木元寛明のレビュー一覧
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戦術関連の名著を下記の5つの分野に分けて紹介している。
・戦術学の基礎
・戦術の適用
・状況判断
・情報と後方支援
・戦場心理
あるべきリーガルオペレーションを考える上でのヒントを、戦術関連の名著を扱う本書から得たいという問題意識で読んだところ、状況判断、情報と後方支援のところが参考になった。
特に、軍隊というフィルターを通して日米の組織の比較がされている点が勉強になった。失敗から学び続ける姿勢、暗黙知だった意思決定を形式知に展開しようとする合理性、平時の態勢から有事の態勢への切り替えのうまさ、自国の合理性が犯罪という形で暴走した時にその暗部を自ら検証できる点は、日本が積極的にアメリカから学ばないといけない点である。 -
Posted by ブクログ
ナポレオン戦争や太平洋戦争、ベトナム戦争、中東戦争などを見ていくことで、気象が戦いにどのような影響を与えたのかを、戦術において気象が重要なファクターであることを解説している。 気象に応じた装備をしているか、気象を味方につけることができたかが戦いの趨勢を分かつことになる。主に扱われているのは過去の戦争であるが、その戦訓は現代にも有効なものとなっている。テクノロジーの発展により克服できそうなものであるが、実際には当時よりマシな程度である。人間が活動する以上、どうしても気象の影響は受けてしまう。強風下では航空機の運用は困難であるし、太陽面フレアによる電離層かく乱は通信に大きな影響を与える。電離層かく乱は通信機器の発達した現代だからこそ考慮しなければならなくなった現象といえる。
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Posted by ブクログ
ブックガイドであるが、入手困難本や未邦訳(完訳がない)の本が枢要を占めているところに主張が感じられる。
要するに、ジョミニ『戦争概論』が日本で軽視されてきたことを嘆いている。クラウゼヴィッツ『戦争論』と双璧をなす存在なのに旧日本軍にほぼ無視され、そのまま現在に至っていることが嘆かれている。
ジョミニはナポレオンの総括をしたともいえるが、そもそもナポレオン戦争に関する魅力的な邦訳本がないともいう(自著しかないという含意か)。
そこを代替する意味で取り上げているように見えるのが、『ヨーロッパ史における戦争』(マイケル・ハワード)であるが、この本は戦術本ではなく歴史書だという注釈付き。
戦術本はビジネス書として読まれることも多いが、その意味で最も親和性が高いのは『山・動く 湾岸戦争に学ぶ経営戦略』(W・G・バゴニス)で、ロジスティックの最高峰事例という取り上げ方。
より具体的なものといえるのは、米陸軍野外教令『指揮官および幕僚の業務提要』であるが、未邦訳であるし取っつきはよくなさそうで、ブックガイドで取り上げる意義が大きそう。
反面教師として取り上げられているのが、『大本営参謀の情報戦記』(堀栄三)で、なんというか、もう一つの「失敗の研究」という趣。
ただし失敗は日本軍だけの話ではなく、『機甲戦』を書いたフラーがイギリス軍人で軍で冷遇されていたのは初めて知った(そのエッセンスはドイツ軍が活用した)。
私が読んだことのある本で唯一取り上げられていた『戦争における「人殺し」の心理学』について目新しい記述はなかったが、それより進んでベトナム戦争の暗部を書いた『動くものはすべて殺せ』という本があるのですね。読む前から暗い気持ちになるが。 -
Posted by ブクログ
改訂版はウクライナ戦争の解説と旧版からの大幅追加。
統合作戦の原則=Principles of Joint Operation
目標=objective, 攻勢=offensive, 集中=Mass, 兵力の節用=Economy of force, 機動=Maneuver, 指揮の統一=Unity of command, 警戒=Security, 奇襲=Surprise, 簡明=Simplicity, 抑制=Restraint, 忍耐=Perseverance, 合法性=Legitimacy.
作戦術=Operation Art
作戦終了の状況と条件=End state and conditions, 作戦の重心=Center of gravity, 死命を制する要点=Decisive points, 作戦線と努力線=Lines of operations and lines of effort, 作戦のテンポ=Tempo, 作戦段階と作戦の転移=Phasing and transitions, 戦力転換点=Culmination, 作戦範囲/攻勢終末点=Operational reach, 根拠地の設定=Basing, あえてリスクを取る=Risk