イーデン・フィルポッツのレビュー一覧

  • 赤毛のレドメイン家
    2024/4/18~
    スコットランド・ヤードの刑事ブレンドンは休暇のためダートムアを訪れ、釣りへ行く途中で絶世の美女とすれ違った。
    そんな折町でペンディーン殺人事件が起き、その妻からの捜査依頼の手紙が届く。その妻こそが例の女性であった。彼女の話によると夫がバンガローで殺害されたらしいと言う、バンガロ...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    解説を読むまで古典のミステリーとは思わなかった。
    医師のノートンはダイアナに一目惚れをする。それまでは伯父の元、順風満帆とも思える人生を歩んでいたノートンであったが、その恋に身を投じることにより、数奇な運命に導かれることとなる。
    最初はノートンとダイアナの恋愛パート。結婚する際にノートンがダイアナに...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    「赤毛のレドメイン家」「闇からの声」と読んで、「誰がコマドリを殺したのか」にたどり着きました。イーデン・フィルポッツのミステリースタイルはここでも濃厚に出ています。緻密な心理描写を中心に展開しながら、いつの間にか作者の術中に嵌まるような体験です。ヴァンダインが賞賛したのも納得。名作。
  • だれがコマドリを殺したのか?
    いやー、途中怖くて読み進めるのが躊躇われた。。。語り口も描写も好きです。やっぱりイギリスの推理小説は好きだなあ。
    後書きを読んだら、フィルポッツとはあのクリスティに書きかた教えてたって人がこの作家だったのですね。他の本も読みたいけど、書店には見かけないのが残念。
  • 孔雀屋敷 フィルポッツ傑作短編集
    短篇集。どれもミステリの仕掛けとしては古いと感じる人がいるかもしれませんが、とにかく小説としての描写がとても上手い。
    物語の描き方というか、情景描写とか物事を描く順番(読者へ情報を提示していく順番)とかそういう点が素晴らしいので、そこを楽しむつもりで読むとグイグイ面白いですね。まぁ、この部分が肌に合...続きを読む
  • 赤毛のレドメイン家
     原著1922年刊。
     本格推理小説黄金期(の前期?)の名作の一つとされ、特に日本では江戸川乱歩の絶賛以来評価が高いらしい。
     冒頭の1,2章はちょっと読みにくさを感じ、あまり面白くないかなと思ったのだが、次第に物語に没頭させられた。
     ちょうど私は1泊2日の検査入院で、その空いた時間を本書がとても...続きを読む
  • 赤毛のレドメイン家
    余談ですが、今からちょうど100年前に書かれた作品。そんなに古い作品を読めるとは、今更ながら、文字ってすごいなぁと改めて思いました。作品自体は、驚くほどのどんでん返しがあるわけではありませんが、堅実な本格ミステリーだと思いました。アンソニーホロヴィッツの作品が好きな人にはオススメです。最後の犯人の手...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    Who killed Cock Robin?マザーグースの歌に合わせて人が殺されていく話と思って読み始めたら恋が生まれ消えていくまでの儚いラヴストーリーだった!「一瞬に燃え上がる恋もあれば生涯続く恋もある。その後何があろうとその記憶は消えるものではない」若き医師ノートンは海岸で出会った美貌の娘ダイア...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    いやー、面白かったです
    どなたかも書いておられましたが、私も真相に気付いたのは探偵が閃いた時で、ああ!と思わず立ち上がってしまいました。
    前半の登場人物に関しての描写や、考え直すよう皆んなが説得する所、その後それぞれが自分を納得させる考え方など、現実的でとても興味深かったです。
    特に主人公の事...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    あのヴァン・ダインが、英国ミステリーBEST11に選んだことで注目され、約50年間にわたって絶版のままだった入手困難本、ハリントン・ヘキスト(フィルポッツの別名)「誰が駒鳥を殺したか?」復刊されてたのね。この作品は、コマドリに共感できるかどうかで評価が分かれるんじゃないかな。ちなみに自分はまったく共...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    この古っぽい地文が新鮮。不吉な未来を暗示して読者の興味を引き立てる一方、アンフェアな面も併せ持つ神視点の地文は、最近では珍しい。
    突っ込みどころ満載の御都合主義は否めないけど面白かった。

