある。
内容面で言えば、1800年代のアメリカの雰囲気が描かれていて面白い。
人々の、優しくて純粋で、疑うことを知らない部分と、すぐに暴徒と化してリンチに走ったりする荒々しい部分が同居している様子が良く描かれている。
あと、登場人物(詐欺師)の活躍するシーンがとても表現巧みでリアルだった。スピード感もありハラハラさせられて、物語の見せ場としてとても秀逸だったと思う。
しかし、やっぱり最後のエピソードが中だるみのようなものを感じさせてしま -
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[ 内容 ]
知床のことはこの男に聴け!
オホーツクの海に四十余年、大船頭・大瀬初三郎はその目で見たことだけを真直ぐに語る。
サケやマスについて、ヒグマやシカについて、木や草について、潮や風について、さらには流氷について…。
いずれの言葉も深い。
著書は二十年の歳月をかけて繰り返しこの北の地を訪れ、彼の話に耳を傾けてきた。
その体験を手がかりに、世界自然遺産に登録された知床の自然を考える。
[ 目次 ]
第1章 春の番屋
第2章 失われた光景
第3章 夏の番屋
第4章 動物たちの森と海
第5章 秋の番屋
第6章 大船頭への道
第7章 冬の知床
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
釈迦の教えは今も人びとを導いている。
私は仏教を積極的に学びたい。
学びたくて学びたくて、じっとしていられない。
般若心経はなぜ心の良薬なのか。
法華経は何を説いているのか。
「さとり」とはどういうことか。
…聖徳太子の精神が至るところに輝いている法隆寺。
道元の思想があまねくところに染み渡っている永平寺。
両寺における修行を通して、身と心で仏教の精髄に迫る。
[ 目次 ]
第1部 法隆寺の智慧(斑鳩でのわが修行;ただひたすらに祈る;伽藍を読み解く;菩薩行のすすめ;聖徳太子の願い)
第2部 永平寺の心(門前にて;越前でのわが参禅;伽藍を読み解く;修行のすすめ;わが心の道元)
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Posted by ブクログ
法華経を中国に伝えた僧:鳩摩羅什の伝記小説。現代と過去を行き来するリレー小説。トイレ掃除を、するのです…
なんというか、浅い…。いや、わかりやすくていいんだけどさ。
物足りない感じがする物語だったな。しょうがない。
過去(4世紀の五胡十六国時代)と現代を行き来するのは…つながりを持たせるためなんだろうけれど、どういうことだったんだろう。
現代も過去も、困難に直面することで、己を見つめなおし、己の使命を見つけ、己の信念に気づき、己の大志を全うしていく、そういうことだったのかな。
現代の水野幹夫くんの話はもっとやりようがあったんじゃなかな…。まぁ甘酸っぱくてよかったけど。思 -
Posted by ブクログ
ちょうど「伊勢神宮と神々の美術」展をみてきたところなので、記憶の確かなうちに定着をと思って、本を読む。
陽の伊勢神宮と陰の熊野について書かれていて、非常に興味深かったです。
P139-140は必読。
「信不信をえらばず、浄不浄をきらわず」
生理も不浄とされ、伊勢神宮は御参りできないけれど、熊野には不浄をきらうという発想がなく、熊野権現がお参りせずに引き返そうとした和泉式部の夢に現れて、御参りしておいき、っていう主旨の歌を読まれたわけです。
小栗判官の物語にあるように、世の中から疎まれた人々も受け入れ、救った。(そこにたどり着くまでに多くの人が手を差し伸べていること自体が救いではないだろうか