【感想・ネタバレ】至高の日本ジャズ全史のレビュー

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Posted by ブクログ 2013年01月13日

実際に会った相倉さんはとっても穏やかで且つかっこいいんだけど、
『至高の日本ジャズ全史』を読んでみたらその凄まじい人生にびっくり。
唐十郎に「相倉さんはいってみれば『触媒』のような人間」といい当てられたそうで、少しでも接してみるとそんな大きな受け皿を持った素敵な方だとすぐに感じた。

この新書のどこ...続きを読むの章も勉強になった。章ごとに参考音源の図版も載っていて古いものばかりで興味深い。
今まで、ジャズというものをどうとらえたらいいのか分からなかった
けれど、「ああ! こういうことか!」と突き抜ける箇所がたくさんあった。
それと、相倉哲学がものすごく納得いくものばかりで私がずっと感じてきたことが、文章によってこんな風に表現できるもんなんだ、と関心しっぱなし。
途中で内田樹さんの言葉も引用されている。やはり何か根底で通じるところがあるんだと思った。

さすが、「楽器を持たないジャズ・マン」。

菊地成孔との対談の中、
「あのね、世の中、防御の姿勢取ったらダメですよ。そうすると必ずどこかに盲点ができてしまう。だから構えないで、身体的精神的にバネを利かせて、風を感じたらパッと動くというのが必要なんですね。」

かっこいい!!

さて、次に読むのは
『相倉久人のジャズ史夜話』(アルテスパブリッシング)★

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Posted by ブクログ 2019年04月26日

著者のジャズに関する評論力(こんな言葉があるかな)は、凄いものがあると感じていたが、本書では戦後から70年の歴史を繙いている.ちょうど小生が好んでいるジャズのスパンと一致しているので非常に楽しく読めた.多くのプレイヤーがジャズの魅力にのめり込み、一時代を作ったことは一つのジャンルの音楽史としては貴重...続きを読むなものだと思っている.彼らがクラシックの素養を持っていたのも、ジャズがうまく発展した一つの要因だと思う.やはり基礎は大事なのだと痛感する.

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Posted by ブクログ 2013年04月30日

戦後のジャズ批評の黎明期に評論家として登場し、その後、主流のジャズ雑誌の評論家との論争で権威主義に嫌気がさし、執筆業から距離を置き、演奏の現場に活動を移し、数々の演奏家の表現者としての覚醒(?)に対して触媒のような役割を果たす。コルトレーンの急死を機に、ジャズの終焉を示唆し、理論的な内容に傾倒した評...続きを読む論集を数冊出した後、ジャズ評論から身を引く。このあたりの事情が平易に語られています。日本のジャズの一番、過渡期の演奏音源があまりにも少ないことが惜しまれます。

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Posted by ブクログ 2019年09月23日

日本のJAZZ史を全て網羅しているわけではない。
1970以降の記述もない。
山下洋輔のエッセーにはよく登場していた相倉さん、どういう人かはわからなかったが、評論家だったというとがわかった。

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Posted by ブクログ 2016年06月26日

戦後~70年代の日本のジャズ界で起きた出来事を、評論家という立場から目の当たりにしてきた著者の、生々しい回想録という感じを受けました。60年代、70年代はそんなに熱い時代だったのか、と。本当は、それらの流れを受けた現在について知りたかったのですが、残念ながら記述は山下洋輔登場を区切りとして終わってい...続きを読むます。

不勉強にて、私はこの著者の方を知りませんでしたが、おそらくは記述内容もこの方の思い入れに偏っているところもあるのだろうと感じました。でも、ミュージシャンのすぐ側で生で見聞きしてきた方の話は面白い。現在のジャズ界の大御所が大御所たる所以もよくわかりました。

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