丸山眞男のレビュー一覧

  • 政治の世界 他十篇

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    一度に全て理解するのは難しいので数回読もうと思う.

    特に最後の章には国民としてどうやって政治に関わっていけばいいかということに関して参考になるものが多かった.

    政治は「可能性の束」. ありうる可能性について一通り考えてみるのが大事.
    国民が政治不信に陥り政治に不参加でいるということが政治にも影響を与えている. それによってさらに統治者側の思い通りになり政治が腐敗するのを促しますます政治不信が蔓延ってしまうという悪循環.
    政治不信・無関心であることが政治に参加しない理由にはならない. 個人的にはまだまだ政治について無知ではあるが無知であるなりに政治に向き合い続けるようにしたいと思った.

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    2022年03月10日
  • 丸山眞男セレクション

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    丸山眞男セレクション (平凡社ライブラリー ま 18-1)
    (和書)2012年09月27日 12:28
    丸山 眞男 平凡社 2010年4月10日


    数ヶ月前に、柄谷行人さんの講演を聴きに行った。その時、丸山真男さんの話題が出た。デモについてでしたがなかなか面白い話だった。そして最近、片山杜秀さんの本を読んでいて又、丸山真男さんの話題が出た。柄谷行人や浅田彰以上の影響力を持った知識人だという話でした。

    そうか今まで一冊しか読んでいない。佐藤優さんのお勧めで読んだ一冊きりだ。そしてあまり意味が分からなかったときた。それで入門編を兼ねてこの本を手に取った。そしたらなかなか面白いではないか!苅部正

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    2020年09月26日
  • 超国家主義の論理と心理 他八篇

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    ネタバレ

    『日本ファシズム の思想と運動』
    この論文は、初めて読んだが、日本のファシズム 運動について、担い手とか明晰、明快に分析されている。
    『軍国支配者の精神形態』
    東京裁判の公判の速記録から分析。
    何ら計画性もなく、日本の支配者層が、日米開戦に踏み切ったのは、連合国人を驚かせ、理解に苦しんだ。
    枢軸国側で日本に特質的な事は、指導力の欠如である。

    2.ナチ指導者との比較
    ナチ指導者と日本の戦犯の比較を進める。
    ナチ指導者は学歴が低かったが、日本の戦犯は、学歴が高かった。

    ナチ指導者は、自覚的に残虐行為を行う。
    日本の戦犯は、顕著な無計画性と指導力の欠如により、目的意識により手段をコントロールでき

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    2020年02月15日
  • 丸山眞男セレクション

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    「超国家主義の論理と心理」をはじめとした彼の代表的な文章をうまくまとめてあります。丸山眞男を持ち歩くのにとても良い本。
    安保闘争を知っている世代はまさに体験として彼を知っているのだろうが、私は彼を原体験として知っているわけではなく、大学の授業で習ってはじめて知った。
    しかし、昨今の日本の政治家の発言を聞いていると、氏が示した戦前の日本戦争に突入していった特殊性が根本では解消できていないことに気づく。
    例えば、国家、国体を区別できない政治家。また、国家を「形式的秩序」としてとらえられない政治家。だからこそ「教育勅語はいいところもあった」などというのだろう。そういった、一級品の戦前の日本の課題の分

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    2019年05月19日
  • 丸山眞男セレクション

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    丸山真男の著作(講演も含む)集。

    政治的な「思惟方法」について、その在るべき姿が模索される。
    日本の伝統的な思惟方法の問題点として、際限のない「無責任」(これは、日本において、中核・機軸となる思想が欠落していること、自由な主体的意識が生まれていないことに一因を帰する)や、「現状追認」(「現実」という言葉が「既成事実」と同義に用いられ、現状の盲目的受容がなされてきた日本の政治にありがちな風景)といった点が、様々な著作において、微妙に形を変えながら指摘される。

    講演録である『政治的判断』では
    ・政治的な責任というものは徹頭徹尾結果責任である
    ・政治から逃避する人間が多いほど、専制政治を容易にす

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    2017年08月14日
  • 超国家主義の論理と心理 他八篇

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    不勉強ながら丸山眞男を読まずにきてしまいました。戦後10年ほどの論考、講演録を収めたこの本、非常に勉強になりました。「現代文明と政治の動向」は、あたかも今の時代を描いているようにも思われ(登場する諸国などを今の状況に置き換えてみると)、偉大な思想は古くならないことを実感。

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    2017年03月17日
  • 超国家主義の論理と心理 他八篇

