石川啄木のレビュー一覧

  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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     こういうのを楽しみ、味わえる人間でありたいと思い読みました。悲しいことにそういう人間ではありませんでした。
     わかるやつはよかったですが、わからないやつはとことんわからなかったです。アホで辛い!

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    2022年11月10日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    石川啄木が好きです。
    自分への圧倒的な自信、時折垣間見せる傲慢さ、このままでは生きたい道では生きていけない弱さ、人間としての甘さ、それでも圧倒的な魅力。

    すべてが含まれている彼の作品が好きです。

    『一握の砂』
    『悲しき玩具』

    両方を読み比べることで、彼のことを好きになる人もいれば、彼のことを嫌いになる人もいると思います。

    有名な作品だけではなく、まだ知らない作品に心奪われるかもしれません。

    今から石川啄木の作品に触れることができるのはうらやましいなぁ。

    もう一度、最初に読んだ時の気持ちで、石川啄木を読み返したいな…。

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    2021年06月23日
  • ちくま日本文学全集石川啄木

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    石川啄木は1886年(明治19年)に生まれ、1912年(明治45年)に病死。
    わずか26歳の命である。

    19歳で結婚。
    20歳で長女誕生。

    養うべき父母と妻子を抱え、文学で身を立てようと志しながら、貧窮のうちに結核で死亡。

    というと、なにやら苦しい作品を思い浮かべるかも知れませんが、彼の作品には、そんな陰惨な暗さはありません。
    そして、とても現代的に感じられます。
    今から100年以上も前の作品だというのに、この現代的な感覚は、驚くべきことだと思います。

    「一握の砂」は、有名な

    東海の小島の磯の白砂に
    われ泣きぬれて
    蟹とたはむる

    という歌から始まります。

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    2017年10月31日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    【本の内容】
    啄木の処女歌集であり「我を愛する歌」で始まる『一握の砂』は、甘い抒情にのった自己哀惜の歌を多く含み、第二歌集の『悲しき玩具』は、切迫した生活感情を、虚無的な暗さを伴って吐露したものを多く含む。

    貧困と孤独にあえぎながらも、文学への情熱を失わず、歌壇に新風を吹きこんだ啄木の代表作を、彼の最もよき理解者であり、同郷の友でもある金田一氏の編集によって収める。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    「真白なる大根の根の肥ゆる頃 うまれて やがて死にし児のあり」。

    死にし子を歌う一連の絶唱は、『一握の砂』の末尾に付加されたものだ。

    啄木を教科書でしか知らない人は、ぜひ全体を味わってほし

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    2014年10月04日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    ネタバレ

    啄木の感性の鋭さや視点の細やかさなどを知ることができます。
    また、自己の心情をそのまま言い表したような短歌も何首もあり、見ていて飽きません。

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    2014年03月16日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    えもいわれぬ寂寥感。
    あたかも溜め息の代わりに歌を詠んでいるかのよう。本書と万葉集をかじってからというものたまに拙い短歌を詠むようになってしまった。

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    2013年06月06日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    ネタバレ

    NHKのテレビ番組のJブンガクを見ています。
    2010年の8月に一握の砂を紹介していたので読み直しました。

    石をもて追はるるごとく
    ふるさとを出でしかなしみ
    消えゆる時なし

    という詩を

    the grief of leaving hometown as if chased by men with stones never goes away

    と訳していました。

    へー,そう訳すんだと
    一握の砂 の中身と英語の勉強になりました。

    英語にしてみると一握の砂 の良さと日本語の良さを再認識できることが分かりました

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    2012年03月21日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    ヤバイ、まず冒頭の献辞がヤバイ。今まで読んだどの献辞よりも心打たれる。

    『-また一本をとりて亡児真一に手向く。この集の稿本を書肆の手に渡したるは汝の生まれたる朝なりき。この集の稿料は汝の薬餌となりたり。而してこの集の見本刷を予の閲したるは汝の火葬の夜なりき。』

    貧困と死別によって着想を得た短歌はどれも哀愁が溢れる。秋に読んで正解だった。

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    2011年12月10日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    啄木は5・8・5を好む、今でいう早口ラップ的な。もっと文字の多いやつも結構ある。しかし、書く内容は風景情緒やワビサビなどではなく、日記のようなリアルの日常。おそらくこの攻撃的なリズムで日常を打破したかったのであろう。現実への怒りが滲む、生の言葉たち。

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    2011年05月16日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    ネタバレ

