河内孝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
個別配送ができることが最大の強みというのは確かにと
思うが、テレビですら広告価値を認めにくくなっている
世の中で、どのように事業拡大の道筋を作っていくのだろう。
活字離れと言われて久しいが、別にそのために新聞を
読まなくなっているわけではなく、ネットでは無料でニュースを
読めるし、テレビでは元々無料で垂れ流している状況。
如何に買ってもらえる新聞を作るか?読み手の視点に
立って考え直す必要がある。
iPadブームにより、新聞のあり方はもう一度大きく変革すると
思われるが、個別配送を強みとするのであれば、本当に
その価値を活かす企画を考え出す必要があるでしょう。
夕刊はもちろん不要だけど、欲しい情報をタイムリーに
届けてくれるのであれば、ニーズはあるはず。
コストセービングしたいという気持ちが強まっている
世の中で、価格コンシャスな人の気持ちを動かす
サービスを提供されることを期待します。
今のままでは新聞社は絶対に生き残れないでしょう。 -
Posted by ブクログ
内容のよーやく
日本の新聞業界は衰退に向かっている。理由としては大きく二つある。一つ目に、新聞社は産業的な危機に陥っていることである。専売配達網・個別配達の維持のために新聞は総売上に対する販売経費率は45%を超えるなど異常な販売コストを抱えており、相当な高コスト体質となっている。現代は人口減、読まない層の増加、閲読時間の減少、インターネットの出現による広告費の減少などによりこの高コスト体質は維持できなくなってしまった。しかし新聞社の経営陣は環境の変化に対応できず、昔ながらの経営方法を取っており、抜本的な解決策を打ち出せないでいる。さらに近いうちに、実行されるだろう消費税率引き上げ、公正取引委員会による新聞の再販制度とそれに伴う特殊指定の見直しが新聞産業の危機に追い打ちをかけている。
二つ目に、読者から新聞が離れていこうとしていることである。新聞社はこれまで定価の根拠となる制作原価、人件費、流通経費などの経営情報を読者に開示してこなかった。また部数至上主義のため、悪質な拡張などの乱売が行われた。さらには、国民の知らないところで言論の寡占化が進む。具体的には、テレビがNHKと民放5系列化し、大新聞と民放キー局が一体化した。これでは民主主義的で多様な議論はできず、相互批判監視しメディアの質を高めていく機能は失われてしまった。つまり新聞が読者から離れたのである。
そしてこのような新聞業界を再生させるための著者の意見はこうである。まず、二大紙に対抗できる第三極を作る。次に生産、流通の全工程にある非効率・非合理性をなくす。その後、業界の正常化にある程度成功した後に産業体質の根本的な改革を行うというものだ。
これらを述べた後にIT社会との付き合い方を述べている。
かーんそう
多くの新聞産業に関する議論はこの本を元にしている。本書の社会的な影響は大きい。
政策提言は新聞業界全体の再生ではなく、結局は大新聞社のみの生き残りである気がする。言論の多様性を強調しているのだから大新聞社以外も生き残る道を模索すべきなのではないか。様々なデータから新聞という産業を捉えており、主張の一つ一つに説得力があった。説得力があるからこそ、新聞の生き残りはかなりきついもののように思えた。新聞社は経営から紙面内容から抜本的な改変を迫られていることには間違いない。経営陣は早く現実から目をそらさずに現実と向き合い、保守的な考えを捨てなければ、新聞に未来なんてない。新聞論に関するグラスルーツ的な本。