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医師のノートン・ペラムは、海岸の遊歩道で美貌の女性に出会い、一瞬にして心を奪われた。彼女の名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”――。ノートンは、踏みだしかけていた成功への道から外れることを決意し、燃えあがる恋の炎に身を投じる。それが予測不可能な数奇な物語の始まりと知るよしもなく……。さながら美麗な万華鏡を覗くかのように、目まぐるしくその姿を変える事件。『赤毛のレドメイン家』の巨匠フィルポッツの魅力が凝縮された、ミステリ史に残る名編が、読みやすい新訳でここによみがえる。この結末に、あなたは驚かずにはいられない!
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Posted by ブクログ
Who killed Cock Robin?マザーグースの歌に合わせて人が殺されていく話と思って読み始めたら恋が生まれ消えていくまでの儚いラヴストーリーだった!「一瞬に燃え上がる恋もあれば生涯続く恋もある。その後何があろうとその記憶は消えるものではない」若き医師ノートンは海岸で出会った美貌の娘ダイアナに一目惚れした。彼女のあだ名はコックロビン。ノートンは手に入れかけていた成功を投げうち燃え上がる恋の炎に身を投じる。しかし2人の運命は目まぐるしく変わっていく。ミステリの形を取るが事件と謎解きは最後の100ページに集約されている。これは2人の宿命的な恋と破滅の物語であり文学者、劇作家であるフィルポッツは2人の、そして家族や友人達の心の内を丁寧に描く。そしてそれが事件の核心を解く鍵になっている。「恋愛期間の長さに関係なく、恋という得難い経験は人の性格に影響を及ぼす。その後の幸福感のために、あるいは苦悩のために」恋は苦しい。
いやー、面白かったです
どなたかも書いておられましたが、私も真相に気付いたのは探偵が閃いた時で、ああ!と思わず立ち上がってしまいました。
前半の登場人物に関しての描写や、考え直すよう皆んなが説得する所、その後それぞれが自分を納得させる考え方など、現実的でとても興味深かったです。
特に主人公の事なかれ主義というか肝心な時にちゃんとしない所が、馬鹿だわ馬鹿よこの男ーと思いながら読んでいたので、全然同情できなかったですね。
とても面白かったので、この作者の他の作品も読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
この古っぽい地文が新鮮。不吉な未来を暗示して読者の興味を引き立てる一方、アンフェアな面も併せ持つ神視点の地文は、最近では珍しい。
突っ込みどころ満載の御都合主義は否めないけど面白かった。
ミステリーを読み慣れている割に、真相に気付いたのは探偵が閃いた時。もっと単純な顛末だと思って読んでいたので、気付いた瞬間ゾッとした。
ダイアナの行動力と執念には感服するけれど、共感度は0。結局のところ、ダイアナはお金と贅沢な生活が欲しかっただけなのか。
ノートンのことだけではなく、ベンジャミンのことも一過性の情熱と衝動だけで愛した気になっていたのでは。ただ、そのうち彼に飽きてもお金があるから一緒に生きていけただろうけど。
Posted by ブクログ
医者のノートンは、道で偶然出逢った美しい姉妹の一人、ダイアナに一目惚れし、恋の炎が燃え上がったまま結婚をするが…。もともと大執事のお嬢さんとして育てられたダイアナはノートンとの堅実な生活に耐えられず、さらに叔父さんの遺産が入ると嘘をつかれたと知り、ノートンを酷く憎むようになる。
そのうちダイアナの体調がすぐれなくなり、ノートンら医者の治療も虚しく死んでしまうのだが、そこにはダイアナの恐ろしいまでの執念と復讐が残されていた。
妻殺しの容疑をかけられたノートンだが、親友の私立探偵ニコルと再婚相手ネリーの兄、ノエルの活躍により、真相が明らかに。
ダイアナが死んだところで、続きが気になりすぎて最後の種明かしを読んでしまい、驚愕の真相を知った!ダイアナの復讐心、演技力はすごいです。結局はそれが行きすぎたせいで身を滅ぼすのですが…。登場人物たちも魅力的です。
Posted by ブクログ
祝・復刊!
小学校の図書室で借りたエラリー・クイーン(だと思う)の推理小説の章タイトルに「だれがロビンを殺したか」「ぼくだ、とスズメが言いました」とあったのが印象的で、ずっと心の底に覚えていた。幼い私はマザーグースが何たるかも知らなかったが、歌の通りに事件が起こる所謂童謡殺人に魅せられた原点だ。今回は完全にタイトル買い。間抜けな私はニコル・ハートが捜査を始めるまでトリックに気付かなかった。原語ならロビン、レンと渾名で呼び合うのは自然なんだろうけど、日本語訳のコマドリはともかくミソサザイは変てこに感じた。恋は盲目だとつくづく。
小学校時代に読んだ「だれがロビンを殺したか」が章タイトルの小説は、表題も内容も思い出せないが、どうやら『靴に棲む老婆』らしい。『エジプト十字架の謎』が面白かったので、他の話も読んでみようと思ったのだろうか。こちらも読んで確かめようと思っている。
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