    初期の啄木のよさは傲慢さ。
    後期の啄木のよさは弱気。

    それが『一握の砂』、『悲しき玩具』が両方入っていることによって感じられて素晴らしい。

    2011年の今でも、共感できる詩が多いのも啄木らしさだと思います。

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    2011年02月02日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    今から128年前、金田一京助は1882年5月5日に岩手県盛岡市で生まれて、39年前の1971年11月14日に79歳で亡くなった言語学者・民俗学者。

    その子息の金田一春彦(2004年に91歳で没)とともに、言語学者として多くの編纂に携わった国語辞典を、私たちも重宝して使わせてもらい(そう思って使っていたのですが、実は京助センセの場合は、実際には一冊も関わっていなくて、全部ただ人がいいために名前を貸していただけだと後年に知って憤慨したものです)、今はテレビで孫の金田一秀穂に国語の蘊蓄を聞くといった具合に、三代にわたる日本語に取り憑かれた一族だというのは少し強引な括り方かしら。

    それにしても、い

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    2012年02月19日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    生活に関しては、女にも金にもだらしなく、借金まみれの可憐な駄目人間。
    文学に関しては、苦界にあってますます鋭く尖る自負心をもつ気位の高い激情家。

    蟹と戯れたり、母を背負って泣いたり、停車場で同郷人の声に耳を澄ませたり、
    センチメンタルな石川啄木のイメージが吹ッ飛ばされた。
    教科書に掲載されている紅顔の美少年のような本人の写真と相俟って、
    石川啄木は感傷と叙情の歌人と決め込んでいたけれども
    実は感傷など差し挟む余地もないほどの貧乏に生涯を追いまくられた人だったという。

    生活苦によってへし折られようとする自負心を支えるために
    周囲に向ける攻撃性は凄みがあり、痛ましさと同時に畏敬も感じる。
    この

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    2010年05月09日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    不来方の
    お城の草に寝転びて
    空に吸われし
    十五の心


    何度読んでも
    十五の夏を思い出す
    ちょうど読んだのも
    十五だった気が
    平城宮跡(近所)に
    寝転んだときの
    草の匂いがするうた

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    2010年02月09日
  • 一握の砂 悲しき玩具

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    病に倒れ早世した天才歌詠み人。貧困と病に生きた啄木の歌は物質的には恵まれた現代人の心に問いかけてやまないものがある。全ての人に一度は読んで欲しい啄木魂の書である。

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    2009年10月04日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    歌集を読んでこんなに楽しいと思える日がくるとは。
    日記のように綴られている歌たち、沁みるなぁと思うものも多かった。
    改行をしたり、晩年の歌には「。」や「!」が出てきたりと、自由なところがまた面白い。

    石川啄木については無知だったけれど、あとがきと解説がかなり量があったので先に読んでから歌集を味わうことができた。

    啄木が対談で語った「一生に二度は返ってこない一秒が愛しく、逃がしたくない。それを表すには、形が小さくて手間暇のかからない歌が便利だ。歌という詩形を持っているということは、我々日本人の少ししか持たない幸福の一つだ。俺は俺自身が何よりも可愛いから歌を作る」といった内容が自分に響いた。い

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    2024年08月01日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    歌の内容は何とも暗い。
    しかし暗いだけでなく、その中に日々の小さなあたたかな出来事や、それらを愛する気持ちが感じられて、啄木の筆致のいみじくがつたわってきた。
    生まれ故郷への哀愁も、貧困による喘ぎも、病による苦しみも、たくさん歌に詰まっている。
    哀しくもなるが、共感もしてしまう。
    豊富なあとがきや啄木自身と彼の歌の解説により、石川啄木をよく知りたいという方にはかなりおすすめです。

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    2024年01月19日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    東北の旅行中であること、voicyフェスで安宅和人さんが良く読まれる人として話されていたので気になり再読。

    どこか懐かしくなる心に沁みる詩が溢れホッコリ。記憶力の悪いワタシでも記憶にある様な作品がチラホラ。

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    2023年12月21日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    早逝の天才詩人というイメージから、もっと自由闊達な詩を期待していたが、意外と青臭くジメジメしていた。
    晩年の正直な文体はいい。

    私の今の年齢で亡くなった啄木。
    その太く短い人生がこれ一冊に凝縮されており、読んだだけで何となく知り合いのような気持ちがしてくる。

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    2023年11月01日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    赤貧あらうが如しの生活であったのだろう、その疲れが歌に表出している。でも啄木の歌は限りなく優しく、かつ哀しい。この作風は好きだ。

    いのちなき砂のかなしさよ
    さらさらと
    握れば指のあひだより落つ

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    2023年02月18日
  • 一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集―

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    亡くなった母が好きだった本。読み返してみると、母の世界が目の前に広がる。またまだ、私には難しい世界。

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    2021年02月11日