沢田純のレビュー一覧
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記憶喪失の女性はお姫様
行き倒れになっていた記憶喪失のヒロインを助けたヒーローは彼女に惹かれていきますが、領主としての立場から身元不明の女性とは結婚ができません。
城の中での陰謀や裏切り。ハラハラドキドキの展開の中で二人は徐々に近づいていきます。
ヒロインも他の話によく出てくるような、定番の勝ち気なじゃじゃ馬ではなく、芯の強い勇気を持ってはいますが優しい女性らしさのあるキャラクターで、とても好感が持てました。
適度な頑固さもありますが素直にヒーローへの愛も打ち明け、彼の過去のトラウマや悲しみが癒せるよう大きく見守ります。
個人的にはヒーローのキャラクターが領主としては思慮にかけてるのではと思った部分が -
ネタバレ 購入済み
敵を逃れる二人の道中紀行
ヒロインは、とてもまっすぐで、正直で、思いやりがあって、ユーモアがあって、精神的に強くて、おまけにスタイル抜群で大変美しいお姫様。慎ましいよりは明るくお茶目で、自分らしさを伸び伸び表現して、単なる男勝りではないのです。ユニークで心根が可愛いお姫様を愛さずにはいられない。
目的地へ向かう道中、ヒロインと正体を偽っているヒーローとの会話はウイットに富み、素直なヒロインの言葉に振り回されるヒーローとの絡みはユーモラスです。ヒーローの自虐な独白も微笑ましいです。
後半ヒーローの抱えた恋愛のトラウマは、彼の美丈夫キャラからはちょっと無理があるような気もしましたが、ドラマティックな最後はもちろ -
ネタバレ 購入済み
厳しい自然を愛するお姫様
イングランドとスコットランドの敵味方の血が混ざって生まれたお姫様はどちらの領地に行っても人々から冷たく扱われます。
ヒーローに少しずつ惹かれていきますが、彼も騎士道の精神から簡単に関係を前進しようとしません。その二人の心の葛藤の描写でお話は進みます。
厳しい北海の大自然で生き生きしているヒロインと、母を亡くした子供に対する彼女の愛情、自閉症気味な子供との信頼関係もほのぼのと色を添えます。
いつも自然の中でたたずんでいるヒロインや、その恋心の描写がとても美しいです。
あえていうなら最終章の誤解からくる嫉妬の部分は少々長いかと。。。 -
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ネタバレイングランドとスコットランドの血ひ半分ずつ受け継いでるせいで、スコットランドの村で迫害を受けていたヒロイン。
そのヒロインを迎えにきたイングランドのとある孤島の領主のヒーロー。
しかしそこでも領民から敵意の眼差しで見られてしまう。
久しぶりにこんな純真なヒロインを見た。
野生の動物に好かれ、厳しい孤島の景色に感動する。
ヒーローには心を閉ざしてしまった5歳の娘がいるんだけど、ヒロインによって娘が明るくなっていくのを見て感動すら覚えた(笑)
ここまで完璧なヒロインは中々いないのでは。
ヒーローはヒロインに惹かれるも、教養もない野蛮なスコットランド人とは結婚できないとずっと思っている。
でもヒ -
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Posted by ブクログ
大火傷を負い利き手で剣を握ることができなくなった一族の長・ヒーローと、処女の泉と呼ばれる場所で怪我をし倒れていたヒロイン。
ヒロインは記憶喪失で自分がなんとなく治療師だったことしか思い出せない。
その割に殴り合いの喧嘩をしたりと元気がいいヒロイン(笑)
ヒーローは火傷を負ってから領主の仕事も他の人に任せたりとやる気がない。
ヒロインに惹かれるも気持ちを認めるのが怖くて寸止めになって拒絶したり、暴言を吐いたり、どう見ても怪しい奴に騙されたりとダメダメヒーロー。それでも憎めないのはストーリー自体が面白かったからかな?
ヒーローに振り回されるヒロインが気の毒だった。それでも土壇場で逃げずにヒーローに -
Posted by ブクログ
12世紀、王位継承の争いをさけて修道院で暮らすセシリーは、4人兄弟を内戦で失い、突然誰もが欲しがる花嫁候補となった。彼女を娶れば、広大なブランサムの所領は夫のものになる。それを見越して、かねてからの求婚者フルクが、実家に戻ったセシリーを無理矢理奪いに兵を引き連れてきた。死ぬほど嫌いなフルクの妻になるなら、女王に命じられたとおり、会ったこともないローアン・ドゥコートニーに嫁ぐほうがいい。彼の城に行って、この身の純潔と引き替えに助けを求めよう。セシリーは隙を見て城を抜け出し、格好の旅の相手を見つけた。修道院の菜園で出会い、生まれて初めて惹かれた男性に再会したのだ。彼こそローアンその人だったが、ロー
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Posted by ブクログ
ギルクライストが“処女の泉”のほとりで助けた女は、彼に新たな災いの種をもたらした。下着姿で倒れていた彼女は記憶を失い、名前もレイチェルとしか分からない。ギルクライストはデヴィドソン一族の長として一刻も早く花嫁を迎える必要があった。それなのに、素性もしれぬ彼女のことがどうしても忘れられなくなったのだ。漆黒の髪、透き通るような肌、バラ色の頬。貴婦人のようだが、娼婦かもしれない女。レイチェルを我がものにすることは、確実に彼の地位を脅かす。しかも、右半身にひどい火傷を負った彼は、今や剣を持つのもままならない。だが、何をするにしても遅すぎる。ギルクライストは間違いなく恋に落ちていたのだから。