ダニエル・シルヴァのレビュー一覧
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ネタバレガブリエルシリーズ最新作。ローマ教皇が突然亡くなり、コンクラーベが行われる。教皇の最側近の司教は死亡原因等に不信を持ち、ガブリエルに助けを求める。作者は全てフィションであると明言しているが、ローマ・カトリック教を支配しようとする聖職者、極右政治家の欲望があらわになるにつれ、現実にありうるのでは思ってしまった。本作の主要なテーマはユダヤ教とキリスト教にある。ユダヤ人はなぜディアスポーラとなったのか。何故長い間迫害の対象となったのか。全てはキリストの死に始まるがそれは事実なのか。歴史というものは、時の権力者によっていかようにも書き換えられてたきたという事を改めて思った。
著名な経済学者であるポール・クルーグマンは、「反ユダヤ主義と人種差別を土台としたポピュリズムの台頭には関連性がる」と言っている。”偏見が野放しになったとき、自分が犠牲者の一人となる確率が高いことを、我々の大部分は承知しているように思う”。人間が人間である以上は差別はなくならない宿痾なのかもしれない。しかい同氏の言葉にあるように差別の矛先は誰にでも。そして自分にも向かうこと認識するべきなのであろう。 -
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ネタバレ2025年の24冊目は、ダニエル・シルヴァの「コーンウォールに死す」です。ガブリエル・アロンのシリーズ新作となります。ほぼ1年ぶりですが、エンタメ作品として安定の面白さですし、現在の西側社会が抱えている問題、闇に対しての痛烈な風刺にもなっています。
コーンウォールの海辺で、オックスフォード大学の美術史学科教授シャーロット・ブレイクが、当地で騒がれている連続殺人鬼〈斧男〉と思われる人物に殺害されます。教授は、ナチスの略奪絵画であるピカソの肖像画の行方を探していました。果たして、教授を殺害したのは、本当に〈斧男〉なのか?それとも探していた絵画が原因なのか?ガブリエルが、前回パートナーを組んだイングリッド・ヨハンセンと共に事件の真相と美術売買の闇、世界の富裕層の資金洗浄問題、イギリス政界の腐敗にまで立ち向かう事になります。
最後は、キッチリと〈斧男〉の事件も解決して見せます。
☆4.5ガブリエルの正義っぷりは見事です。 -
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フェルメールの紹介までしてくれて、美術のうんちくまでもらえてありがたい!それほど重要な作品なのに途中からどうでも良くなっちゃってるのがはて?です。今起きていることの究極のありようまで突っ込んで描いていて、大丈夫?と思えるほど。そして外からは全くわからないロシアの姿もとことん書いてて、これも大丈夫?と思えてきます。いつも思うけど諜報の世界ってほんとすごい。こういう方々の采配で世界が成り立ってるんだな、と思うとゾクゾクします。イングリッドがかっこよすぎて、2周目の人生ってはこんなふうに、、と思っちゃいました。そして、相変わらず描き出す世界がゴージャス過ぎてクラクラ。服装のスタイリッシュさに、大枚はたきたい欲求に駆られます。これもこの作品ならでは。