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    戦後間もない頃の政治学論文・講演録集。
    最初の方の、戦時中における日本独特の「ファシズム」体制についての分析が面白かった。
    漠然とした表象に忠義を尽くし、「みんなで」そこに一新に命を賭す。みんなで、空気のままにやっているわけだから、誰も責任者はいない。強いて言えば全員に責任があるとしか言えない。イタリアのファシズムとレジスタンスの歴史と比べると明らかに異様な戦時下の日本社会は、なるほど、「誰も責任をとろうとしない」ままに敗戦を通り抜けた。
    そして今、福島原発事故に関しても「誰も責任をとろうとしない」ままに、「空気のせい」と言わんばかりの逃避言動がまかり通っている。
    こうした無責任な言いぐさは公

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    2015年03月31日
  • 政治の世界 他十篇

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    現にある前提から生じるという意味で自分自身からの自己批判・現実批判ということを考えていたことがありましたがそういったことを丸山真男さんが明確に書いていてこういった政治なら自分にも覚えがあるし僕は政治が嫌いだと明言したことがありましたが僕自身が政治的人間だったなと感慨を覚えた。

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    2014年09月06日
  • 政治の世界 他十篇

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    1947年の日本政治学宣言とも言うべき巻頭「科学としての政治学」から、50年代の政治学関連諸論考を集めたもので、かなり読み応えがあった。
    丸山さんの主張に対してはいろいろ反論もあるようだけれども、歴史上日本において、国の主権そのものを論じる余地がなかったのは確かだろう。明治になって少しその可能性が出てきたと思ったら、見る見る絶対主義国家化して自由な言論は封じられた。
    ようやく「政治に関する自由な議論」が可能になったのはようやく敗戦後のことだ。そもそも「国家」という概念が、明治より前には、一般庶民には縁遠かったのではないか。
    しかしいかに無関心であろうとも、現代人のあらゆる生活状況はすべて「政治

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    2014年05月18日
  • 丸山眞男セレクション

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    「日本軍国主義に終止符が打たれた八・一五の日はまた同時に、超国家主義の全体系の基盤たる国体がその絶対性を喪失し今や始めて自由なる主体となった日本国民にその運命を委ねた日でもあったのである。」(丸山[1946=2010:80])

    丸山眞男は戦後すぐに記した『超国家主義の論理と心理』の末尾を以下の一文で締めくくる。その3年後に記された『軍国支配者の精神形態』の末尾はこうだ。

    「これは昔々ある国に起こったお伽噺ではない。」(丸山[1949=2010:184])

    以後この調子が続く。ここに丸山の失望を読むことは簡単だ。が、もし失望してしまったのであれば、トゥホルスキーのように口をつぐみ、唖者とし

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    2013年11月28日
  • 丸山眞男セレクション

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    丸山眞男は世間では「左翼知識人」という位置づけなのだろうか?しかし彼はマルクス主義では全然ない。ただ、兵士として原爆投下の日に広島にいたらしく、平和主義を主張していることは確かだ。
    周到で学問的な冷静さにあふれた丸山眞男の鋭い分析を、せめて昨今の頭の悪い右翼連中に論駁してもらいたいものだ。
    「政治的判断」の中では、「(戦後の)現状はケシカランから(戦前に近い形に戻そうと)改める」というのが現在の保守政党で、「何々を守ろう」と言っているのが革新政党である。という、パラドキシカルな状況を指摘している(377ページ)。
    なるほど、日本で言われる「保守性」とは、現在ではなく過去の方向を向いているのに間

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    2011年07月17日
  • 丸山眞男セレクション

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    p.132(軍国支配者の精神形態)
    東京裁判で巨細に照し出された、太平洋戦争勃発に至る政治的動向は、開戦の決断がいかに合理的な理解を超えた状況に於て下されたかということをまざまざと示している。むしろ逆にミュンヘン協定のことも強制収容所のことも知らないという驚くべく国際知識に変えた権力者らによって「人間たまには清水の舞台から眼をつぶって飛び下りる事も必要だ」という東条の言葉に端的に現われているようなデスペレートな心境の下に決行されたものであった。

    p.154(同上)
    千差万別の自己弁解をえり分けていくとそこに二つの大きな論理的鉱脈に行きつくのである。それは何かといえば、一つは、既成事実への屈服

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    2011年03月23日
  • 超国家主義の論理と心理 他八篇

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    丸山眞男ほど毀誉褒貶の激しい思想家もめずらしい。解説子の指摘を待つまでもなく、丸山の日本ファシズム論が「社会科学」として実証に耐えないことに異論の余地は少ない。それでもなお繰り返し議論の対象とされ、こうして生誕百周年にアンソロジーが編まれるのは、一面的であるにせよそこに何ほどか真理が含まれており、それが我々の琴線に触れ、また痛いところをついてるからであろう。

