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Posted by ブクログ
どれも近未来SFとは思えない、昭和の頃の下町人情物みたいな雰囲気が特異な一本。こーゆーのがジャンルの持つ巾なんだろう。
背表紙の惹句から判断すると、ターミネーターの後日譚みたいなものを連想してしまいそうだが、ロボットの反乱はあくまでも後景で、コアになるSF的ガジェットは〝分水嶺〟と呼ばれるもの。これの周囲では確率が歪み、例えばコインを千回投げたら表の目が502回出る。こんな僅かなひずみでも長いでも見れば、というので、これが闇取引の対象となって、それをまつわるあれこれが物語を動かすエンジンになる。
〝分水嶺〟の原理についての説明は一切なされないが、登場人物の言葉として、誰かが運命に抗ったとき、捻じ曲げられて怒った運命が、反抗を長い目で見てチャラになるよう、反対にねじ曲がった運命を生み出すのだ、というようなことが語られる。でここから、運命を換えられるのが人だ、というような議論が出てくる。この辺りは興味深いんだけど、お話としてはやっぱり少し華がないかな。
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小説・文芸
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