内山昭一のレビュー一覧
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食レポ、さまざまな昆虫食のあり方、そして、昆虫観の掘り下げともに見事。最後の子供たちの自由研究の紹介も良い。目から鱗だ。
以下、メモ。
・明治以前の日本には害虫という概念はなかった。
・夏になると店頭に虫取り網が並ぶ国は日本ぐらい。
・FAOの報告書は虫があまりいないオランダのチームがまとめた。
・お酒に昆虫が入っているのは、味とか香りでなく、アルコールがきちんと生きていますよ、という印のため。
・昆虫は理想的な糖質制限食。
・飼育変換率が良い、可食部率が大きい、温室効果ガスが少ない、有機廃棄物で飼育できる、人間の食べ物と重ならない、高栄養
・鳥葬ならぬ虫葬
・虫をさわれない20代男性が8割 -
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別に昆虫を食べようと思ったわけでも、食べたいと思ったわけでもないのですが、昆虫が良い食材であることは、ほぼほぼ間違いがないと思っていまして、そのことを確認するために読んでみた、といったところです。
カミキリが美味い、とか、カブトムシが不味い、とか、普通の人はあまり知らないと思うので、なかなか勉強になりました。
また、昆虫の味は、他の動物以上に、その生物が食べたものに左右される点も、納得です。
だからといって、やっぱり、昆虫を食べようと思うようになったわけでも、食べたいと思うようになったわけでもありません。
現在、自分には、昆虫を食べる習慣はありませんが、きっと、この先も、昆虫を食べ -
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コガネムシはゴキブリのこと。
害虫としての認識は国家が作った虚構
アリストテレスはセミは孵化の直前が美味しいと記載。
食品に必要なのは、清潔ではなく、清潔らしさ。人間は脳でたべている。伏木亨
アメリカの食品衛生局は昆虫などの混入の許容レベルを定める。これは殺虫剤を多用するよりも無害な自然物の混入の方が良いから。
関心は4つのグループに分けられる。1つは狩猟採集活動として、古来からあった自然な行為。2つはグルメとして、おいしさを追求。3つはエンターテイメント、珍奇性を楽しむもの。4つは科学として有効性を提示したい。
セミはミネラルが豊富なのでミネラルセミ茶もあるのではないか。
飼料要求率とは、正 -
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ネタバレ伝統食でありながらゲテモノ食とも思われてしまっている昆虫食。この本の著者の内山先生を招いた勉強会が社内で開かれたこともあり、勉強会後に読んでみました。
冒頭のカラーページに掲載されている各種の昆虫料理の絵ヅラは破壊力満点ですが、中身は至ってマジメ。
昆虫食の歴史、食べられる虫の説明(味や食べ応えについても細かく書かれてます)、社会や地域によって「昆虫を食べる」という行為の受容性が異なるのはなぜなのか、といったあたりが網羅的に説明されています。細かい部分はあまり追及されておらず総論的な内容となってますが、これは新書という性質上、仕方ないでしょう。
個人的な気づきとしては、まず昆虫食は「他の蛋 -
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著者の内山さんは10年以上昆虫を食べ続けており、題名からも分かる様に、本書はこの著者によって昆虫食、つまり「昆虫を食べる」をテーマにして書かれた新書です。
日本を含めた世界各国における昆虫食やその歴史の紹介、昆虫の栄養価、昆虫の料理の方法や料理シーンの記述、初めて昆虫を食べた人たちの反応等、昆虫食に関する様々な解説が載っていました。
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日本における昆虫食といえば、イナゴの佃煮やハチの子などが有名ですが、本書ではその他にも蝉を食べたり、カミキリムシを食べたり・・・と様々な昆虫を食すシーンの記述が載ってあり、例えばカミキリムシはグルタミン酸が多くて美味しい等、思わず「そうな -
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カエル、ヘビ、トカゲ、カンガルー、ワニ、コウモリ、カメレオン、
トナカイ、アルマジロ、ダチョウ。
思い出せる限りの食べたことのある鳥獣肉である。う~む、他のも
何か食べているかも知れぬ。
しかし、虫となると僅か3種類だ。イナゴにハチの子、そしてザザムシ
である。あ、芋虫の入ったテキーラ(?)は飲んだことがあった。
最近はめっきり放送しなくなったが、タレントが外国に行ってゲテモノ
(これも失礼な言い方だが)を食べる番組があった。
気持ち悪いだなんだと大騒ぎしている姿は、見ていて気持ちのいいもの
ではなかった。虫だって地域によっては貴重なタンパク源なんだもの。
本書はゲテモノ扱いされがち -
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入門、と銘打ってはいても、実際は「食材として認識されている」昆虫はもとより、海外の昆虫食事情や、文化の中での昆虫食まで余すことなく語られている。僕が住んでいるところには昆虫を食べるという習慣はないので、巻頭の昆虫料理の写真は衝撃的だった。昆虫寿司とか、昆虫ピザとか、なんだか罰当たりっぽい料理がたくさんある。
昔はイナゴ取りが秋の風物詩になっていて、手軽なレジャーとして認識されていたという記述にビックリ。それが戦後のGHQによる殺虫剤散布でイナゴが激減し、最近はまた増えてきたので昆虫食の伝統が途絶えなかったというのは、日本人には虫を美味しく食べるという習慣が確かにある証左なのだろうなぁと思った -
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最近メディアでよく取り上げられている昆虫食について、少し読んでみようと思って手に取った。
たくさん種類があるんだなーということが一点。
また、一部では食されているものの、一般大衆の食事に昆虫を取り入れるということはこれから、という感じがした。
世界では動物の肉の効率性がこれだけ否定されて、植物性のたんぱく質をはじめ代替品が模索されている中で、虫は妥当な将来のたんぱく質源としてもっと受け入れられてもいいという考えが強まった。
一方で、虫に対するイメージは自分の中では否定的なものはまだ大きいので、もし昆虫食が一般化したときには、食用の虫と外に飛んでいるあの虫とは分けて考えられるものかな、と思った。