    ミステリーを読み慣れている割に、真相に気付いたのは探偵が閃いた時。もっと単純な顛末だと思って読んでいたので、気...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    医者のノートンは、道で偶然出逢った美しい姉妹の一人、ダイアナに一目惚れし、恋の炎が燃え上がったまま結婚をするが…。もともと大執事のお嬢さんとして育てられたダイアナはノートンとの堅実な生活に耐えられず、さらに叔父さんの遺産が入ると嘘をつかれたと知り、ノートンを酷く憎むようになる。
    そのうちダイアナの体...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    恋愛ストーリーとも言える前半が面白かった。後半は真相を知りたいという欲求でぐんぐん読んでしまうが、解明してみれば、ええ?その動機でここまでやるぅ?そもそもあの嘘そんなに許せない?と私には納得いかないんであった。

    お金と愛は天秤にかけるものじゃないんだよ、コマドリさん。
  • だれがコマドリを殺したのか?
    祝・復刊!
    小学校の図書室で借りたエラリー・クイーン(だと思う)の推理小説の章タイトルに「だれがロビンを殺したか」「ぼくだ、とスズメが言いました」とあったのが印象的で、ずっと心の底に覚えていた。幼い私はマザーグースが何たるかも知らなかったが、歌の通りに事件が起こる所謂童謡殺人に魅せられた原点だ。今回...続きを読む
  • 赤毛のレドメイン家
    あの江戸川乱歩がミステリーベスト10に入ると絶賛した本作。期待値が大きかっただけに、そこまでの衝撃は受けなかったが、発表されたのが1920年代ということを踏まえると、歴史に残る小説だと感じた。前半の探偵役ブレンドンと後半の探偵役ギャンズの対比も物語の深みを増していると感じた。
  • 孔雀屋敷 フィルポッツ傑作短編集
    アイデアストーリーとしては古びてしまっているし、枝葉の部分が多すぎたりする筋の展開は、あまりにも悠長。昔のお話だなあという感じで、今時の読者にはいらつく人もいるだろう。そうしたことを全部ひっくるめて古き良き英国エンタメ小説として楽しめるか、といったところ。ホームズ譚とか好きな人なら逆にマスト。
  • 孔雀屋敷 フィルポッツ傑作短編集
     フィルポッツの新訳、しかも短編集というのに驚き。
     乱歩の選ぶベスト10にフィルポッツの『赤毛のレドメイン家』が選ばれていて、自分もそうだったが当時のミステリ好きならば大体読んでいたのが一昔前、いやもう二昔前のこと。『だれがコマドリを殺したのか?』が新訳で刊行されたときにも「今、フィルポッツ?」と...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    携帯やパソコン、もちろんスマホもDNA鑑定も存在していなかった1924年の作品だが古臭さを感じることはなく、終盤のカーレースまでぐいぐいと惹き付けられた。意表をつくトリックには驚かされたが、大執事という聖職にありながら娘たちの心がわからない厳格な父親、優秀で容姿端麗だが気の弱い研究者肌の開業医ノート...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    ミステリの古典的名作ということで読んでみた。前半はミステリというより熱烈な恋に落ちた男女とその顛末を描く愛憎劇。しかし女性の方が不可解な死を遂げ、それが1年以上経ってから事件は動き出す。
    登場人物達の心理描写がしっかりしていたので謎解き部分が物足りないきらいはあったけど、最後まで読み通すことができま...続きを読む
  • だれがコマドリを殺したのか?
    これ、今でいうロマサスなんですかね?
    事件が起こった時点で犯人も動機も分かるんだけど、きちんとそこまで導いてくれて面白かった。
    こういう古き良きミステリの復刊は嬉しいなぁ。
    突っ込みどころが多いのはお約束として、新訳の文章が雰囲気を残しつつ読みやすさも併せ持っていて良かった。
    それにしてもコマドリム...続きを読む