エリザベス・コルバートのレビュー一覧

  • 世界から青空がなくなる日 自然を操作するテクノロジーと人新世の未来

    Posted by ブクログ

    目次
    【第1部】川を下って
    第1章 シカゴ川とアジアン・カープ
    第2章 ミシシッピ川と沈みゆく土地

    【第2部】野生の世界へ
    第3章 砂漠に生息する小さな魚
    第4章 死にゆくサンゴ礁
    第5章 CRISPRは人を神に変えたのか?

    【第3部】空の上で
    第6章 二酸化炭素を石に変える
    第7章 ソーラー・ジオエンジニアリング
    第8章 過去に例のない世界の、過去に例のない気候

    0
    2024年05月09日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    絶滅という概念ができるまでや、現在絶滅に瀕している種のストーリーを眺めながら、人の手によって現在起きれいる変化を実感することができた。
    人の移動によって引き起こされる変化を止める事ができるのか?保護した生態系は果たして自然と言うことができるのか、とても考えさせられる内容だった

    0
    2023年11月05日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    地球上に「生命」が現れてから約40億年もの間に、さまざまな種が生まれては絶滅していった。
    現代の私たちは地層や化石などの研究によって過去に5回の大規模な絶滅(ビッグファイブ)があったことを知っている。
    (ウィキペディアの地質時代、大量絶滅を参照)
    過去の大絶滅では当時に存在した種のうち70〜90%が失われたといわれている。私たちにいちばん馴染みがあるのが白亜紀末の大絶滅で、当時地上で大繁栄していた恐竜類が隕石の落下による影響で一斉に絶滅したことは有名だ。

    そして、今現在、6度目の大量絶滅が進行中で、その主な原因が私たち「ヒト」である、という事がこの本のテーマである。
    私たちヒト(現生人類)

    0
    2019年03月21日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ある人類学者は「ヒトは六度目の大絶滅の原因であるのみならず、その犠牲者にもなるかもしれない」と警告する。遠い将来、ヒトではない或る地球上の生き物が、このような人類という生き物がいたと振り返るときが訪れるのであろうか。生命の絶滅も地球の消滅も、気の遠くなるような未来には必ずやってくるのは間違いのないことなのであります。

    0
    2015年07月04日
  • 世界から青空がなくなる日 自然を操作するテクノロジーと人新世の未来

    Posted by ブクログ

    『未来省』を読んでジオエンジニアリングに少し興味が出た。河川コントロールに始まる自然への人間のコントロール、その成果と副作用(コントロールのコントロール)、率直なトーンで淡々と描いている。

    0
    2025年12月04日
  • 世界から青空がなくなる日 自然を操作するテクノロジーと人新世の未来

    Posted by ブクログ

    これまでジオエンジニアリングやDACについては懐疑的な見方をしていたが、以前キム・スタンリー・ロビンソンの「未来省」を読んで以来、見方が変わりつつある。
    もはやパリ協定などの現在の政治的な気候変動対策取り組みはほとんど機能していないという現実を直視して、なんとか生き延びるための技術的な一手も真剣に考えねばならない日がすでにもう来ているのかもしれない。
    ここ数年、年々夏の平均気温の上がって「苦しい夏」と感じることが増えてきたが、まだこれでも平年+1度台。本書の中では研究者によっては我々の生きているうちに+4度もあり得るという指摘があり、+4度という世界はその数字以上に我々を苦しめるのだろうと背筋

    0
    2025年02月01日
  • 世界から青空がなくなる日 自然を操作するテクノロジーと人新世の未来

    Posted by ブクログ

    絶望的な未来予想。現状を客観的に評価すれば、何の対処もせずに事態が好転することはない。そのことを無責任な楽観主義に陥ることなく淡々と論じている。

    0
    2024年03月27日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    最初の数章が冗長に感じました。これは原著が描かれた当時に人新世、アントロポセンという概念がまだまだ一般に普及していなかったので世界中で現在かつ過去も含めて人間によって引き起こされた生物の絶滅を物語風に追い、本題(第5章以降)への誘いという体を取ったのではないかと思います。

    0
    2021年08月20日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    大絶滅にかかわる学説史的なものを背景に、著者が世界各地を訪ねて取材した学者たちの活動をアンサンブル的に(もとは雑誌連載)散りばめてある。カエルのツボカビ、化石発掘、恐竜絶滅、海洋酸性化、熱帯多雨林、サンゴ礁、人新世、ネアンデルタール人などなど盛りだくさん。ヒトの手により現在進行中のまさにグローバルな事態を、地質学的な時間軸の中にすっきり位置づけてくれた。

