三島浩司のレビュー一覧

  • ダイナミックフィギュア(上)

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    ネタバレ

    夢も希望もない謎の巨大ロボット!動く仕組みは(とりあえず)秘密。条約による制限により、コクピットは脆弱。そして戦う相手は宇宙から攻めてきた異星人の置き土産?ただし殺し方に制限あり。そして、「人類vs宇宙人/宇宙怪獣」と単純化されず、日本が外国と駆け引きしながら条約の制限の中で宇宙怪獣?と戦いながら・・・

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    2022年08月25日
  • 高天原探題

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     古風なタイトルだが、舞台は現代。
     京都を中心に突然土が人の上に被さり生き埋めになるという怪異な現象が起こる。この土盛りは墳墓と呼ばれ、生き埋めになった人は玄主と呼ばれる。玄主は自力で墳墓から抜け出すこともあれば、救出されることもある。他方、同様に土盛りが生じ、そこから不定形の生物のようなもの、シノバズも現れるようになった。シノバズは人間の動機を殺す。動機を殺されると、まずシノバズを認識することができなくなり、さらに重篤になるとまるで意欲を失ってしまう。人間の動機を殺す作用は墳墓からも玄主からも発せられる。

     なぜシノバズが現れるようになったかというと、最初の玄主、一号玄主である皆土清美が

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    2016年04月03日
  • ガーメント 電子特別版 ≪前≫

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     『ダイナミックフィギュア』もそうだったが、この作品も設定は極めて理路整然としている。が、三行では説明できない。本の帯には「戦国時代+メカ+タイムスリップ」と書いてあるが……

     主人公の大学生・花輪めぐるほか見ず知らずの4人の男女が戦国時代にタイムスリップする。日常生活において、何らかの扉を開けるとそこに自分のドッペルゲンガーがいて、その瞬間、戦国時代にスリップしているのだ。不在中はドッペルゲンガーが適当に生活しているらしい。あちらには着の身着のまま到着するが、ケータイとかは持って行けない。危険が迫ると、メカ鎧のようなヌキヒが自然と現れて守ってくれるし、また武器も出してくれる。そうして、歴史

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    2016年02月09日
  • ダイナミックフィギュア(下)

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    結末へ向けた怒濤のストーリー展開は圧巻。途轍もない設定、独特の文調、あとなんだろう、とにかく…すごい!の一言だな。堪能した。丸二週間。

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    2013年06月07日
  • ダイナミックフィギュア(上)

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    すごい設定だ。モロ好だなあ。
    いったいどんな展開が待っているのか、全然予測つかない。すごい人がいるもんだ。

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    2013年06月06日
  • ダイナミックフィギュア(下)

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    間断なく打ち込まれる重砲のような文体。その砲声は士魂と呼ぶべきか。和製メカ・フェティッシュとセカイ系の見事な総括。

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    2013年05月23日
  • ダイナミックフィギュア(下)

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    上巻は「ロボット活劇」の印象が強かったが下巻からは「ファーストコンタクトSF」の色が濃いように思える。 『他者と個人』とくに『個人・個(孤独)』を前面に押し出した作りは時代の空気とマッチしていてリアルに感じる。 登場人物の多さの割にキャラクターの描き分けが出来ていなかったり、同じような描写と行ったり来たりを繰り返す展開には「うーむ」な感じであるな。 が、そんなこたぁどーでもヨロシイ些末な疵なのである。 二足歩行巨大ロボットを成立させた緻密で分厚い設定とディテール、その緻密に組み上げられ構成された文章から不意を付くように漏れ出し噴出する「熱いキャラクターの台詞」にシビレるのである。 終盤の展開や

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    2013年05月23日
  • ダイナミックフィギュア(下)

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    敵の存在が、絶妙にSFし過ぎず、でもSFらしい面倒くさい設定で、ギリギリ持ちこたえる。時間になるといきなりみんなの気持ちが筒抜けになって本音が分かってしまってみんなの関係を悪くする〜、ってどんだけレアな技を使うんだ。ジョジョか。
    登場人物の方も、なんかちょっと変というか、中二病ちっくというか、不思議と魅力がなかったりして、なんかいちいち微妙なんだ、これが。
    そんなこんなで、かなり好き勝手にやってる土筆ちゃんをしっかり始末をつける遊星ちゃんがまぁ頑張ったよ!ってことかな。雑な感想しかないな。

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    2021年09月03日
  • クレインファクトリー

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    あんまりSFっぽくはなかったです。

    千鶴とサクラがとっても哀しい。
    ツルちゃんが愛おしい。

    機械に感情移入するのも心なんですかね。

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    2021年06月20日
  • ダイナミックフィギュア(下)

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    ネタバレ

    独特の概念/名称に説明を省く(たぶん意図的な)スタイルのために読みにくかったような気がするが、独特の魅力に引き込まれたのも事実。最後は駆け足になった感もあるし、上巻で人類の敵だったキッカイが後回しにされて?感がないわけではないし、そもそもあまり好きな類いの終わり方ではないが、それでもこれは印象に残るSFだなあと。戦闘妖精雪風が言葉SFならば、ダイナミックフィギュアは概念SFだったなと。

