小川孔輔のレビュー一覧

  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    ネタバレ

    著者は法政大学経営大学院の小川教授。

    感想。よくわかる。マクドナルドのことがよくわかる。
    ただ、「賞味期限切れのビジネスモデル」という副題に代表されるような、「失敗した」というスタンスを貫かれている感じは棘がありすぎる。そんなに嫌いか?

    備忘録。
    ・マクドナルドの中長期的課題、①為替、②高齢化、③食文化の和風回帰、④後継者不在の経営、⑤安価で良質な労働力の確保。
    ・歴史
    1971年:米国本社と藤田商店の50%ずつ出資で設立
    1972年:競合のロッテリアとモスが誕生
    1977年:競合のファーストキッチン誕生
    1978年:クォーターパウンダー販売(原田時代に再登場)
    1980年:競合のウェンデ

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    2016年03月14日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    日本出店以来の長年にわたる経営戦略の成否を主に数字を分析することによって浮かび上がらせた労作。中国の工場の事件などは全体の中では一エピソードに過ぎないことがわかる。
    直営店とフランチャイズ店の利益の出し方の違い、特に後者がかなりの程度不動産収入に頼っているという指摘は目から鱗だった。しかしそれはアメリカ型の戦略の輸入であり、何より株主の短期的な利益要求に引きずられて魅力のある商品やサービスを提供できなくなっている欠陥は、グローバリズムの悪影響全般に通じる。

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    2016年02月17日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    マクドナルド(米国本社、日本)の歴史をマーケッティング理論の見地から読み解いた本と感じた。

    現状の分析から始まってはいるが、マクドナルド兄弟が成功した理由、そして藤田田氏が日本流にマクドナルドを輸入して土着化していく歴史、原田氏が逆にアメリカ流に日本マクドナルドを変えていく歴史は興味深い。

    しかしながら、現状では日本マクドナルドは八方塞がりの状態にしか見えない。いろいろな意味でビジネスモデルが古くなってしまったのだろうか。今後のマクドナルドの経営戦略に注目していきたいと思う。

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    2015年08月11日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    米国流の株主資本主義的な考え方が、短期で利益をあげることを第一にするなら、会社に本業で種を蒔き育てるというようなことをさせるだろうか? 本書は、原田泳幸と米国マクドナルド本社が行ったそういう経営が、マックが本業で持っていた強み(QSC+V=品質・サービス・清潔・付加価値商品)を失わせ、マクドナルドを凋落させていったその過程を検証していく。投資家に優しい会計基準は、売上や経常利益の上昇とともに並行して進んでいる社員や従業員のモチベーション喪失や優秀なスキルを持つ社員の退職などの企業の「瑕疵」といったものが仮にあったとしても、それを語る項目を持たないという、語っている数字は真実でも、あらかじめ語る

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    2015年04月26日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    筆者があとがきで述べるように、この本はマクドナルドをサンプルとしているが、書かんとしていることは米国発の「マーケティング」「チェーンストア理論」に対する懐疑である。
    だからマクドナルドを全否定しているわけではなく、過去の教育現場としてのマクドナルドについてはかなり好感を持っているように感じた。
    なので、本書を読んでいるとマクドナルドでハンバーガーが食べたくなったりする(僕だけ?)。

    マックに関してはいろいろと悪口のような批判がある。それはビックビジネスの宿命かもしれない。この本にも「賞味期限切れのビジネスモデル」とキャッチーな副題がついているが、決してマックいじめが目的の本ではないので、アメ

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    2015年03月21日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    今回の混入のことはあえて書かずに、藤田体制から原田体制での失敗の予兆の研究。あえて、現場の声を聞かずに、決算書類などから導きだしているところがすごみがある。でも、本人はマクドナルドが好きだったのだと思う。(名古屋限定商品をわざわざ買いに行ったらしい)。そのマクドナルドに裏切られている思い、また、復活して欲しい想いがあるのだとも思った。

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    2015年03月11日
  • しまむらとヤオコー -小さな町が生んだ2大小売チェーン-

