相倉久人のレビュー一覧

  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    自分自身の感覚にスっと入ってくる様な文体でした。どの側面から歴史を見るかはそれぞれかとは思いますが、1つの視点として楽しく読ませて頂きました。

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    2023年11月14日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    私はジャズは聴いてもよく分からないので、ならば歴史から入ってみようと言うことで読んでみました。

    ジャズというのは、特に日本人ではモードジャズのような音楽をイメージするようで、私も例にならってその一人でした。
    しかし、ジャズってものは1900年辺りからフワッと生まれて、色んな形に変化して行ったようです。
    なので私がイメージしていたジャズっていうのは割と後半のもので、前半のものとは異なるんだなと感じました。

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    2021年06月22日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    これは本当に良書。今までジャズを系統的に勉強しようと手に取った数々の類書の、なんとわかり辛かったことがむしろ露見してしまった。金返せと言いたい。
    こんなに薄くて言葉も平易なのに長年喉につかえていた、特に用語の理解があっという間に進んだ。歴史が直線的ではなく、行きつ戻りつ広がりつつ狭まりつつ真似して逆らって出来ていくものだという至極当たり手法で教えてくれる。

    そして当然公民権運動やポストモダンの興隆など、実社会との対比が不可欠で、だがそれすなわち膨大な文章量もどうしても強いられる。そこをミニマムな必要最低限で記述してあるため、却ってわかりやすくなっている。

    今では本書に記述あるそれこそ歴史的

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    2021年05月29日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    【歴史をさかのぼっていって、いつかどこかで創世記のジャズ、一〇〇年まえのニューオリンズ・スタイルにたどりつけば、それは「ジャズ」なのです。つまり、ジャズの定義はそうした歴史とのからみでしか成立しないということです】(文中より引用)

    誰もがその単語を聞いたことがあり、同時にその言葉が指し示す音楽について何となくイメージすることができる「ジャズ」。ではその「ジャズ」とはいったい何なのかについて、歴史と共に探求していく作品です。著者は、音楽評論家として知られた相倉久人。

    肩の力を抜いた表現でジャズについてわかりやすく解説してくれているため、演奏者や楽曲名について詳しくない人が手に取る上でも最適な

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    2020年12月01日
  • ジャズの証言

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    相倉さんのジャズについての凄い知識と山下洋輔のプレイヤーとしての実績が,対談の中でいくもの火花を発している.出てくるジャズプレイヤーの名前はほぼ既知であったことから,非常に楽しく読めた.フリージャズのリーダーとしての山下洋輔が,素晴らしい音楽環境の下で育ち,その素養を異色の方向で発展させた過程が隈なく描写されていると感じた.

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    2017年10月01日
  • ジャズの証言

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    山下洋輔と相倉久人のトーク・セッション。
    ピアニストとしての山下の足跡をたどりつつ、演奏者と聴き手双方の視点から音楽について語り合ったもの。
    これからも、もっともっと音楽を聴かなくてはと思った。

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    2017年06月26日
  • ジャズの証言

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    相倉さんが亡くなって2年後に出た。もっと早くてもよかった気がするけど。
    山下洋輔さんは相変わらず相倉さんを慕っている様子がわかったし、山下洋輔さんの歴史もわかり、Jazzの(フリージャズへの)歴史もわかるというなんかお得な本。

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    2017年05月21日
  • 至高の日本ジャズ全史

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    実際に会った相倉さんはとっても穏やかで且つかっこいいんだけど、
    『至高の日本ジャズ全史』を読んでみたらその凄まじい人生にびっくり。
    唐十郎に「相倉さんはいってみれば『触媒』のような人間」といい当てられたそうで、少しでも接してみるとそんな大きな受け皿を持った素敵な方だとすぐに感じた。

    この新書のどこの章も勉強になった。章ごとに参考音源の図版も載っていて古いものばかりで興味深い。
    今まで、ジャズというものをどうとらえたらいいのか分からなかった
    けれど、「ああ! こういうことか!」と突き抜ける箇所がたくさんあった。
    それと、相倉哲学がものすごく納得いくものばかりで私がずっと感じてきたことが、文章に

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    2013年01月13日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    誕生からほぼ1世紀、ジャズは人種、文化の衝突と融合のなかで、自在にその姿かたちを変えてきた。アメリカ近現代史とともに変容する不思議な音楽・ジャズを第一人者が刺激的に解き明かす。
    (オンライン書店bk1の内容説明より)

    資料番号:010820298
    請求記号:764.7/ア
    形態:図書

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    2009年10月04日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    勉強になった。ジャズがアメリカを土壌としたクレオール文化のなかでどう発展してきたのか歴史を説明した入門書。

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    2025年05月22日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    『ジャズの歴史』

    ジャズの歴史について、南部奴隷の時代から歴史的な事象や当時のスーパースターに絡めてストーリーを語る本。ジャズ喫茶でジャズに詳しいおじさんが、延々と話しているイメージ。
    個人的に面白かったのは、ジャズの文化はそれ即ちアメリカの歴史でもあるということ。
    ジャズの起源という観点では、アフリカン・アメリカンが奴隷制度の下に南部アメリカでコミュニティを形成する中で、ある種のクレオール文化的に生まれたのがジャズである。
    南北戦争で北軍が勝利した際に、奴隷から解放された多くの黒人が、南部から引き揚げたマーチ隊が質屋に売り払った楽器を手に取り、土着的な音楽から、ある種の編成的な規律を持った

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    2020年10月09日
  • 至高の日本ジャズ全史

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    著者のジャズに関する評論力(こんな言葉があるかな)は、凄いものがあると感じていたが、本書では戦後から70年の歴史を繙いている.ちょうど小生が好んでいるジャズのスパンと一致しているので非常に楽しく読めた.多くのプレイヤーがジャズの魅力にのめり込み、一時代を作ったことは一つのジャンルの音楽史としては貴重なものだと思っている.彼らがクラシックの素養を持っていたのも、ジャズがうまく発展した一つの要因だと思う.やはり基礎は大事なのだと痛感する.

