ますむらひろしのレビュー一覧
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宮沢賢治作品を漫画化している ますむらひろし による宮沢賢治エッセイ。
ますむらひろしの漫画の舞台である「ヨネザアド大陸」の「アタゴオル物語」という名前は、宮沢賢治が故郷の「岩手」を実在するドリームランドとして「イーハトーブ」と呼んだことから、では自分の自分のドリームランドはなんだろう?として故郷の「米沢」と、暮らしていた「愛宕」をそのようにつけたのだそうだ、ふーーん。
ますむらひろしが漫画化した宮沢賢治童話では、人間をネコとして描いている。
漫画化にあたっては、宮沢賢治研究者や、弟の宮沢清六さんにも会って、貴重なお話をいただいたり、自分の解釈に同意してくれたり、ますます困ってしまったり、と -
Posted by ブクログ
現在刊行中の「銀河鉄道の夜 四次稿編」を読んでたら、無性に比較したくなって購入。80年代に書かれた四次稿ベースの「最終形」版と、三次稿ベースの「初期形<ブロカニロ博士篇>」版が収録されている。「最終形」版も原作に忠実ではあるが、「四次稿編」版に比べると随分端折ってるなぁという印象。単体で読む分には駆け足という感じではないので、正確にいうならば「四次稿編」がどんだけ丁寧に描いてんだという話ではある。「初期形」版は原作の方を読んでないので原作との違いどうこうは判らないけど、序盤がかなり簡潔なのと、ラストでブロカニロ博士が登場するとこ以外は思ってたほど四次稿と違いはないのだな。
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Posted by ブクログ
アタゴオル物語以前に描かれたシリーズ。
ヒデヨシ、テンプラ、ギルバルス、パンツなど後にアタゴオル物語に出てくるおなじみのキャラも登場するが、その役回りや見た目はかなり異なっている。
ヒデヨシはアタゴオル物語より、かなりまともな性格、テンプラはヒゲをはやした老け顔(映画「明日に向かって撃て」でロバート・レッドフォード演じるサンダンス・キッドがモデルらしい)
パンツは、ほとんど「その他大勢」の一人(いや一匹)、ギルバルスは、かなり悪人顔になっている(名前も違っている)
後のアタゴオル物語に通じるようなエピソードもあるが、全体としてシュールでブラックな話が多い。
また登場するキャラも、どこか水 -
Posted by ブクログ
ますむらひろしは、1952年10月23日山形県米沢市生まれのマンガ家。
該当本は、単に視覚的に目立つ赤っぽい色を使っているというだけでチョイスしました。
ますむらひろしといえば、宮澤賢治の生まれ変わりか、それとも乗り移ったのかと間違われそうな一見すると宮澤賢治もどきのようですが、それがただの猿真似じゃない宮澤賢治のエッセンスを200%噴出した、つまりただ単にセンス・オブ・ワンダーを持つマンガ家というだけでなく、本人以上にパワーアップした宮澤賢治×2としてこの世に出現してきたのです。
彼が描いた朝日ソノラマ版の宮澤賢治童話集・全6巻(1983年刊行)は、それ以前に本物の宮澤賢治を読んだ後で