    肯定するにせよ否定するにせよ丸山を論じる時、誰もが否応なく「熱く」語ってしまう。これは我々日本人の深層心理と関係があるに違いない。確か福田恆存が言ってたと思うが、明治以降日本人は自らの短所ばかりあげつらうことと、逆に長所ばかり強調するこ

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    2023年12月29日
  • 丸山眞男セレクション

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    丸山真男の代表的な論考14遍である。
    超国家主義の論理と心理
    軍国支配者の精神形態
    福沢諭吉の哲学
    戦争責任論の盲点
    日本の思想    等々
    かつて文庫本や新書等で何度かトライしたが、その都度よくわからずそのままになっていたものが多い。その他初めての論文も含めて通読するなかで、丸山真男に対して今回はかなり理解が進み納得感があった。
    先の大戦・15年戦争の総括を真剣かつ誠実に行なった政治学者という印象を新たにした。戦争責任の問題や軍部の無責任体制の解明など、日本の海外思潮受容の歴史特性まで遡って統治体制を政治思想や組織構造面から分析する思考の深さと明解さは秀逸なものを感じる。天皇の戦争責任の指摘

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    2023年02月12日
  • 丸山眞男セレクション

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    断っておきたいが、本書を全面的にレビューはしない。例えば「超国家主義の論理と心理」を取り上げてしまったら、それこそ五千字以上の論文にならないといけないと個人的には思うからである。

    先日5月3日の3年ぶりのリアル憲法集会に於いて本書の『「現実」主義の陥穽』(1952「世界」5月号)を話題にしていた。久しぶりに再読したくなった。今年はサンフランシスコ体制(安保体制)70年。正に70年前、丸山眞男は(軍隊の復活に反対している丸山に対して)「現実的でない」という言葉をよく使われたらしい。

    現在日本の閣僚のほとんどが参加している日本会議が、「ウクライナは現実を突きつけた」と言っているらしい。
    丸山眞

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    2022年05月18日
  • 丸山眞男セレクション

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    丸山真男の論稿から代表的なものを掲載。50年代の第二次世界大戦の記憶がまだまだ生々しい頃の論稿において、日本における責任の所在のなさ(最終的に円の中心に天皇がいる)、現実を既定のものとして受け入れてしまう姿勢を論じていることに、時代を感じつつ、しかし今もアクチュアルに感じる議論が展開されている。

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    2020年12月27日
  • 丸山眞男セレクション

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    初めて丸山眞男の文章に触れた。難しい言葉を使ってるようで分かりやすい、面白い文章だった。第二次世界大戦期の日本人の精神その他についての彼の考えが目から鱗。こんな教授に出会いたかった。ほんのわずかだが自分がこの世に生を持った時間と彼がこの世に魂を残した時間が被っていることに感動。

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    2016年10月18日
  • 超国家主義の論理と心理 他八篇

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    今から見れば確かに首をかしげたくなることはある。しかしこの先見性には舌を巻く。まるで今のこと言ってんじゃないの?と疑いたくなるくらい。

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    2015年08月02日
  • 超国家主義の論理と心理 他八篇

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    『現代政治の思想と行動』を中心に戦後約10年の論文を9編セレクトしたもの。
    論文自体は発表された当時から有名な論文が多く、『丸山眞男集』にも収録されているので特に目新しいものはない。
    しかし、この本には編集者の注がついており、丸山文庫の資料をふんだんに使うことにより、その思想の成立過程の一端をのぞくことができる。また、今からだとわからない時代背景であったりについても解説が入っているので、若い人には読みやすいと思う。
    丸山は確かにいろいろ評価がわかれるところではあるが、間違いなく色褪せない論文を書いている。
    そして、それは未だに克服されていない問題も多い。
    日本の民主主義を考える上で、避けては通

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    2015年04月26日
  • 丸山眞男セレクション

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    「超国家主義の論理と心理」を学生の頃に講義のテキストとして読んだことがあるので、思い出して再読した。
    まず日本の超国家主義は欧米とことなり政教分離が未発達のため精神の動員が起きたという。そして権威や権力の高低差は、天皇からの距離に応じて同心円状に広がるという。そしてそのような仕組みが戦争に荷担したという。
    今の私達は戦争が肯定された理由を当時の国際関係や国力比から説明しようとしがちだが、極端な精神論が語られた当時を生きた者にとって隣人があれほど戦争に対して肯定的であったのかこそがリアルな問題点だったのだろう。

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    2012年11月29日