氷上英廣のレビュー一覧

  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    ツァラトゥストラは保険が効く本だ。
    「読んでもよくわからなかった」というのは、ある意味でこの本に対する褒め言葉ともなっている風潮があるのではないか。
    そんな悪しき風潮のために、「読んでもよくわからないだろうな」を前提にして読む者もいる。そして読み終わった後、彼らは「よくわからなかった」とニヤケ笑うのだ!
    ああ吐き気!
    彼らは中途半端な教養主義という一つの意志を持って生きているのだ!
    彼らは、この本によって彼らのような人間、自分自身が批判されていることにも気づけてはいないのだ!
    彼らが真に欲していたのは、「ツァラトゥストラを読んだことがある」という経験だけだったのだ!
    しかしそれに何の意味がある

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    2025年08月30日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    筆者独特の文体のなかに思想が結実されていた。超人思想の登場とともに、超人に対しての「おしまいの人間」や「小さな人間」へのニーチェの大いなる軽蔑が現れており、痛快であった。この文体に関して、彼が自らのことを「詩人」と言っていたことは興味深い。

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    2025年05月04日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    自ら善悪を判断(創造)し、苦しいことは幸福として受け取り、それを自ら超克せよ。→これが上巻を超要約した感じはこんなんかなーー。

    ・今我々が立っている大地に目を向けろ(「神は死んだ」)

    ・自分自身を喜ばせることをしろ、そうすれば人を悲しませたりすることはなくなる

    ・人間は平等でもなく、平等になるべきでもない→超人への愛があるから。最高の戦いをして、自己自信を超えて高みを目指さないといけない。意志がとても重要(真理への意志、力への意志)。

    ・善悪は自分自身で自分自身を繰り返し彫刻しなければならず、また善悪において創造者とならなければならない者は、まずは破壊者となってもろもろの価値を壊さなけ

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    2023年04月03日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    実に素晴らしい。元気の出る本だ。希望の持てる本だ。以前は文学作品としか思っていなかったが、文学作品とは毛色が違う、真の哲学書だ。

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    2022年01月27日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    ニーチェの化身であるツァラトゥストラが自身の思想を語る口調で説く本だった。聖書の文体をあえて真似しているが、内容はキリスト教からの脱却が含まれていて皮肉的だった。最後の解説にもあった通り、テーマは永遠回帰と超人だ。超人とは価値創造を行うものであり、究極は善と悪を自分の中で定めることができる人物である。勇気を持って自分の心と対話し意志してこそであり、他人の軸で決められた宗教や社会通念的なものであったり、自然の中をただ見つめて決めるものではない。精神は身体の道具でしかないため、永遠であることはできない。

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    2022年01月23日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    上巻を読むのに2ヶ月かかってしまった。(前からわかっていたことだが、)このような本を理解するには、時間をかけて読んでは個々の印象が薄れてしまうから、寧ろ短時間に集中して読み、それを繰り返さなければならないと思った。…そういう訳であまり内容は理解できていないのだが、それでも少しでも理解してみたいと思わせてくれる本ではあった。何度でも読み返したい。詳しい感想は、(書けそうなら)下巻を読破してから。

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    2019年11月07日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    ニーチェの鋭さの中に少しの狂気も感じる。


    人生生きることは、悩むことに過ぎないとある者は言うが、それなら人生をたんに悩むだけになるように用いたらどうだ!

    死の説教者が、他人の人生をおのれの贈物の鎖でもってますます束縛するとは何事か!

    そうした連中は、人生からの脱出を説教するとともに、自らも立ち去ってくれることを私は望む!と。




    女は謎、だが謎を解く鍵は一つ、それは妊娠。
    女にとって男は一つの手段である。目的は常に子供。「わたしは超人を生みたい」ということでありなさい!と。

    男性は危険と遊戯を求める。だから、女性をもっとも危険な玩具として求める。

    男性は戦いのために教育され、

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    2018年11月22日
  • ツァラトゥストラは こう言った 下

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    ネタバレ

    主に「超人」について語られた上巻から一変して、下巻のメインテーマは有名な「永劫回帰」へと転換する。

    この世の一切は永遠に、何度も何度も繰り返す。繰り返すからといって、少しずつよくなったり、悪くなったりするわけではない。一切は全く同じように繰り返す。
    もし自分の人生が終わった瞬間に、また初めから同じことを繰り返せ、しかも永遠に何度も、と言われたら?普通の人は発狂してしまうだろう。
    が、ツァラトゥストラは、永遠に繰り返す世界に絶望するのではなく、生を愛し、永劫回帰を受け入れ、何度でも生きてみせる強靭な精神をもつことを要求する。

    ツァラトゥストラ自身も初めは「ああした人間が永遠にくりかえしやって

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    2014年05月05日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    以前、『道徳の系譜』やらニーチェ解説本やらを読んでいたときは、個人的に「魂の救済」をテーマに読書をしていたので、やたらキリスト教を否定するニーチェの良さがよくわかっていなかった。ニーチェの思想で弱者を救えるかよ、と。

    本書を読んでわかったことは、ニーチェの思想は決して「強者の論理」というわけではない、ということ。
    むしろニーチェは弱い人間が強くなるための思考法を提示しているのであって、「超人」思想を説く主人公のツァラトゥストラでさえ、理想的な強い人間(=超人)には完全にはなりきれていないと思わせる箇所があった。
    「俺のように強い人間になれ」というよりも「俺と一緒に強い人間になろう」と言

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    2014年08月19日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    最近になって読んだ本の中に、
    「若いときに読んでいたらよかった」という
    ものは、いくつもありますが、
    これもその一つです。