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    2022年08月25日
  • ダイナミックフィギュア(上)

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    是非アニメ化して欲しいロボットSFの傑作ですね。
    ただちょっと話が長くて、途中少々飽きてきましたが。上巻ではまだまだ謎だらけですが、下巻で一気に解明されていくんだろうと思うので頑張って読みます。

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    2013年07月09日
  • ダイナミックフィギュア(上)

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    文庫を機に、購読開始。
    日本と国連のあり方など設定の細やかさに、これからの日本の期待のSF作家だと期待しながら下巻へ。

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    2013年06月17日
  • ダイナミックフィギュア(上)

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    ハードSF設定の世界観にガジェットとディテール(屁理屈ともいう)を大量投入して闘うスーパーロボットを成立させているところがエラい。 二系統の操縦法を持つロボット(ダイナミックフィギュア)という設定も鉄人28号+マジンガーZな感じで楽しい。 行動原理の分からない敵=キッカイの生態も面白いなぁ。 ちょっと癖のあるネーミングセンスに若干戸惑うが、これは読んでいる内に慣れてしまうかな、と。 大量に登場人物が出て来るが、あまりキャラが立っていないので読んでいて誰が誰だか分からなくなったが、とりあえず気にしない。 血湧き肉踊る熱血バカロボット活劇な上巻だったが、下巻でどういう方向にシフトしていくのか楽しみ

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    2013年05月20日
  • クレインファクトリー

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    無人工場のロボットが反乱を起こすところから始まるお話で、突き詰めると心って何だ?って行くお話です。
    SFではありますが、とてもアナログな生活を送る少年が主人公で、これはSFの姿を借りたモラトリアム小説です。なので、ロボットとかAIとかを期待して読むと外すかもしれません。

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    2021年09月15日
  • ダイナミックフィギュア(上)

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    まだ上巻なのでとりあえず。
    気のせいかもしれんけど、SFってちょいちょいキラキラネーム使ってこないかい?ぶっちゃけ読めんのよ、名前。常にルビでもふってくれんか。土筆って、キラキラじゃないかもだけど、漢字検定かよ!インテリか!とね。段々と覚えてきたけど。
    それから高性能機に限定された乗り手、というのは、ゼロ戦で懲りたのではなかったか。もはや戦後ではないということか。まぁでも米帝もトランスフォーマーとか好きだし、やっぱザクよりガンダムってことかね。男のロマン。

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    2021年08月28日
  • クレインファクトリー

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    ネタバレ

    どれも近未来SFとは思えない、昭和の頃の下町人情物みたいな雰囲気が特異な一本。こーゆーのがジャンルの持つ巾なんだろう。
     背表紙の惹句から判断すると、ターミネーターの後日譚みたいなものを連想してしまいそうだが、ロボットの反乱はあくまでも後景で、コアになるSF的ガジェットは〝分水嶺〟と呼ばれるもの。これの周囲では確率が歪み、例えばコインを千回投げたら表の目が502回出る。こんな僅かなひずみでも長いでも見れば、というので、これが闇取引の対象となって、それをまつわるあれこれが物語を動かすエンジンになる。
    〝分水嶺〟の原理についての説明は一切なされないが、登場人物の言葉として、誰かが運命に抗ったとき、

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    2021年04月17日
  • 高天原探題

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    訳のわからないまま状況にぶち込まれて、何を考えているかわからない主人公の行動を読み続けるという、割と厳しい内容の本。(^^;
    一応、終盤に説明があるとはいえ、この内容が評価されるってのが今ひとつわからないなぁ。
    設定はわからないでもないんだけど、説明不足感がどうしても。

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    2016年11月27日
  • ダイナミックフィギュア(下)

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    ネタバレ

    リアルロボットSFの系譜をきちんと継いでる重厚SF、という印象を上巻でしっかりもてたので、物語の収束に非常に期待したんだが…残念なことに下巻の、特に後半部分における駆け足感が非常に残念。

    ふろしきを広げ過ぎたって言うのとは違う、むしろ上巻と下巻前半のふろしきを広げるところは大いに楽しめたんだけど、その広いふろしきを持て余してしまったんじゃないかという印象。四辺を持とうにも手が広がらなかった的な感じというか…

    続編を書かない(よね、あのエンディングで続編は期待しないし出たら失望する)タイプの小説なら、少々冗漫になっても伏線にはきっちり片をつけつつ、エンディングをキチっと〆ないと。いちばんの核

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    2016年09月20日
  • ルナ Orphan’s Trouble<新装版>

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    とっちらかり過ぎててどこを主軸にして読んでいいやら。
    物語の設定は面白いのだけど、肝心の悪環が説明不足で脅威の存在がぼんやりとしてしまっている印象。
    そのせいでいまいち緊迫感を得られず残念。

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    2014年03月06日
  • 高天原探題

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    知っている場所が随所に出てきたのは楽しかった。でも、この人の話って、シオンシステムほどじゃないけど、ほんのり気持ち悪いというか、気分が悪くなるのはなんでなんでしょ。終わりはハッピーエンドで良かったですけど。

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    2013年11月01日