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    片や店舗独自の販促で売上を伸ばし、片やマニュアル化されたオペレーションで売上を伸ばしていた企業が同じ街の出身なんて驚きでした。

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    2012年11月07日
  • しまむらとヤオコー -小さな町が生んだ2大小売チェーン-

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    地元の中小企業であるしまむらとヤオコーについて、総合小売業との違いや、特質などを解説してあって、とても分かりやすかった。

    どちらの起業も、壁を何個も乗り越えて成長してきたことが分かった。

    自分もいつかは起業してみたいと思っているので、大変参考になった。

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    2012年01月28日
  • しまむらとヤオコー -小さな町が生んだ2大小売チェーン-

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    ヤオコー21期連続増収増益の理由が、少しはわかった気がする。努力がハンパない。日本はあらためて、現場力でもっている国だと思う。

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    2011年06月05日
  • しまむらとヤオコー -小さな町が生んだ2大小売チェーン-

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    IM小川教授の小説家一作目。どうしても経営書的な感じがするのは、御愛嬌。受け手である読み手そういう意識ということもあるし。
    内容は、小川町出身の2社がどういうプロセスで大きくなるかを解明した中で、小さい地方企業(それでも恵まれた環境だと思うが)がどのようにして大きくなっていたのかを、経営者の行動から探っている。
    たぶん2作目以降も考えているはずなので文体については、今後に期待したい。

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    2011年02月09日
  • しまむらとヤオコー -小さな町が生んだ2大小売チェーン-

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    埼玉県小川町、人口僅か3万4000人の小さな町で、なぜ日本を代表する優良小売チェーンが生まれたのか。

    私が興味を持ったのはヤオコー。
    21期連続増収増益。首都圏で100店舗以上。ディスカウントで勝負しないメニュー提案型の個店経営。成長率10%程度の無理をしない堅実経営など。

    ※ビジネススクール時代に、授業の一環で、ヤオコー上里店で1日販売員を経験させて貰った記憶を重ねながら読書。バックヤードや朝礼など、縦割りではない部門横断型の組織を体感したのを記憶。

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    2011年02月09日
  • ローソン

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    ローソンの社史かと思っていたが、実際は2014年に竹増社長が就任されてからの変革内容がメイン。
    競合のセブンと違ってどういったアプローチをしてきたのか?今後三菱商事とKDDIのシナジー効果にどういった影響を受けていくのか?が本書を読むことでなんとなく見えた。

    合わせて他のコンビニブランドの書籍についても読みたくなったので、個人的にはこの本を足がけにできてよかった!

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    2025年11月18日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    ネタバレ

    マクドナルド 失敗の本質
    賞味期限切れのビジネスモデル

    著者 小川孔輔
    束洋経済新報社
    2015年2月12日発行

    ビジネス書の類はつまらないものが多く、読んでいる時は興味をそそられても、読み終わると何も残らないものがほとんど。あることで成功した経営者が他の企業の成功や失敗を自分なりに分析したり、ユダヤ人はだからえらいんだみたいな話をしたり。

    この本もタイトルだけ見るとそんな本に見えるが、法政大学経営大学院教授でマーケティングの専門家である著者が、マクドナルドがなぜいまピンチなのか、そして未来はあるかについて分析している。
    ご存じのように、日本マクドナルドは2014年12月期、上場以来初の

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    2021年03月17日
  • 「値づけ」の思考法 買いたくなる価格には必ず理由がある

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    価格をかえていいもの、価格ではなく中身をかえなければならないものがあるが、その判別はかなり難しい。改めてプライシングは難しいと実感。

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    2020年11月13日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    2018/12 1冊目(2018年通算148冊目)。職場の面接対策として読んだ本。普段マクドナルドを定期的に利用している人間だが、ここ最近のマクドナルドはお客に「何を訴えかけたいのかよく分からない」状態だなと薄々感じてはいた。そういう意味でまだ立ち直ってはいないのかなとも思った。会社を作る要素はヒト・モノ・金だけど、特に重要なのは人なんだなとも本を読んで感じた。会社が儲かり、お客様がお店を利用して喜び、働いている従業員が働く意欲にあふれる。そんなWin-winな関係を作るのが会社の理想なのかなと思う。