    神を否定した実存主義、キルケゴールは神に向かう実存主義。
    19世紀の実存主義は、20世紀のそれに比べ、
    社会性がない。
    などの知識はあり、書名もインパクトがあり、
    若い頃から知っていましたが、
    初めて読んでみると、
    たいへん感銘を受けました。

    まず、全体を流れる、ニヒリズム。
    ニヒリズムとは、辞書によると、
    「既存の価値体系や権威をすべて否定する思想や態度」
    だそうですが、
    19世紀にニヒリズムを全うするニーチェの強さを実感するとともに、

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    2013年02月02日
  • ツァラトゥストラは こう言った 下

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    「ガハハ!我こそは価値を創造する者」

    「わたしがいい!と言うものこそはいい!」 


    ツァラトゥストラはこう言った。
    わたしもそう言う!
    やっぱりね♪  そうだと思ってた。

    この本は、割りと読みやすい。とはいってもわけわからない。それがいいんだな。
    高校生なら読めるはず(ただし、岩波版に限る。新潮版は無理!)。
    もし読めないなら読まなくていい。君が読むべき者でないだけだから。何も気にすることはない。
    全ての高校生に!いや17歳に!

    解るんじゃなくて、使うんだ。良い本だよ♡
    元気になるよ!



    Mahalo

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    2013年12月17日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    痛烈な社会、人物批判が箴言として書かれている。
    なんだか生きにくい世の中だ!と感じる者にとっては胸がすく思い。

    ただ、天に唾すれば…おのずと自分自身にも降りかかるもので、私は「悲壮な者」でしかなかった。
    「精神の苦行僧」醜い獲物しか得られず、ボロボロになった者。
    わたしは、笑いを学んでおらず、美を学んでいなかった。

    いつか腹の底から笑いたい。

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    2013年12月17日
  • ツァラトゥストラは こう言った 下

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    ニーチェが求めている人間の典型って、たとえば漫画『ヘルシング』の登場人物みたいなもんだと思うとわかりやすい。

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    2012年02月10日
  • ツァラトゥストラは こう言った 下

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    永遠回帰のテーマは、一切の自らの意志を放棄する「他力」を全く逆回しにした、同一の到達点のように感じた。突き詰めることと手放すこと、真逆に進んでなんで同じところに行き着くのだろう。不思議だけど、そこで生まれる全てを肯定する圧倒的なエネルギーは、なにか人間の普遍的なところに触れているのかもしれないと思った。

    ツァラトゥストラの生は、僕自身にも少なからず気付きをもたらしてくれた。思わず笑い出したくなるような転換が、体の奥底からこみ上げてくる。この本に出会ったことを感謝したい。

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    2011年12月19日
  • ツァラトゥストラは こう言った 下

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    人間の「限界」を体現してくれている本。
    そのため「これ以上面白い本は存在しない」と思うことになる。

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    2009年12月18日
  • ツァラトゥストラは こう言った 下

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    ツァラトウスラが山から下山し、人々と再び交流する

    万人に向ける一言一言が重い


    著者ニーチェは、最終章の出版時に発狂したため、妹が出版

    人間の極限状態で描かれた、人間の生き方を問うストーリ

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    2009年12月01日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    ニーチェ 「 ツァラトゥストラ はこう言った 」上巻は キリスト教世界の価値観を批判し、超人という新しい価値観を創造。

    時間概念も少し入ってきて永遠回帰につながる感じ。面白い。岩波文庫なのに 注釈が なくても読める。比喩の意味に迷う時もあるが、何となく 意味は理解できる

    女性や戦争については 現代感覚とズレはある


    蛇=永遠回帰の知恵の象徴
    鷲=知恵を身につけた超人の象徴
    太陽=超人〜人間は他人の幸福を妬むが 太陽は妬みを克服

    「人間は克服されなければならない或物である」

    ツァラトゥストラ「人間は 動物から超人へ わたる一本の網」
    *この網は 超人へいたる希望の橋
    *そこそこの幸福、

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    2025年04月19日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    ネタバレ

    【熱血・超人説教】
    第1部と第2部が収められています。
    ツァラトゥストラ、という主人公が、なんだか人間を超えようと修業したのちに山を下りてきて、人間たちに説教をする、というような流れです。
    ちょっと分かるようなところもあり、分からないところもありました。
    難しさ、わざな部分もあるようです。ルター訳の新約聖書の文体、語りと掛け合わせて書かれていると、あとがきで解説がありました。
    そのニーチェの工夫は、解説がないと大部分の日本人には伝わらないところだと思うので、解説大事だなーと思いました。
    神に代わる、超人の存在を説く、のですが、いろいろな現生の人間の批判をしているというか、とにかくめちゃくちゃに

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    2024年10月08日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    理解できない部分が多かった。
    彼の力強さに少し疲れてしまう。
    もっと知識をつけて読めるようになりたい

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    2024年09月28日
  • ツァラトゥストラは こう言った 上

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    ネタバレ

    超訳ニーチェシリーズを読んでからのツァラトゥストラ。
    少しは理解できるかな?と思って読んでみたけど、私の理解力では追いつけなかった(笑)
    他の方々の感想を見ていて、本文を理解し、楽しんでおられる方が羨ましく、
    私もそこのレベルまでいつかいきたいなと思った(笑)
    言葉の意味を理解するのにも時間がかかり、
    何度も読み返して咀嚼していかないといけない本だなと思った。
    噛めば噛むほど味わえる、スルメみたいな本だなと思った。
    私も超訳とかではなく、そのままのこの文章を自分の中に落とし込んでいって、
    自分なりの解釈を考えることを楽しめるように、
    ツァラトゥストラと対話できるようになりたいな。
    「今のレベル

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    2024年06月23日