坂元裕二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「それでも、生きてゆく」は僕の最も好きなドラマであり、坂元裕二という脚本家にハマった作品である。
もちろん、「わたしたちの教科書」や「Mother」を観て、おぉ、何かいいなって思ってはいたんだけど、このドラマは、毎週、真剣に観て録画を2回くらい見直して、ってくらいのめり込んだ。今でも、満島ひかりの野茂英雄をマネするシーンや風間俊介の背中にドロップキックするシーンとか覚えている、っていうか全話録画してあるので、たまに観たりするのだ。
坂元裕二のドラマの本質は「がんばっても、伝わらない、理解し合えない」という諦観を前提として、それでも、いつか、ほんの少しだけど、いいことがあるかもしれない、と思わせてくれるところなのだ。
生きていると、とにかく、何だかなんだ、思い通りにいかないことが多い。むしろ自分の望んだようにモノゴトが進むことの方が少ない。言い換えると3勝7敗くらいの人生なのだ。
そんな僕たちに対して、「いつ恋」の音(有村架純)は『努力ってときどき報われる』と言う。そうなのだ、時々、なのだ。ほとんどの場合、努力は報われないのだ。だけど、もしかしたら、大成功とはいかないまでも何かいいことがあるかもしれない、と思うからこそ、生きていけるのだ。坂元裕二は、時に手紙というツールを使ったりして、僕たちをそんな気持ちさせてくれる。
最終回の二人の台詞が本当に「珠玉」だと思う。
【洋貴】
そしたら、僕ら、道はまぁ、別々だけど、同じ目的地、見てる感じするじゃないですか。それ、すごく嬉しくないですか。
【双葉】
私が誰かと繋いだ手のその先で、誰かがあなたの手を繋ぎますように。
この本の魅力は、巻末の4人(坂元裕二・石井プロデューサー・瑛太・満島ひかり)の座談会、そして坂元裕二のあとがきにある。そこにはこんなことが書いてあった。これを読むだけで、この本を買う価値がある。
【石井P】
本当に真面目に作らなきゃいけないという思いでやっていました。その一番の理由は、坂元さんがこのドラマに取り掛かる時に「本当にヒリヒリするドラマを作りたいんだ」と言ったことなんです。
わかりやすいハッピーエンドにしなくてもいいので、ちょっとでも明るい未来の兆しが見えるところで終わるということさえ約束していただければ、僕は全力でこの企画を通します。
見た人がタイトル通り「やっぱり生きていこうかな」と思えたドラマなんじゃないかと。
【坂元裕二】
心を込めて書いたらちゃんと誰かに届くんだなって思うんですよね。
【あとがき】
このあとがきを書くにあたって、当時のメモ帳を開いてみたんです。記憶になかったんだけど、一行目にこんな言葉がありました。
“がんばってもがんばっても”
振り返ってみると、洋貴と双葉をはじめとする登場人物たちに共通する言葉だなと思います。
がんばってもがんばっても、報われない。
がんばってもがんばっっても、届かない。 -
Posted by ブクログ
最後の名もなき人からの手紙がとてもよかった。
音楽を手放せないことで4人はこれまで辛い思いをしたこともあったけど、人生でそれでも手放したくないものに出会えたのはとても価値のあることだと思う。だから4人の苦しみはその代償みたいなもので、それでも音楽を続けていく自分たちを誇りながら生きて欲しい。一人二人の届く人にだけ届けばいいって、僭越ながらとてもわかるな。
真紀さん、義父を殺したんだろうな〜と思った。その方が個人的には好き。このドラマにはちょっと毒があるのが似合う。
全体的に真紀さんとすずめちゃん、別府さんとすずめちゃん、家森さんとすずめちゃんのやり取りにときめくことが多かったので私はすずめちゃんが好きなんだなあと思った。
あと有朱ちゃんの色々画策してて計算高いわりにそんなにはうまくいってない感じがかわいい。最後ハイスペの婚約者つかまえて玉の輿でドヤ顔してたけど多分あの後何かしらで失敗して落ちぶれると思う。それでもまだ返り咲こうと足掻くんだろうな。