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    2019年04月26日
  • ジャズの証言

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    本書のなかで相倉氏が「(ジャズは)『分かる』『分からない』から入ろうとする人には楽しめない音楽」だと言っているが、私はまさにそれ。スタンダードナンバーにはいいなあと思う曲があるけれど(「テイクファイブ」なんか実にかっこいいと思う)、フリージャズとかは全然「分からない」。

    だから、お二人の話がどんどん進んでいって、第Ⅲ章第Ⅳ章あたりで「ジャズという表現」についての突っ込んだ話題に入っていくと、ほとんどチンプンカンプン、ああもったいない、これがわかればさぞ面白かろうにと残念至極であった。

    しかしまあ、半ば過ぎまでは、主に山下洋輔の歩みを相倉氏がきくという感じの内容で、ここが実に楽しい。山下氏の

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    2017年06月26日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    奴隷としてアメリカに連行されたところから、アフリカの要素とヨーロッパ的要素のせめぎ合いとして発展してきたものとしてジャズ史を読み解く。

    とくにポストマイルス時代の歴史はあまり描かれることがないので、大いに参考になった。

    何度も折に触れて読むことになりそう。

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    2013年08月07日
  • 至高の日本ジャズ全史

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    戦後のジャズ批評の黎明期に評論家として登場し、その後、主流のジャズ雑誌の評論家との論争で権威主義に嫌気がさし、執筆業から距離を置き、演奏の現場に活動を移し、数々の演奏家の表現者としての覚醒(?)に対して触媒のような役割を果たす。コルトレーンの急死を機に、ジャズの終焉を示唆し、理論的な内容に傾倒した評論集を数冊出した後、ジャズ評論から身を引く。このあたりの事情が平易に語られています。日本のジャズの一番、過渡期の演奏音源があまりにも少ないことが惜しまれます。

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    2013年04月30日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    [ 内容 ]
    書斎のジャズ、酒場のジャズ、演じるジャズに語るジャズ―ジャズって何だ?百人いれば百通りのとらえ方があり、定義するのも難しい。
    奴隷制度から禁酒法、二度の大戦、黒人運動、ベトナム戦争、そしてポスト・モダン―。
    誕生からほぼ一世紀、アメリカ現代史とともに、ジャズは人種、文化の衝突と融合のなかで、自在にその姿かたちを変えてきた。
    ジャズ評論界の第一人者による、ジャズ入門書の決定版。

    [ 目次 ]
    ジャズって何だ?
    ジャズ誕生への道のり
    ニューオリンズからシカゴへ
    暗黒街と「ジャズ・エイジ」
    スウィング時代とカンザス・シティー
    ビ・バップからクールへ
    ウェストコーストとハード・バップ

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    2011年05月23日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    ジャズという音楽を紐解く為の重要な一冊。ある程度名盤と呼ばれる作品を聴いているとすんなり読み終えれる印象。

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    2011年04月13日
  • ジャズの証言

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    ネタバレ

    山下 洋輔(1942年2月26日 - )は、日本のジャズピアニスト、作曲家、エッセイスト、作家。長くフリージャズピアニストとしてひじで鍵盤を鳴らすなど、フリージャズならではの奏法で演奏していたが、近年はオーソドックスな奏法になりつつある。(ウィキペディア)

    破天荒な演奏スタイルで有名なので、もっと弾けたキャラだと勝手に思い込んでいましたが、本書を読む限り、音楽に対しては真摯で理論派、人柄や受答えも誠実なのが意外でした。

    日本のジャズ黎明期を走り抜けた山下洋輔との対談という形で、音楽評論家の相倉久人が突っ込んで行く。本書は、2017年発行だが、2015年に相倉が亡くなったので、彼への追悼とい

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    2025年12月16日
  • ―新書で入門―ジャズの歴史

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    ジャズというジャンル、特に商業印刷には詳しい人が自意識をこねくり回して書いた気取った文章が多いなか、本書は平易な言葉で歴史を語る。ジャズというのは相反する要素のせめぎあいから生まれるものである、というところからコルトレーンの死までを語るところは面白い。

    逆にそれ以降についてはどうも「ポストモダン論」に縛られた感じがしていてマイナスの印象だが、その辺りはむしろインターネットに良い書き手が多いので補そうだ。

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    2022年06月08日
  • 昭和ジャズ論集成

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    ネタバレ

     「コミックソングがJ-POPを作った 軽薄の音楽史 (矢野利裕著)」からの流れ読みだ。
     著者6人のオムニバス形式、その名の通りの昭和ジャズ論、全員が人種差別を背景としたジャズがスウィング、ビバップ、モード、フリーと変化してきた同時代人として、ジャズを語ってきた方々だ。ネットで情報が容易に入ってこない時代、レコードの解説など数少ない情報源で一生懸命に情報を取る時代だ。
     当時のジャズの扱い方がわかる一冊だ。

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    2022年05月03日