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    2018年12月01日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    前回2018年にたまたま気になって手に取った本。
    再読しました。

    不朽の名著「失敗の本質―日本軍の組織論的研究 」当時苦境の時期だったマクドナルドの状態を「失敗」とした上で、分析しています。

    原田氏本人が、マクドナルドがV字回復で絶好調の時期、
    「成功を決める順序の経営」として書籍化された裏で、
    自身の論文で「中長期的な課題に対する根本的な解決策」として以下5つの課題を克服しないとハンバーガー事業の将来は厳しい、と提示していた著者。

    ①為替レートの反転
    ②高齢化社会の到来
    ③食文化の和風回帰
    ④後継経営者の不在
    ⑤安価で良質な労働力の確保

    この本がでてからもだいぶたち、当時から、20年

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    2018年11月06日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    ・売上高の成長と短期的な利益を求めて、小手先のマーケティング施策に注力しすぎていたツケが、いま回ってきている
    ・藤田時代は、ディスカウントと急速な店舗拡大戦略によって、来店客が増加した。しかし、あまりにも忙しすぎて、クルーの表情から笑顔が消えてしまった。原田時代には、売上の低迷を脱しようと、メニュー表の撤去や「ENJOY!60秒サービス」を実施した。これが裏目に出て、クルーの疲弊とモチベーションの低下を招いた
    ・人々は、新鮮でおいしい食材と料理を求めている。ただし、フレンドリーなサービスは変わらずに。あまり高い値段は困るが、安全で健康に良いシズル感のあるものが食べたい!
    ・マクドナルドを壊して

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    2018年11月04日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    昔、街で初めて食べたマックで、ピクルスを知った。すっかり店も増え、僕の住む田舎のスーパーにも出店するようになった頃には、モスバーガーは食べても、マックは滅多に食べなくなっていた。その間CEOは、いろいろ戦略を練り、外資系らしく施策を実行し、成功と失敗を繰り返してきた。この本を読んだ後は、経営者の視点で、ハンバーガーを味わいたい。

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    2017年07月31日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    ネタバレ

    日本マックの生み&育ての親である藤田氏と、低迷していたマックを再度浮上させた原田氏。それぞれの時代の背景とおその時々に取った戦術を重ね合わせながら、マックの栄枯盛衰についてまとめられた一冊。

    両者ともに時代の流れに沿った施策を打ち、一時的に売上を大きく拡大させるも、無理な拡大に足元固めがついて行かず、結果時代の変化に振り落とされ、失墜する。

    藤田氏は価格訴求&急激な店舗拡大で売上倍増も、消費が頭打ちになると逆回転が始まり、ブランド価値を下げ、不採算店舗を増やしてしまった。

    原田氏は、直営からFCへの急激な転換によるESの急激なダウン、競争力の源泉であるQSCが崩れる。更に、24時間営業、

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    2016年05月30日
  • マクドナルド 失敗の本質―賞味期限切れのビジネスモデル

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    経営難にあえぐマクドナルドがなぜ凋落していったのかを解説した一冊。

    マクドナルドの歴史から藤田田氏と原田泳幸氏時代の飛躍と失墜についてや飲食業全体からみるマクドナルドの立ち位置など本書にもある半額キャンペーンやクオーターパウンダーの成功しているイメージの強いマクドナルドの裏側で何が起こっていたかが俯瞰して書かれていて非常に勉強になりました。

    やはり、読んでいて人が大事であるということを痛感でき、半額キャンペーンでの値ごろ感やクオーターパウンダーなどの高価格商品などでのプレミアム感などの戦略でも結局直営店の売却などから浸透しない理念が提供するサービスが劣化すれば人気は落ちていくこと、そしてプ

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    2016年03月30日