    個々のエピソードは何かしら聞いたことのある話がほとんどだだったが、個人的には以下の点などが新鮮であった:

    ・イースター島の環境破壊の原因は、直接的にはヒトよりもむしろネズミであった可能性が指摘されている(そのネズミはヒトが連れてきたにせよ

    0
    2021年08月15日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    NYTの敏腕記者による生物の大量絶滅に関するレポート。
    これまでの隕石や噴火、氷河期の到来で5度の大量絶滅があった。
    そしていま「サンゴ類の1/3、淡水産貝類の1/3、サメやエイの1/3、哺乳類の1/4、爬虫類の1/5、鳥類の1/6、植物の1/2がこの世から姿を消そうとしている。恐竜時代には1000年に1種だった絶滅が、いま、毎年推定4万種のペースで人知れず進行しているのだ」。

    0
    2021年01月05日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    大げさかもしれないが、21世紀の「沈黙の春」とでも言うべきインパクト。地球史上5度あった大絶滅はいずれも自然が原因だったが、現在、6度目の大絶滅が人類によって引き起こされている。
    センセーショナルが故、感情的な環境保護主義者の言にも見えるが、この説は、著者のフィールドワークからも、提示される数字からも非常に説得力が高い。
    350Pに渡る本書は、人類が今回の絶滅の加害者であり被害者にもなるだろうという諦観的な締め括りで終わる。

    0
    2015年09月26日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    人間が現在、地球に引き起こしている6度目の大絶滅。目につきやすい動物だけではなく、珊瑚礁や森、コウモリなど、網羅的と言うより具体的な説明なのが説得力を増している。さかしらな「対策」が示されるわけではないのも、正しい姿勢だと思う。その前の隕石衝突や火山活動、氷河期などによる大絶滅の説明も興味深かった。

    0
    2015年06月21日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    ペルム紀末の大絶滅が古生代を終わらせ,白堊紀末の大絶滅が中生代を終わらせたように,現在進行中の種の激減は「人新世末の大絶滅」となって新生代を終わらせてしまうのだろうか?
    先史時代から大型哺乳類を狩って絶滅させてきた人類は,近代化以降,化石燃料の使用による地球温暖化・海洋の酸性化,輸送による外来種の拡散,開発による棲息地の分断によって動植物の絶滅をさらに加速させてきてしまった。その速度は前例を見ないもので,この事態はやがては人類自身の絶滅にまでつながるのかも知れない。豊富な具体例とともに警鐘を鳴らす一冊。
    初めて聞いたときは「人新世」なんて大袈裟な,なんて思っていたりもしたけれど,認識が甘かった

    0
    2015年05月29日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これまで5度の大量絶滅、隕石、火山、氷河期など。
    現在6度目の大量絶滅期にある。
    オルドミス期末、デボン紀後期、ベルム期末、三畳紀後期、白亜紀末、ビッグファイブ。人新世が6度目。
    キュヴィエの天変地異説(カタストロフィズム)と、ライエルの斉一説の対立。

    0
    2025年08月02日
  • 世界から青空がなくなる日 自然を操作するテクノロジーと人新世の未来

    Posted by ブクログ

    自然をコントロールしようとする人間の科学的な行動が思いもよらないコントロールのできない事態を引き起こし、また、それをコントロールしようとすることに苦慮する。
    例えば、生態系であったり、治水であったり、また、地球温暖化だったり。
    この本では、そういった事例をジャーナリズム的に取り上げて、人間の自然をコントロールしようとする取り組みはなかなか上手くはいかないぞということを紹介している。

    「人新世」という言葉も一般に聞かれるようになってきた。
    人間の営みが地質学的にも地球に影響を与えていることを表す言葉として使われている。
    化石燃料の使用により、地球の気温上昇だけでなく、人間は地層にもその営みを刻

    0
    2024年08月13日
  • 6度目の大絶滅

    Posted by ブクログ

    絶滅の概念は、18世紀初頭、キュビエにより、アメリカマストドンをめぐってもたらされた。

    クルッツェンは、人新世の語を用いた、これまでの変化として、以下を指摘している。
    ・人間は地表の3分の1から半分に手を加えた。
    ・世界中の主要な河川の大半はダムが建設されたり、切り回されたりした。
    ・肥料工場が、すべての陸上生態系によって自然に固定される量を上回る量の窒素を生産している。
    ・海洋の沿岸水域における一次生産の3分の1以上が漁業によって消費される。
    ・人間が世界中の容易に入手可能な淡水の半分以上を使う。

    人間の運搬による種の均一化がもたらす効果は、大陸がひとつに結合された場合を想定した思考実験

    0
    2018年10月31日