オザワ部長のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
愛知の吹奏楽強豪校をモデルに描かれる、青春と家族と吹奏楽にひたむきな高校生たちの物語です。
メインの主人公は中学まで九州の山奥で育ち、養育者が亡くなって親戚の家に身を寄せるために名古屋に出てきた高校一年生の女の子。博多なまりの話し方と天真爛漫な性格から、周囲を和ませ可愛がられるマスコットキャラクター的な存在でもある。彼女が名古屋に出てきた時に出会ったのは、天才トランぺッターと名高い同い年の男の子。彼の吹くトランペットの音に心を掴まれた彼女は、自分もラッパが吹きたい!と吹奏楽に興味を持つ。ドがつく音楽初心者の彼女は、吹奏楽の名門校で仲間と共に切磋琢磨し、ついにその特異な才能を開花させていく。三年間の先に彼女が、彼が、仲間たちがみた景色は。
とても心躍る青春小説でした。
舞台が名古屋(地元)のしかもモデルが愛工大名電!ということで、わくわくしながら読み進めることができました。ディープパープルは件の高校の十八番中の十八番なので、曲名が出てきただけであの演奏が思い起こされて何度も頷いてしまったり。
そしてとにかく、キャラクターが魅力的です。メイン主人公の美森も、ライバルであり仲間である響も、同じ学年の同期たちも、先輩たちも、彼ら彼女らを取り巻く大人たちも、みんなみんなとても良かった。どの子の目線に立っても楽しめる、自分の青春を追いかけるような一冊でした。
ストーリーも、それぞれの人物背景も、作中に使われる選曲も、どれもこれも非常によく作り込まれていて、本当に自分もこの部活に籍を置いているような気分になれました。感情移入して泣きそうになったり、思わず笑ってしまったり、とても楽しく一緒の時間を過ごせたように思います。
愛知県民の身としては、小倉トーストとあんかけスパが出てきたことにテンションが上がりました。あんかけスパ、美味しいんですよ!九州の方言丸出しのちょまっとした女の子がぎゃんうまか!と言いながらあんかけスパを食べてくれていることが嬉しかったです。
また楽器を手に取りたくなるような一冊でした。
青春のキラキラした大切な何かを見せてもらった気がします。 -
Posted by ブクログ
中学高校の部活は凝縮された青春で、その後の人生にも大きく関わってくる。
実際の中学高校で部活動を通した青春ストーリー。
ポプラ社サイトには「この本に収録されているストーリーは、すべて実話です。」とのこと。
高校の部活動を青春として社会人になってからの土台にする人、プロ選手になる人、将来の仕事に続ける人、怪我で続けられない人…。
部活動を通して、そんな練習をしていたのか!こんな活動あったんだ!とびっくりしたり感心したり。
『誰かを支えたい (山手学院中学校・高等学校 ねころ部)』
猫に関わる部活動があった!保護された猫の里親探し、ボランティア団体と動物愛護活動。
動物に関わるということは、好きや可愛いだけではなく、命と向き合うこと。
『分かち合う感動(大西学園中学校・高等学校 吹奏楽部)
ここの吹奏楽部では「踊り吹き」「曲芸演奏」を特徴としている。
フォーメーションを組む、ステップを踏む、フラフープを回す、一輪車に乗りる、大縄跳びを跳ぶ…それらをやりながら、座って演奏していると同じ内容の演奏をする。
演奏だけでも、演芸だけでも大変なのに、まさに血を流しながら練習を続けて、乗り越えて、自分たちも楽しみ、観客も心から楽しませた演奏にたどり着くまで。
検索したら動画も上がってました〜!
『それは憧れていたもの (日本大学第二中学校・高等学校 演劇部)
演劇ってすごいな、、
中高生とは思えないような哲学的、シュールな内容、かと思えばバカバカしいことを一生懸命練習して全力で笑わせる。
部員当て書きのシナリオを書く顧問の先生もすごい。
『僕だって強くなれる(仙台城南高等学校 フェンシング部)』
オリンピックメダリストの淡路卓選手がコーチになったフェンシング部には、指導を受けたいという生徒たちが集まってきた。
フェンシングのルール、体の動かし方もわかりやすく書かれているんだが、やっぱりフェンシングって読むだけでもかっこいいなあ。
『まだまだ先は長い(駒場東邦中学校・高等学校 折り紙同好会)』
折り紙の歴史、海外展開、折紙作家の作品の説明なども出ていて、折り紙の奥深さが!
このお話に出てくるのは男子同好会員たちが良い作品を作るために突き詰めていく姿が中心に書かれる。同好会にこんなに男子が多いのか!と思いながらも、たしかにこの内容なら男子に合いそうだなとも思った。 -
Posted by ブクログ
全国コンクール大会を目指して、日々人並み以上の練習に励み努力していた全国吹奏楽部の高校生達が、突然のコロナ禍により大会や演奏会が中止になり、落胆と絶望の中でもがきながら、現実的な目標を設定して一丸となり頑張っていくノンフィクション青春物語である。
読み進めるうちに全力を尽くして努力している高校生の思いと目標を失った絶望感や新たな挑戦への思いにシンクして感動した。あまり期待していなかったが、もう一度高校生に戻りたくなるような、かなり面白い内容であった。
今までとかなりジャンルの違うチョイスであったが、こういったジャンルに興味を持てる一冊であった。 -
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長崎県の活水中学校・高等学校の吹奏楽部のドキュメンタリー。
長崎県の活水中学校・高等学校の吹奏楽部はごく普通の無名校。ところが、福岡の強豪校、精華女子高等学校を定年退職した藤重佳久先生が活水にやってきた。
その2015年4月から、活水はまさにミラクルを起こす。そしてその年、県大会、九州大会をゴールド金賞で、全日本吹奏楽コンクールへ出場を果たす。なぜ奇跡とも言えるような活躍ができたのか。
藤重先生の指導の肝、また部員たちがどのように努力してきたのかが、書かれています。
部活動はまず人間教育であること、何よりも人柄のよい人間になることが大切だと藤重先生はおっしゃいます。
書かれていることは本当にシンプルなのですが、実践するとなると難しい。
また、活水の生徒さんも、藤重先生のおっしゃることを素直に受け入れ、練習にとり組んできたのだと感じます。だからコンクールで、誰もが素晴らしいと感じる演奏ができたのでしょう。
吹奏楽好きだけでなく、教育に関わる方に是非。 -
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胸熱必至の青春物語。
音楽に、部活に全てを賭ける少年少女たちの姿、やはりいいものですね。
登場人物たちが通う愛知名晋高校のモデルになったのは、愛知県では知らぬ者はいないというほどのモンスター校、愛工大名電です。
そんなこともあり、愛知県住みの僕には、とても馴染み深い作品となりました。
もったいないと思ったのは、展開がものすごく早くてまるで韓国映画のようだったことです。
急に気持ちや場面が変わり、もう少し丁寧に場面を繋いでくれたらと思わずにはいられません。
また、主役級の人たちにはそれぞれドラマを持っています。
それを丁寧に掬い取れば、もっと素晴らしい作品になったのではないかと思わずにはいられません。
そのため星を一つ減らしてあります。