大竹稽のレビュー一覧
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全体を通じて、仏教についてのとてもすぐれた入門書になっていると思った。身体は死と生が同時に起きているという科学の話題、華厳経の時法界、理法界、理事無礙法界、時時無礙法界、といった解説や、唯識による心の中の阿頼耶識の種子の話が印象に残った。
むすぶー結ぶ、ひらくー解きほぐす、という解釈も面白かった。我々の認識が世界を分節化して認識し、その分節化の行きすぎに陥っているから、それを一旦解きほぐしたらどうかという提案も、行き詰まりの社会になにかヒントにならないかと感じた。
ただ、「むすぶ」が「結ぶ」ではなく「産すぶ」につなげたらまた面白いとも思った。
聞き手の大竹稽は教え子の自殺を心に抱きながら、応 -
Posted by ブクログ
簡単に読めました。
最近時々見ている”ぶっちゃけ寺”に出ている井上僧侶
をふくめた4人の若手の僧侶の対談という内容。
浄土宗・浄土真宗・日蓮宗・臨済宗
宗派を超えて、仏教・宗教について考え、広めていく
活動が最近よくありますが、とても共感できることだと
思います。30代から40代の若い僧侶たちが、自分たちで
考え、悩み、徳を積んでいく姿勢がとても読んでいて
面白いと思いました。
”忍を行ずることによってのみ恨みが果たされる。これは不変の真理なり”
信仰心というものとは少し違う気もしますが、
家の近くの浄土宗のお寺、浄真寺はとても気持ちのいい場所で、
近くによると、必ず立ち寄ります。
立ち寄っ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「囚われないこと」=「自由であること」?
日々を諦めることなく、デマに流されることなく、楽観的になり遊びに出かけることでもない。
この不条理な緊急事態の中でも、それを受け入れ、自分の人生を全うし、他人に優しくすることで自由になれる。
幸いにコロナウィルスはペストと違い、致死率は低い。それでも、全世界的に感染したことで、僕たちは命よりもむしろ生活に、大きな不自由を強いられている。
それでも、コロナ禍によってより自分と向き合え、自分の為により多くの時間を使えるようになり、自分の身の回りの環境に目を向けるようになり(在宅多くなって家の環境を見直したり)、そして自分の最も大切な存在との絆を深 -
Posted by ブクログ
自信のない自分、弱い自分、うまくいかない自分。人生はそんなもんだと、人間はそんなもんだと教えてくれる。20代の自分が読むと、そんな気張らずに生きていけばいいよって言われているみたい。傲るな、謙虚に生きろみたいなメッセージも多かったかな。常に競争社会に晒される環境で、経験も少ないから失敗すること、うまくいかないことも多いけど、焦らず、それでいいんだと。
・欠点は恥にならない。取り繕うことが恥になるんだ。
・自分の思考がいくらみすぼらしく見えても、それが自分が生み出したもので自分が信じていなきゃ。
・ありのままなんてない。不確かな自分に気づくだけでいい。
・自分を邪魔するのは自分自身。自分